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50歳なのに号泣したら、とてつもなく気持ちよかった話

「泣くって体に良いんだって」

目的地まで電車で3駅。
少し眠ろうと思って目を閉じたときに限って、おばさんの会話が耳に入ってくることがありませんか?

いつもなら「おばさんはうるさいな」と眠ることに集中するのですが
このときの私は「体に良い」という言葉に反応。

おばさん曰く、泣くことはデトックス効果があり、その結果、安眠効果もあるとのこと(ほんまかいな??)。

ここのところ残業が続き、完全な睡眠不足。
たった3駅でも休もうと考えた私にとってはとても魅力的な情報でした。

すっかり泣くという効果に興味を持った私は、眠るのを止め、スマホを取り出しました。

そして「財団法人社団平成医会」という団体が書いた「『泣く』ことで得られる心身のメリット」という記事を見つけました。

その記事によると泣くことで下記の効果を得られ、心が元気になるとのこと。

①    心のデトックス効果
②    リラックスした状態になる
③    マンガンの低減(マンガンが蓄積すると怒りっぽくなる)
④    安眠効果
⑤    痛みの緩和
⑥    自分を解放できる

ドイツ眼科学会による研究によれば、大人の場合でも平均的な女性は年に30-64回、平均的な男性は年に6-17回泣くことが分かっているとのこと。

ふーんと考えながら、思いました。
「おれ、この数年。いや二十年くらい、まったく泣いてないと」

別に男、いや漢(おとこ)だから、泣かないというわけではありません。
なんとなく泣く機会がない。

あるいは冷めているのかもしれません。

友人が結婚したとき、「おめでとう」と思いますが、別に涙は出ない。
お葬式に出席しても、「こんだけ生きれば大往生では」と、涙は出ない。
好きな人にフラれても、「もっと幸せになってやる」と、涙は出ない。

そんな冷めた51歳にいつの間にかなっていました。

でも私は泣きたいと思ってしまった。
子供の頃、人目もはばからずに「うわーん」と大粒の涙を流していた自分に帰りたい。自分の失われた人間らしい機能を取り戻したい。

そして私の泣くための挑戦が始まりました。

①    親の死に目を想像してみる
⇒たしかに悲しくなりましたが、同時に遺産整理などをどうするか?などの現実的な問題が頭に浮かび、相続の本を買ってしまいました。

②    絶景を見に行き感動する
⇒映画ロッキーが大好きな私は、ロッキーの舞台になったフィラデルフィアに渡米。シルヴェスター・スタローン扮する主人公ロッキー・バルボアがトレーニングのために駆け上るフィラデルフィア美術館正面階段に上り同じポーズを取りましたが、泣くというより単純に嬉しくなりました。

フィラデルフィア美術館正面階段にてロッキーと同じポーズ


③    泣ける映画を見る

⇒長澤まさみさんの大ファンである私は「世界の中心で愛をさけぶ」を観てみました。たしかにグッとくる。でも広告会社で30年も働いているせいか、ちらちらとお金の話が気になって仕方がない。
「この俳優のギャラはいくら」「事務所が〇〇だから、この配役か」などと、裏事情に気が散る始末。浜辺美波さんの「君の膵臓をたべたい」にもチャレンジしましたが、結果、泣くことはできませんでした。



そんな心がすっかり枯れ、涙も出ないだろうと思っていた私の前に突然、救世主が現れました。それが「金色のガッシュ2」です。


「2」とあるくらいなので、当然「1」というかその前に作品がありました。それが「金色のガッシュ!!」です。


雷句誠さんが書かれたバトルアクション×ファンタジー漫画で、2001年から2008年まで「週刊少年サンデー(小学館)」で連載された漫画でした。

ストーリーを簡単にお話しすると、1000年に一度行われる魔界の王を決める戦いのため人間界に送られた100人の魔物の子供達が、パートナーとなる人間とともに戦っていくという話。スートーリーが進む中で笑いあり、友情あり、裏切りあり、涙ありというものでシリーズ発行部数は2300万部以上にのぼる作品です。

この漫画自体は私が20代後半の時の作品でしたが、ちょうど仕事に慣れ、逆に慣れたからこそ出てきた問題に立ち向かう中で、主人公ガッシュがパートナーの清麿呂と一緒に難問を乗り越える姿に、勇気をもらっていた作品だったのです。

そんな懐かしい漫画が2022年に復活したのです。
そこでさっそく漫画をチェックしたところ、3秒で涙腺崩壊。

砂漠状態だった私の頬に、ナイアガラの滝のような涙が流れ込みました。

でも場所が悪かった。

ご時世柄、マスクをしてはいるものの、通勤電車の中ではナイアガラのような涙は隠しようがありません。

満員の電車。突然、むせび泣く中年のおじさん。
恐怖におびえる周囲の人々。。。

まさにある意味、周囲が泣きたくなる存在になってしまいました。


恥ずかしいやら、嬉しいやら。

でもこれだけは間違いなく言えます。
とてつもなく気持ちよかったと。

・泣いてデトックスしたい人
・安眠したい人
・勇気をもらいたい人
・前作のガッシュが好きな人
・電車の中で変な人と思われたい人

におススメな漫画です。

前作を読んでなくても十分面白いです。しかもKindleなら1冊目が無料で読めます。(1巻は27,868のコメントがついて、驚異の4.8の高評価です)


BOXティッシュを2箱ほど用意してから読んでください(笑)。


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