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偶然訪れた場所で出会った、完璧な風景。

色々と文章を書いてみたけれど、納得できる文章が書けなかった。
でも何回も書き直して気がついた。
本当に美しい景色には、それ以上何も必要ないということを。

稚児ヶ淵から見た夕日は、本当に綺麗だった。
夕日はもちろん綺麗だったけど、僕が感動したのは、
夕日に照らされた人間たちが集まってできた風景だった。

その風景に、僕はカメラを向けた。
ファインダーを覗いたとき、これは完璧だと思った。

元々はここへ来る予定はなくて、歩いているときにたまたま船を見つけて、その船が僕たちをこの場所まで運んできてくれた。
偶然訪れた場所で出会った、完璧な風景。
全ての予定を決めてどこかへ行くこともいいけれど、
僕は自然の流れに身を任せることのほうが好きだ。


旅はこれだからやめられない。



僕はこの夕日を見ながらそう思った。
地球の不思議なパワーに振り回されながら辿り着いた場所で、
新しい出会いがある。新しい景色がある。
その一つ一つに何の意味があるのかは分からない。
意味なんてないのかもしれない。

意味なんてなくったっていい。
いや、その瞬間にもし心が震えたとしたら、それは僕にとってとても意味のあることなんだと思う。
それは、心が震えるような瞬間を積み重ねていくことが、
自分という人間を創りあげる唯一の方法だと思うからだ。

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