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【位置情報で分析】ワクチン接種しやすい自治体はどこだ?

はじめまして。RYOです。
このページではネット上に存在する様々な位置情報を使って、マクロ的な分析結果を発信していきたいと考えています。よろしくお願いします。

最近、ビッグデータを活用して「スクランブル交差点にいる人は前週比で○○%増加」みたいな分析結果をテレビでも見かけるようになりました。そのニュースを何気なく見ていたときに、ふと「フリーの位置情報(お店、施設等)でも同じような分析したら面白いかも」と思いつき、私が個人的に興味をもったジャンルを中心に分析結果をドキュメント化することにしました。

第1回目のテーマは「コロナワクチン接種会場」です。
今はコロナ感染者が加速度的に上昇しており、医療崩壊などの危機感が高まってきていますが、救世主とも言われるワクチンは今年のGW明け頃に日本各地で一体どれくらいの医療機関で準備が進んでいたのでしょうか。厚生労働省のHPを参考にして、ワクチン会場にスポットを当ててみたいと思います。


Ⅰ.ワクチン会場数(各都道府県)

ほぼ予想通りで人口の多い4都市(東京・大阪・横浜・名古屋)がある都府県がTOPにランクインしています。4位未満の県も人口が多い政令指定都市を有する自治体なので順当な結果です。

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当たり前の話ですが日本の人口は都市圏に集中しており、それに比例して医療機関の数が多いので、「都道府県の面積が広い=接種会場が多い」という結果にはなりませんでした。

Ⅱ.1ワクチン会場あたりの人口数(各都道府県)

人口が多いところに接種会場が多いのは必然なので、(都道府県の人口)÷(ワクチン会場数)で評価してみました。全員がワクチン接種すると仮定した場合の、1会場当たりのワクチン接種人数、つまりはどれだけ並ばずに接種できるかを表す指標になります。

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鳥取県が優秀です。そして不思議と西日本が全体的に良い結果となりましたが、逆に政令指定都市クラスは全滅でした。当集計は総合病院も小さなクリニックも「会場数=1」として扱われるので厳密な意味での接種可能数を表現できているものではないですが、それでも数値だけでみると比較的人口の少ないエリアのほうが接種しやすいことが分かりますね。

Ⅲ.1ワクチン会場あたりの人口数(23区)

最後に東京23区での集計結果と考察を記載します。

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ⅠやⅡと同じく、当集計上では人口の少ない千代田区が接種しやすいという結果になりました。ただしこの区は住んでいる人口が極端に少ないので、ちょっと特殊かもしれません。ただ実際にワクチン接種率のデータと比較しても千代田区は接種率が他の区に比べて高かったです。逆にベッドタウンになっている南西側エリアは苦戦しているように見れます。

いかがでしたでしょうか。
こういった位置情報は実は無償で提供されているものが多く、集計も基本的にはフリーソフト(Exccel除く)で可能です。そういったノウハウも需要があれば、今後公開していきたいと思います。

【参考】
 ・集計対象:厚生労働省コロナワクチンナビ
 ・集計日 :2021/5/11
 ・条件  :HPに掲載されている接種会場を集計
       (予約準備中、予約不可能もカウント)
 ・人口情報:平成27年国勢調査



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