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ハワイ旅行記〜旅はいつでも、自分にとって、本当に必要なことを教えてくれる〜

ハワイという島々には、
まだ僕たちが知らない姿がたくさんある。


2022年3月1日、僕はハワイ、オアフ島へ出かけた。
甘い香りを含んだ独特の夏の匂いが、雪が散らつく冬の日本から来た
僕たちを温かく迎え入れてくれた。

驚いたことに、入国の特別な検査などは全くなく、
僕たちはいつも通りに、
いや、いつも以上に早く空港の外へ出ることができた。
時刻は朝7時。
東の空からは、太陽がもうすぐ顔を出そうとしていた。
空港から街へ向かうローカルバスのバス停には、現地人らしい人間が
数人、バスを待ちながらなにやら楽しそうに話しをしている。
朝からこんなに陽気に話しができるなんて、さすがハワイ人だなぁと
感心していると、一人のハワイアンピーポーが僕たちに話しかけてきた。

「どこから来たの?」

「日本から」

「ナイスナイス、俺は1回だけ日本に行ったことあるよ」

「そうですか、日本は楽しかった?」

「あぁ最高だったね、何よりもご飯が美味しかったよ」

「僕たちワイキキの方へ行きたいんだけど、このバスで合ってるよね!?」

「合ってるよ。俺たちと同じバスに乗ればいい。
 ハワイへ来たのは初めてかい?」

「僕は3回目、彼女は2回目」

「そうか、じゃあマウイ島へはもう行った?」

「マウイ島?行ったことない。」

「それならぜひ行ってみたらいいよ、あそこは本当に綺麗だ。
もしマウイに行くなら、ハワイアン航空じゃなくてウエストジェットで行ったほうが良いね。ウエストジェットだとハワイアン航空の半額くらいで行けるから。」


日本でハワイと呼ばれている場所は、そのほとんどがオアフ島である。
だからハワイに行ったことがあると言う日本人のほとんどは、
ここオアフ島に行ったことがあるという意味になる。
だがハワイ諸島にはオアフ島の他にも様々な島が存在しており、
ハワイ島、ラナイ島、モロカイ島、カウアイ島、そしてマウイ島など、
それぞれ違った特徴を持つ島々がたくさんある。
僕は数年前ハワイ島へ訪れたことがあり、
あまりの自然の凄さと島の空気感に、
あぁこれが本当のハワイなんだなと心底思ったことを覚えている。

今回の旅でオアフ島以外の島に行く予定は立てていなかった。
レンタカーを借りて、オアフ島だけのんびりと回ろうと思っていた。
だがオアフ島に到着してすぐ、バス停で出会ったハワイワンピーポーに
マウイ島を紹介してもらったのは何かの縁だと思った。
僕たちは急遽予定を変更し、ウエストジェットでマウイ島へ
向かうことにした。

結果的に、マウイ島は一生忘れることのできない素晴らしい姿を
僕たちに見せてくれた。
地球の不思議な力によって導かれたマウイ島。
そこには人間を圧倒する大自然が存在し、
ハワイの、アメリカの本当の姿があった。
その島で僕たちは死にそうになったり、感動したり、その他色々なことを
経験した。
あのとき予定を変更せずそのままオアフ島に滞在していたら、
僕たちのハワイ旅行はありきたりなものになっていたのかもしれない。
でも旅はいつも、不思議な出会いを僕の人生に与えてくれる。
そのとき自分にとって、本当に必要なことを教えてくれる。

ハワイの島々が持つ不思議な力に振り回され、辿り着いたマウイ島。
その場所で過ごした数日間を僕は忘れない。
マウイ島で何を思い、マウイ島から何を教えてもらったのか。
ありのままの自分の気持ちを、書き綴りたいと思う。


オアフ島から飛行機に乗り、約40分。
シートベルト着用サインの点灯が消えることもなく、
「この飛行機はまもなくマウイ島へ着陸します」
というアナウンスが流れた。

飛行機から下を覗いてみると、そこにはマウイ島の姿があった。
よく見ると、火山が流れてできた深い谷の上に車が走っている。
あの道を車で走ったらどんな景色なんだろうか。
飛行機はマウイ島に着陸した。

