発達障害克服してみた 第五章 人間関係編① はじめに

 ついに「第5章人間関係編」の始まりです。人間関係というのは誰にとってっも難しいものと思います。定型発達者にとっても簡単なものでは無いと言われているわけですから、発達障害者には尚のことと思います。心理学者のアドラーだったかと思うのですが、「全ての悩みは対人関係の悩みである」みたいなことを残しているので、ここを攻略できればかなり人生の幸福度は上がるのではないでしょうか?
 私もグレーゾーンとはいえ、人間関係に関しては鬼門で物心ついてから常に問題だらけでした。小中高大といつも人間関係が上手く行かず(一時的に上手くいくことはあっても)、卒業式では学校のメンバーとこれ以上会わなくて良いと思うと非常に幸せだったことを思い出します。
 現在はというと会社では人間関係は概ね良好で、色々なことが大幅に改善されてきたなという感じです。学校と違って周りは大人ばかりとか、ベタベタした付き合いではなくドライであるとか、そういった環境的な面もあるのでしょうが、私自身これまでの発達障害克服の取り組みの中で様々に気づきと行動の改善があり、それが功を奏した面も大きいのではないかなと考えています。

 現在も人間関係に関してはまだまだ発展途上で完成されたわけではないので、これまでの内容と違って一連の流れや更新頻度が悪くなると思いますが、これまで得た気づきを共有できればと思います。そしてその詳細な内容なのですが、世の発達障害ライフハックのような小手先の付け焼刃のテクニック系は一切書くつもりはなく、本質から考え方・行動を変えられるような内容にしていこうと思います。
 このようなテクニック系は場合によっては重要な役割も果たすことはあると思います。しかし、既にそういったテクニック系は私が書くまでもなく他の人が書いていますし、さらにはテクニックばかりを極めても心が伴っていないせいで、実のところは何も問題は解決していないことも多いのが残念ながら実情です。
 例えば「発達障害の人は雑談が苦手」という問題を取り上げたとします。大半のライフハック・テクニック系は発達障害者と定型発達者の物の考え方の違い(発達障害者=問題解決型コミュニケーション、定型発達者=寄り添い型コミュニケーション)を挙げて、「雑談に意味や問題解決を持ち込まず、ただ相手の話に同調しよう」とか、雑談に意味が見いだせず話題が作れないので「予め雑談の話題をピックアップしておこう」みたいなのがあります。
 これらは別に間違ってはいないですし、咄嗟に給湯室で数分会話するくらいのものであれば、これらのライフハックで対処は可能でしょう。しかし、本質的に雑談が面白い・楽しいと感じるようになったわけではないので、飲み会のように数時間に亘って会話が続くものになれば、予めストックしていた話題は尽きますし、途中でつまらなくなって、話題に同調することも出来なくなってしまうでしょう。
 また、ライフハックの類は安易に「こうすべき」というルールを自分に課すことになります。しかし、人間というのは人それぞれ顔かたちが異なるように、考え方・コミュニケーションのあり方にも違いがあります。本来は相手に合わせて柔軟に手段を変えてなければならないのですが、硬直した「こうすべき」というルールが相手とのコミュニケーションの食い違いを生んでしまうこともあるでしょう。さらに「こうすべき」に囚われることで、ただでさえ少ない発達障害者の脳内メモリ(同時並行作業に必要)が食われてしまうので、さらにポンコツになってしまう危険も孕んでいます。

 そんなこんなでもっと本質を突いた解決(付け焼刃ではなく基礎を作る)が出来れば、自然とコミュニケーションが楽に改善され、人間関係が良くなっていくのではないかと思い、この「第五章」を書こうと思いました。
 次回はこれまで私が具体的にどれくらいヤバい人間だったかを示す具体的なエピソードを示そうと思います。第二章あたりで軽く触れてはいますが、人間関係改善に重きを置いた章ではないので、あまりちゃんと書いていませんでした。今回はがっつり身バレをしない範囲で書いて行こうと思います。

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