君のことなんて大嫌いだよ

好きな人の好きな人になる確率はあまりにも低くて、それでもごくたまに好きな人と付き合えたりする。

恋愛関係においては、付き合えている状態が最高にも関わらず、自分のものになっちゃったとか無駄に勘違いしちゃって、大切にできなくなってしまう。気付いたときには気持ちが離れてしまわれることもあるから、「あーもうほんとばか」って自分のことを責めることもある。

言いたいことも言えなくなって、君の嫌なところを我慢するだけ我慢して、ふとした爆発してしまって、もう後には引けなくなる。そうなったらもうおしまいで2人の感情が交わることなんてないからもうばいばい。

好きな人と付き合うまでは、あんなにそわそわしてたのに、付き合いたてなんて「人間初めてかよ」って、ツッコみたくなるぐらいに、ピュアだった2人はもはや過去の話。

「君のこと好きだった」とか一切なかったことにして、次に行くことにしたから、君は勝手に私とは違う他人と不幸になってなよ。ばーか。

終わってしまえば、もう案外あっさりしてて、次に恋人ができてしまったりして、君との過去なんてもういらないなんて気持ちになるのがオチ。そんなことを繰り返しているうちは、成長できていないのかもねってたまに自分が嫌になったりもする。

付き合っていた頃の思い出。楽しかった思い出とかくだらなさすぎて、それが今の自分を形成しているとかもううるせえよって感じ。人生コンテンツ化して、いっそのこと全てネタにしてやろうか。

自己啓発に触発されて、自分のことを鼓舞して、3日もたてば前に自分と同じ状態に、はい、元通り。元通りどころか「変われなかった自分」も、もれなく付いて来ちゃうネガティブキャンペーンに当選してるから無駄なおまけも付いて来て、うんざりがっかりはいはいはい。

好きだったはずの人が離れた瞬間から、自分のものじゃないんだって、もう何もかもめんどくさくなって、君との思い出ごとゴミ箱にポイして、はいおしまい。

君のためのお化粧も、君のために読んでた雑誌も、もう誰かのためにしちゃうんだから、君は勝手に私とは違う他人と不幸になってなよ。金輪際関わらないでほしいし、半径200m以内には近づいてこないでほしい。

君のことなんて大嫌いだし、そもそも同じ街に住みたくないから今すぐにでも私のいる街から出て行ってほしい。iPhoneの中の君との写真も、全て消してしまって、バックアップごと全て消してしまって、はいさようなら。

失ったときに本当の大切さがわかるとかなんちゃら言われてるけど、「はいはいもうその通りでございますよ」って。失わなきゃ大切さなんてわかんないし、わかったつもりで生きていてごめんなさいって感じ。

好きな人には自分と幸せになるか、他人と不幸になるかのどっちかしか選べないようにしてほしいし、好きな人の大切さは付き合っているときにわかるような設定にしてほしい。

会いたいときは会えるルールにしてほしいし、寂しいなんて言わなくても自分から察して会いに来てよ。

1から10まで言わなきゃわからないとか本当に女心わかってないし、恋愛本でも読んで、勉強してからもう一回出直してきてよ。

大嫌いって言葉は大好きの裏返しだってさっさと分かってよ。要は離れたくなかったんだよって。まだ君のことが好きなんだって。

ああもう全部君のせいだよ。