見出し画像

後世に残したい店から地域の愛し方を考えた

佐賀県の「後世に残したい店」というプロジェクト。
ナショナルチェーンではなく地域に根差した個人商店を愛し残していきたいという思いにとても共感しています。

私が推薦した焼肉「大信」も認定されてました。
これまで様々なゲストと大信の焼肉やカルビ雑炊を楽しんできましたがそれもいつかはなくってしまうようです。

画像4

滅多に取材に応じないマスターが珍しく答えてくれてます。

「これまで約40年続けてきた当店。これまで通りスタッフと交代しながら体力が続く限り、あと4〜5年は続けたいと思っています。店が末長く続くことを期待してもらっているのかもしれませんが、今後のことは成り行き次第で、なんとかして店やメニューを残したいなどの執着は全くありません。昭和に開いた店を「これからもずっと残したい」というよりも、若い人にはこれからの時代にあった店を作っていって欲しいと思っています。」

マスターらしいコメントで思わずニヤリとしてしまったと同時に4〜5年でなくなってしまうかもしれない事実で寂しい気持ちになりました。。

もうなくなってしまったけど鉄板焼きそばの「銀河」やホルモン「白鳥」など同じように民藝のような飲食店がありました。

深夜食堂「銀河」

画像1

画像2

画像3

「ホルモン白鳥」

画像5

画像6

なくなった店もあるとはいえ嬉野にはまだまだ個人経営の飲食店がたくさんあります。チェーン店の気軽さ分かり易さも良いですが、町に根付いたお店はその町の文化、歴史。昭和から残る建物は文化遺産。

佐賀市の呉服元町に残る中央マーケットに魅了された東成美さんは記録に残したいという思いから自主制作本『呉服元町商店街』を出版されています。

大きなショッピングモールやチェーン店はビジネスが成り立たなければ撤退します。その土地に出店している理由は愛情ではなくビジネス。それらがなくなっても衣食住に困らない町になるためには小さな個人店が生き残ることが必要です。

近代化、グローバル化の中で私たちの生活は確かに便利になりましたが同時に大資本、大企業に依存していきました。パンデミックになった今だからこそこれまでの生き方を見つめ直す時なのかもしれません。

今回の「後世に残したい店」プロジェクトは単にいい店を残そうということだけでなく私たちの暮らし方を問い直してみようというメッセージを感じました。

画像8

生きとし生けるものはいつか無くなります。そんな無情な世界だからこそ目の前にあるもの愛し、土地や地域が生き続けることを祈るのではないでしょうか。

今後も私は温泉街にある多様性を楽しみながら暮らしていきたいと思っています。
大村屋のゲストに配布している嬉野街中マップを片手にぜひ温泉街を楽しんでください!

画像7

このサイトに載っているから名店ということではなく、地域に根差した個人商店を愛しましょう。皆さんもぜひ近くの後世に残したいお店を大事にされてください。


この記事が参加している募集

この街がすき

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?