僕たちはレンタカーを借り、ラハイナの方へ向かった。
途中ホールフーズがあり、そこでピザとコーヒーを買い、
僕たちは早めのランチをしながら、
これからどこへ行くかのミーティングを始めた。
時間は午前10時。まだ時間も早いからということで、
僕たちは東側にあるハナという街へ向かうことにした。

調べてみると、ハナへ向かうにはロードトゥハナという道を通る以外の方法はないらしい。「風景を楽しみながらドライブできる道」
とネットの記事には書いてある。
だがもう少し調べてみると、なんと83kmの道に600個以上の急カーブと
59個の橋があるというのだ。
僕は一瞬、栃木にある「いろは坂」を思い出して少し怖くなった。
でもハナまで行きたいのであれば、この道を通るしか方法はなさそう
なので、まぁ絶景でも楽しみながらゆっくりドライブしようと、
僕たちは風景に期待しながらロードトゥハナへ車を走らせた。


僕たちは3時間ほどかかって、ハナに到着した。
ロードトゥハナはどうだったかと言うと、
個人的にはもう二度と運転したくない道だった。
車が1台しか通れないほどの狭い道なのに、次から次へと爆走した車が
前から走ってくる。道のほとんどが急カーブなので、
前からどんな車が、どのくらいのスピードで走ってくるかも見えない。
たまに大型のスクールバスまで来る。
よくこんなところバスで走るなぁと感心しつつも、ボーッとしていたら
前から来る車と正面衝突してしまうので、僕は運転に集中する。
風景に向かってカメラを向ける余裕なんて一度もなかった。
僕はただ必死に、後ろが詰まらないように、そして前から来る車と
衝突しないように注意しながら、83km先にあるハナに向かって車を走らせた。

ハナはとても小さな街だ。
一つだけとても綺麗なリゾートホテルがあるだけで、
街の中心がいったいどこなのかも分からないくらい小さな街だった。
これといってハナではやることもないので、僕たちはとりあえず
ビーチ沿いに車を停め、休憩した。

マウイ島に到着してすぐに、
ロードトゥハナを必死に運転していたということもあって、
僕はまだマウイ島の風や匂い、島の空気に意識を向けれていなかった。
波の音だけが聞こえるとても静かなビーチの前で、車の窓を開け
椅子を倒し、僕は風や匂い、音に意識を向けた。

マウイ島の風はとても気持ち良かった。
今この瞬間に、車の排気ガスや室外機の人工的な空気の中で生活している人もいる。僕たちも2日前までそんな都会の街で暮らしていたのだ。
ハナにあるこのビーチは、東京と同じ地球にある場所だと思えなかった。
それは僕を天国に来たような気分にさせた。
そんなマウイ島の風を感じていると、
豊かさってこういうことなのかもしれないなと思った。
心地良いと感じる空気、風、波の音、静かな場所。
それがあるだけで人間は幸せな気持ちになれる。


マウイ島には、ハレアカラという標高3055メートルの火山がある。
ハナを訪れた後、僕たちはその山に登ろうと思っていたのだが、
山の上に大きな雲がかかっていたので、登山することを断念した。
ハレアカラへ行かないのであれば、西側にあるラハイナまで戻ろう。
僕たちはそう決めた。
でも僕はまた、ロードトゥハナをドライブするのが嫌だった。
ダメもとでGoogleマップを見てみると、なんと島の反対側に一本だけ道がある。本当にこの道通れるのかなぁと考えていたとき、ふと飛行機からの景色を思い出した。


これは間違いなくあの谷の道だと思った。
ロードトゥハナにもいくつかの小さな谷はあったが、僕の感覚としては、
この道はあの飛行機から見た道ではないなぁと思っていた。

僕たちはロードトゥハナの反対側にある道に向かった。
この道が飛行機から見たあの道だったのかは、正直今でも分からない。
でもその道は特別な道だった。
その道は、マウイ島そのものだった。

ハナから離れるにつれて、道はどんどん狭くなっていく。
海が見え、僕は思わず車を停めた。
風と通り過ぎた車のせいで砂埃が舞っている。
車一台がギリギリ通れるくらいの舗装されていない一本の道。
それは道ではなく、崖に近い印象を僕たちに与える。
少しでも脱輪したら車は確実に海に向かって落ちてしまうような道だ。
そんな道が視界の向こう側まで続いている。
旅は不思議な出会いを様々な形で僕たちに与えてくれる。
一瞬戻ることも考えたが、僕たちはそのまま進み続けた。


