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【「呪術廻戦」考察】リカの呪力は乙骨の指輪に? そして空白の期間で繋がる3人の特級

どうも、SaRです。

2/1(月)発売のジャンプでスタートした「呪術廻戦」新章、のっけからとんでもないですね!芥見先生がノリノリで描いているのが伝わってきてもう…!!前回は渋谷事変で感じたことについて書きましたが、今回からは数回に分け、これまでに描かれた謎の考察や、今後の展開予想を書いていきます。初回は乙骨について!

もちろん0巻の内容と、最新14巻以降の第137話までの本誌ネタバレがありますので、単行本派やアニメ派の方はご注意を!


乙骨が里香の呪力を宿したのは指輪

第137話からの新章、遂に乙骨が帰ってきました…!気になるのは、里香の解呪が完了した乙骨がどのように呪力を使うのかについてです。

まず、乙骨の使っている刀について。夏油による百鬼夜行の際、乙骨は里香の解呪に使っていた刀に呪力を込めすぎ、破壊してしまっています。また、柄や鞘のデザインも0巻と再登場時では異なります。0巻では柄がえんじ色で鞘が黒いのに対し、再登場時の扉絵では柄の色は深緑で、鍔も一方が長くなっています。本編だと鞘は白ですね。

里香の解呪時、あの状況でわざわざ新たな刀を用意したとは考えにくく、里香の呪力を少しずつ刀に宿すという、五条が提案した当初のプラン通りには進まなかったものの、結果的に解呪には成功しています。

一方、五条が「呪いは物に憑いている時が一番安定する」と言っており、解呪も完了しているため、以前のように乙骨に里香が憑いているという状況でもありません。

では里香の呪いはどこに憑いたのかというと、それは指輪だと思います。

0巻で、乙骨は指輪を通して里香と繋がっていました。器にする予定だった刀も壊れ、いよいよ解呪となった時、二人の間でパイプとなっていた物、しかも両者にとって思い入れのある指輪に呪力が宿ったと考えられます(だからこそパイプたり得たということでもありますが)。

また、区分としては、0巻での真希との関係性から考えても、呪具使いの部類だと思います。西宮と同じく付喪操術という可能性もゼロとまでは言い切れませんが、あれは生得術式のため、やろうと思ってやれるものではなく生まれつき肉体に刻まれた術式です。その点、真希が呪力なしの呪具使いであるのと同様に、呪具を使うのに生得術式は必要ではありません(もちろん使えた方が便利でしょうが)。

また、作品内での詳細設定はまだ出ておりませんが、「付喪神」というと、基本的には長く使った物に宿る神で、どちらかというと宿っているものは呪霊というより精霊の部類に近いと思われ、呪いの籠った呪具とは区別できます(呪霊というより精霊に近い、というのは天元の結界をすり抜けた花御に対しても使われていました)。西宮も、自分で呪具化した箒を使っているのではなく、そういった特別な箒に呪力を流して使っているものと思われます。

「リカちゃん」は里香そのものではない

乙骨に関しては里香の呼び方が変わっていることも気になります。0巻では、通常時は「里香ちゃん」、戦闘時にブチ切れている時は「里香」と呼び捨てでした。しかし、再登場時は片仮名表記で「リカちゃん」。

漫画や小説などテキストを使うからこその表現として、音だけでは紛らわしい同音異義語がちゃんと相手に伝わるというのがありますよね(「修業」と「修行」とか)。

0巻の中でも乙骨が「リカちゃん」と呼んでいるシーンは一度もありませんし、「呪術」本編内でも、ちゃんと名前の漢字を認識しているキャラクターを片仮名表記にしているシーンはありません(もちろんギャグシーンやオマケ漫画等は除きます)。基本的に虎杖が「イタドリ」表記だったり、野薔薇が「ノバラ」表記だったりしないということです。

つまり、この「リカちゃん」表記には必ず意図があります。

乙骨の無制限の術式模倣や底なしの呪力は、愛する里香の魂を抑留するという縛りによって成り立っていたもの。解呪が済んだ今、里香の魂は乙骨に縛られているような状態ではなく成仏しています。

つまり日本三大怨霊が一人・菅原道真の血統である乙骨が「呪った」里香の、特級過呪怨霊としての「ガワ」の部分のみが指輪に宿っています。だからこそ、本当の里香の魂はもう居ないため、乙骨は彼女が遺した呪力の塊としての部分を「リカちゃん」と区別して呼んでいるのだと思います。


百鬼夜行以降〜再登場までの空白の期間の乙骨、そして海外任務について

伏黒が乙骨を「2年の中で唯一手放しで尊敬できる先輩」と言っているように、彼らはそれなりに接点があります。少なくとも伏黒が高専に入学したであろう2018年4月ないし、寮に早めに入ったと考えても、恐らく百鬼夜行以降の早春頃までは、乙骨は日本に居たでしょう。

0巻の最後のおまけページで「そしてミゲルはこれをキッカケに今後苦労することに…」という文と、黒い笑みを浮かべている五条のイラストから、五条に負けたミゲルが術師に転職ないし、仕事を任せられた(押し付けられた)のだと思います

ミゲルは夏油とも繋がっていたように、国内外含め呪詛師界隈のネットワークとも繋がっているでしょうし、乙骨の案内をさせられていたのではないでしょうか。

加えて、第32話で虎杖が復活した際、五条は海外出張に行っていたといい、とある部族のお守りだという、糸で編まれたような人形をみんなにお土産で渡しています(アニメ版はピンクだったのでより分かりやすかったです)。そのすぐ後の第33話の扉絵に乙骨とミゲルの姿が描かれていることや、ミゲルの使っている呪具が呪力を込めながら「編む」というものだったりという繋がりを考えると、この二人と五条は途中まで一緒だったものではないか、という予想も出来ます。

また、仕事を受けず海外を放浪してばかりいるという特級術師・九十九と、夏油一派だったラルゥが繋がっていることが第136話で分かりました。

ラルゥがどんな能力を持っているかはまだ不明ですが、ここで同じく夏油一派だったミゲルを介すことで、五条-乙骨-ミゲル-ラルゥ-九十九という人々(しかも4人の特級のうち3人)が、一枚岩ではない呪術界という曖昧な括りではなく、人を介すことで繋がりました

全員が九十九の目指す「呪力からの"脱却"」を目指しているのか、それとも利害が一致しているだけなのかは分かりませんが、彼らの目的や、冥冥も暗躍している様子の海外での出来事が、今後大きなファクターになるのは間違いありません

乙骨の今後について

今回の新章スタートから、視点が乙骨フォーカスになりました。加えて、乙骨は虎杖処刑を任せられているということもあり、虎杖との邂逅まではこのままの視点になりそうです。

また、少なくとも戦闘中は、乙骨は指輪を嵌めていません。扉絵や上層部との会話のシーンでも、上手く左手薬指が写らないようになっています。つまり、今後虎杖との激突時など、ここぞという時に指輪を嵌めるシーンがあるはず!前日譚の主人公と本編の主人公の激突、めちゃくちゃアツい展開ですね…!

乙骨はまだ術式も明かになっておらず、指輪と絡んでくるのかも不明ですが、0巻の頃とは明らかに雰囲気も違う乙骨のこれから、そしてここまで何があったのかも明らかになるのが楽しみです。

乙骨についての現状の考察は一旦ここで終了。次回は虎杖と宿儺について書きたいと思います。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。またね!



引用元

・「呪術廻戦」0〜14巻

・「週刊少年ジャンプ」(デジタル版)2020年45号〜2021年9号「呪術廻戦」

『呪術廻戦』公式Twitter





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