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忘れても、なかったことにはできない

朝、目が覚める。昨日見た夢が、いまも鮮明に残っている。知らない人に連れ去られ、お金を出せと脅され、最終的には殺される夢。殺される夢は、いいことが起きる縁起がいい夢らしい。でも、殺されるところを鮮明に覚えているのは胸がざわつく。

外が明るい。カーテンを開けて、朝日を浴びる。寝ても覚めてもなくならない倦怠感。それと同時に襲いかかる空腹感。グラノーラに牛乳をかけて、バナナと一緒に胃袋の中に放り込む。お腹を満たしたかと思えば、またやってくる睡魔。生き物は空腹時に、感覚が研ぎ澄まされるらしい。

お腹が満たされた状態の人間は弱い。やはり、仕事は空腹時に限る。今日の予定まで、後少ししか時間がない。ボサボサの髪の毛を濡らして、外に出られる程度まで直す。顔を洗って、化粧水をつけて、服を着替えて、外に出る。

またしても日光が襲いかかる。でも、いつもとは少し雰囲気がちがう。気候の変動のせいか。それとも一時の気の迷いか。そんなものはどうでもいい。自転車を全速力かっ飛ばし、待ち合わせ場所まで行く。

合流した後に、昼ごはんを済ませ、サウナに入って、交互浴をキメる。体が研ぎ澄まされる感覚。疲れも取れたような気がする。そして、解散してからまたPCを開いて、原稿の修正に取り掛かった。

赤字だらけの文章。最近は文章を編集してばかりで、文章をろくに書いていない事実に気づく。文章は筋力と同じでトレーニングが欠かせない。もっといろんな媒体で、文章を書きたいと思った。思っただけでやるかどうかは明日以降の自分に委ねる。

今日のじぶんは編集作業に追われているため、そんな悠長なことは言ってられない。そういえば人間は都合のいい生き物で、忘れる機能を備えている。都合のいい記憶だけ残して、都合の悪い記憶はなかったことにさえしてしまう。

でも、1度してしまったことを忘れたとしても、なかったことにはできない。ぜんぶなかったことにできればいいのに。いいことも悪いこともぜんぶ。そうすれば、毎日新しいじぶんと出会えるかもしれない。

思い出が消えちゃったら寂しいような気がするけど、1日で記憶がなくなってしまうとしたらどんな生活を送るんだろうか。間違いなくぼくは、毎日の記録を文章として残すだろう。そして、ふとしたときに読み返して、なかったはずの記憶をじぶんの脳内に留まらせる。

とはいえ、現実は起きたことを、なかったことになんてできないし、起こった事実は変えられない。でも、解釈は変えることができるから、都合のいいように解釈して、人生を都合のいい人生へと書き換えてしまえばいい。

ないとかあるとかどうでもいいけど、どうでもよくない。このニュアンスをうまく言語化できないじぶんの実力が悔やまれるから、今後もいろんな経験や文章に触れて、自身の感覚を研ぎ澄ませていこう。

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