前から車が来たらいったいどうしたらいいのだろうと思いながら、
崖をいくつも超えていく。僕たちはとてもツイていた。
結局前から来た車はダッジRAMの一台だけで、ちょうど少し道幅が
広くなっている場所だったのでうまく交わすことができた。

いくつもの崖を超え、1時間ほど経った頃だった。
アメリカ映画でたまに見る、田舎の農場の入り口にある門が現れ、
その先はコンクリートで舗装された道になっていた。
僕たちはその門を越えた。すると急に視界がひらけた。
目の前に現れたのは、マウイの大自然だった。

右側にハレアカラ火山、左側に海、そして大草原。
僕たちは一言「うぁ」と声を出したきり何も話さなかった、話せなかった。壮大な大自然の前で僕たちは、とてもちっぽけで無力な存在になってしまった、そんな感覚があった。
大自然を感じながらゆっくりと車を走らせる。
外はとても静かだ。
ここはマウイ島の大自然の玄関口のような場所だった。
それから1時間ほどの間、ずっとこんな風景が続いた。

途中、ガードレールがあり、
そこにはこんな言葉が、赤いスプレーで書かれてあった。
「Follow your heart」
日本語にすると、「あなたの心に従え」という意味になるのだろうか。
僕はガードレールに書かれていた落書きを、そう理解した。

僕たちは車を路肩に停め、外へ出た。
何かとても大きな力を感じた。
それは、ハレアカラ火山の大きさゆえなのか、目の前に広がる壮大な景色
ゆえなのか、この不気味なまでの静けさなのか、分からない。
でも僕は明らかに、力を感じた。温かさと冷たさ、その両方を感じた。

僕は落書きを思い出した。
Follow your heart

時代は今、とても速く変化している。
僕たちはそんな時代に答えを求めている。
何が正解なのか、どんな人生が正解なのかと。
インターネットには情報が溢れ、日々それらは更新され続ける。
YouTube、ブログ、書籍、ニュース、テレビ、そういったものたちが、
僕たちにどんどん新しい情報を提供し、僕たちはそれに振り回されている。
こんなにも物質的に豊かになり、便利な世の中になったのにも関わらず、
僕たちは今まで以上に悩み始めている。
自分には何かが足りていないと思い始めている。

自分の好きなことは何か?
自分にとって幸せな人生は何か?
自分とは何なのか?


僕は少しだけ、自分のheart(心)に意識を向けてみる。
マウイの大自然の声を聴き、自分の心の声を聴く。

自分の心は、もうすでに何もかも知っている。そんな気がした。
自分は何が好きで、どんなことに幸せを感じて、どんな人生にしていきたいのかということを。
答えはいつでも、自分の中にあるのかもしれない。

旅はいつも、不思議な出会いを僕たちに与えてくれる。
そのときの自分にとって、本当に必要なことを教えてくれる。


僕たちは無事、ラハイナに到着した。
マウイ島のホテルは異常なまでに高かった。
東京だと2人で1泊1万円くらいのホテルが5万円くらいはする。
アゴダやブッキングドットコムで調べてみると、
一番安かった宿泊施設は、
バックパッカー、男女混合6人部屋、1泊2人で約2万円。
その次に安いホテルは2人で1泊4万円だったので、僕たちは一番安いバックパッカーに宿泊することにした。

マウイ島で一番安い宿泊施設に泊まったので、期待はできないことは分かっていたけれど、このバックパッカーは酷すぎた。
とにかく汚かった。僕のベッドはなんと外にあった。
雨が降ったらどうなってしまうのだろうとか、僕の下で寝ている40歳くらいの男は普段何してる人なんだろうとか、ここの貸し出しタオルはどのくらい汚いのだろうとか、そんなどうでもいいことが浮かんでくる、
寝心地の悪いベッドだった。
僕は日本では市販で買えないがアメリカではどこでも売っている、
メラトニンを事前に購入していたので、それを飲んで無理矢理寝た。

