アンカリング効果とは〜価値基準の決定〜
先輩から教わったものですが今日もアウトプットを。
『アンカリング』
皆さんご存知ですか?
そもそもアンカリングの語源は、
アンカー(Anchor)= 船の碇
のことですね。
船は碇を下ろすことにより、碇を下ろした地点から移動範囲が固定されます。
コンパスを指すと鉛筆で丸が綺麗に描けるように、
碇も指すと移動範囲はその円の内側になりますよね。
ここから派生し、アンカリングとは
認知バイアスのひとつで、先に与えられた情報が基準となり、その後の意思決定に影響を及ぼすことです。
人は何かの意思決定をする判断材料として、自らの記憶にある情報から、自身の決定に対して基準を設けます。
例えば、このコロナ禍においてマスクショックが起こりましたよね。
数十枚入ったマスク1箱に1万円といった驚愕の値が付けられていたこともありました。
これに対して皆さん「たっか!!!」って思いましたよね。
それは、マスク1箱が普通なら数百円だと自分自身にアンカリングがされており、
購買基準が数百円で設定されているから高いと思うのです。
逆に、バーゲンセールなどに行くとどうでしょう。
💥19,800円 → 8,900円💥
みたいな価格のポップを見るとどう思いますか?
元が19,800円が8,900円ならお買い得だと思いますよね。
これも19,800円という値段にアンカリングされており、
購買基準が19,800円になっているため、8,900円が安く感じるのです。
人は損得勘定をする際に、ひとつの判断基準を設定し、無意識に損か得かを考えています。
そのため、人の心にひとつアンカリングをすることで、無意識の価値判断が良くも悪くも作用します。
悪用はいけませんが、マーケティングにおいてうまく取り入れることは戦略のひとつとなりますね。
私がいる保険業界で言うと、保険を見直す際に必ず、
既に加入している保険の「保険料」がアンカリングとなっています。
現在の保険料よりも高い保険料で見直しのご提案をされると、
現在の保険料が判断基準となってしまい、「今よりも保険料が上がるので今回は見送ります」となります。
それが、「本当に必要な保障額をご提案している」のにも関わらずです。
保険は万が一の時に必要な保障額を残せないならば、最初っから入るもんではないと私は思います。
必要な保障を大切なご家族に残せて初めて「保険」なんです。
その判断を鈍らせる「現在の保険料」というアンカリングがされているのであれば、
保険料ではなく保障という観点で自分の心に「リアンカリング」を行いましょう。
その必要保障を準備するのに今よりも高額な保険料になるかもしれません。
ただ、それは今までの保障では万が一をお守りできていなかった証拠です。
また、素敵なアドバイザーであれば、必要な保障額をぶらすことなく、
保険料を可能な限り調整することもプランニングによっては可能でしょう。
少しテーマがブレてしまいましたが、人の心に打つアンカリングの効果と、
保険の見直しの際は「保険料」ではなく「保障」で考えることをお忘れなく、
この2点をお伝えさせていただきました。
それでは。
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