翌朝は7時に起き、早々にチェックアウトをした。
僕たちはラハイナの街を散策し、アサイーボウルを食べたり、ギャラリーに入ったりした。
途中、彼女がバックパッカーにサングラスを忘れたことに気がついた。
バックパッカーに戻るのはとても億劫だったが、サングラスを犠牲に
するほどでもなかったので、僕たちはバックパッカーに戻った。

管理人みたいな女性に、サングラスを忘れたのだけど、誰か見てないか?と聞くと、彼女は、知らない。とだけ答えた。
とりあえず落とし物箱を見せてもらったが、その中にサングラスはなかった。記憶を辿ってみると、ソファーに座ったときに落としたかもしれない
ということが分かった。
そのソファーに行ってみると、管理人含めて4人の女の子達が
ダラダラと喋りながら座っていた。
その子達に、サングラスをそこに落としたかもしれないから見せてほしいと言うと、管理人以外の子達が急にテキパキし始め、一緒になってサングラスを探してくれた。
すると、一人の女の子のお尻の下からサングラスが見つかった。
僕たちはThank youと一言だけ言ったが、
僕は正直、なんでそこにサングラスが落ちていることに気が付かなかったのかと言いたくなった。
まぁでも見つかって一安心だった。

このバックパッカーでは、アメリカの特徴のようなものを色々と見ることができたんじゃないかと個人的には思う。なんと言葉で表現したらいいのか、
あまり綺麗ではない、雑、適当、物価が高い、状況によってはとても優しい人たち、、なんか違う気がする。
僕がこの場所で思ったことは、とにかく日本は良い国だなぁということだった。安くて美味しいご飯、良いサービス、清潔感、その他色々なことが、
日本は素晴らしいなぁと、外国へ行くと本当によく分かる。
今でも色々と思うことはあるけれど、
このバックパッカーに泊まることができた良かったです。


僕たちはオアフ島へ戻った。
賑やかで何でもあるワイキキを歩きながら、アロハシャツにハイビスカスを頭に付けた日本人観光客を眺め、ここは全然ハワイっぽくないなぁと思った。でもワイキキビーチはとても綺麗だし、音楽は色んなところから流れてくるし、街を歩く人間はみんな楽しそうだし、それはそれでリゾートと言う感じでいいなとも思った。

もしハワイへ旅行するなら、ぜひオアフ島以外の島にも足を運んでみてほしい。そこには、太古から残るハワイの姿がある。
日本にある観光ガイドブックのようなもので紹介されているハワイは、
僕は少々盛り過ぎているなぁと思う。
綺麗な景色に優雅なホテルに美味しいご飯。
たしかにそういったものも、ハワイにはある。
でもせっかくハワイに行くなら、もう少し別の冒険をしてもいいんじゃないかなぁと思う。
人間が作り出したものも素晴らしいけど、地球が創り出したものはスケールが違う。
そういうものがハワイの島々には、まだまだたくさん残っているのだ。


ちなみに僕たちはオアフ島でも色々なことを経験した。
ホテルのシャワーのお湯が全く出なくなった。
シャワーのお湯が出ないホテルもどうかと思うけど、
とりあえず僕たちはフロントへ行き、シャワーのお湯が出ないから直すか、部屋を変えてほしいとフロントマンに伝えた。
するとフロントマンは急にキレ出して、
「そんなことはありえない!」と言い出した。
「じゃあ部屋に来て確認してくれ」と僕が言うと、フロントマンは、
「そんなわけない、俺には何もできないし、もう部屋は空いていない」
と言ってきた。
その後もう少し戦ってみたが、フロントマンは何もしてくれなかった。
僕たちは諦めてその日、水のシャワーを浴びた。
次の日、別のフロントマンに昨夜の話しを伝えると、
「それは申し訳なかった。」と言った。
僕は「できれば料金を返してくれるか、何かそういった対応をしてほしい」と言うと、彼は「分かった、ボスに確認して返金する」と言った。
ちなみにこのホテルは、1泊2万円くらいするホテルだった。

こんなこともあった。
マウイ島からオアフ島へ戻り、バスで空港からワイキキに向かった。
ワイキキに到着したのは22時半頃。
とりあえず荷物を置きたかったのでホテルにチェックインし、
その後、ご飯を食べに街へ出た。
少し歩いていて僕たちは、ほとんどのレストランがもう閉店していることに気がついた。必死に空いているお店を探し回ったが、結局どこも空いていなかった。ABCストアで何か買おうと思い行ってみたが、なんとABCストアも23時で閉店していた。
諦めずに探していると、マクドナルドだけが24時まで営業していた。
正直マクドナルドは全然食べたくなかったが、空腹を満たすことと、
水を手に入れないといけないので、僕たちは走ってマクドナルドへ向かった。

ダブルチーズバーガーセットとチキンクリスプみたいなバーガーを注文し、
番号を受け取り、出来上がるのを待った。
5分、10分経っても全然呼ばれない。
僕たちと同じ境遇にいる人間達が大量に現れ、閉店間際のマクドナルドは
満員になっていた。
僕たちよりも前には、3組いた。
その人たちの注文もまだできていなかった。

お金はもう払っているし、他でご飯を食べる場所もないので、
このままここを出て行くわけにはいかなかった。
厨房を覗いてみると、奥の方で従業員が炊飯器からご飯をお皿に移して何やら話しをしている。一瞬自分の目を疑ったが、たしかに白いご飯をお皿に移していて、一人はそれを食べ始めた。
30人くらいのお客さんがいるのに、僕たちの注文を作る気配が全くない。
ここはアメリカなのだ。

サーファらしき男が急に、
「サービスってなんだ!?みんな俺の言ってることがわかるかい?
 サービスって何なんだ!?」と大声で言い、
僕たちから笑いを取ろうとし始めた。アメリカンジョークなのだ。
僕たちの左後ろにいた女性が、それにアメリカンジョークで返し、
後から入ってきた大学生の集団は、持参したカップにドリンクバーを
注ぎ始め、ご飯を食べていた従業員がそれを注意しにやってくる。
この状況で僕たちにできることは笑うことだけだった。


僕はこのカオスなマクドナルドで、日本人として日本で養った常識や社会性、そういったものが崩されてしまうような感覚になった。
そしてアメリカとは、こういう国なのかと改めて思い、
少々ハワイに幻滅することになった。


旅はいつも、不思議な出会いを僕の人生に与えてくれる。
そのとき自分にとって、本当に必要なことを教えてくれる。
今回の旅でもたくさんの新しい経験をした。
嫌なことも良いことも色々あったけど、やはり旅は素晴らしいと思った。
日常から少し離れるだけで、そこには自分の知らない世界が待っている。
日々やるべきことに追われ、僕たちは自分を見失ってしまう。
何かを変えたいなと思ったとき、一番簡単な方法は旅に出ることだ。
飛行機に乗れば、そこは未知の世界。
僕たちの人生にとってそれは、新しい世界なのだ。
場所が違えば、国が違えば、何もかもが違う。

日本はとても安全で清潔で、言葉も通じる素晴らしい国だ。
でもその反面、自殺率は世界ワーストトップクラスで、
国民の幸福度も世界ワーストトップクラスだそうだ。
その原因が何なのかは色々な議論があると思うけど、
僕は日本人の多くが、外に目を向けなさ過ぎていることも、
その原因の一つのように思う。

世界は僕たちが想像しているより、ずっとずっと広い。
ちゃんとできないならちゃんとしなくていい。
嫌ならやらなくていい。
我慢しなくていい。
逃げていい。
もっと楽しんでいい。
自分がダメなわけがない。

旅をしていると本当にそう思う。
だって日本人の僕たちは、時間を守るし、優しいし、丁寧だし、
思いやりがあるし、礼儀正しいからだ。
世界的に見ると、日本人のほとんどは相当優秀な人材だと思う。
あのハワイのマクドナルドに日本人が働きに行けば、1日でマネージャーになると思う。そのくらい優秀だと僕は思うのだ。

何かに息詰まったら旅に出よう。
何かを変えたくなったら旅に出よう。
自分の心と会話したかったら旅に出よう。
自分の原点に戻るために旅に出よう。
与えられた人生を謳歌するために旅に出よう。

旅はいつも、不思議な出会いを僕たちの人生に与えてくれる。
そのとき自分にとって、本当に必要なことを教えてくれる。


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