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「優しさ」と「強さ」を併せ持つ

昨日の夜、YouTubeでプロ野球2013年の日本シリーズの動画を見た。

それを狙って見たか、というとそういうわけじゃなくて、「プロ野球の応援歌聞きたいな~」と思って検索していたらオススメに出てきたから押しちゃった。なかなか変わってる趣味でしょ。

2013年の日本シリーズ、と言っただけで「あぁ、あの時の試合ね!」と思い付く人は私と息が合うかもしれない。野球のお話をしましょう(笑)

なんて冗談は置いておいて、そう、楽天VS巨人の日本シリーズだ。

なかでも日本シリーズの第7戦は伝説として「私の中で」語り継がれている。

最終回、楽天が抑えれば優勝が決まる場面でピッチャー交代を審判に告げにいく楽天の星野監督。その星野監督と審判のやり取りが何とも言えない。

星野監督が審判に対して、

「言わなくてもわかるよね(笑)」

といった雰囲気を伝えて、それに対して審判は察しながらも

「決まりなんで直接伝えてください(笑)」

と伝える。それに対して星野監督が、

「田中!!!」

語彙力を失ってしまうほどカッコいい。ぜひ見ていただきたい。

そしてマウンドに上がったのは前日先発のマウンドに上がっていたエース田中将大投手。満を持しての登場だ。登場するときには「登場曲」というものが流れるのだが、田中投手の登場曲であるファンキーモンキーベイビーズの「あと一つ」が流れた瞬間、会場全体の大合唱が始まる。それを見て気づいたら私も大号泣。久々に魂が震えた感じがした。


その流れで今度は、

「星野監督の言葉調べてみたいな」

と思った。闘将として世間から認知されていた星野監督。熱い、厳しい中にも選手想い、ファン想いの面があって多くの野球ファンから愛された方だ。それだけ熱い方だから、言葉の一つ一つにも魂がこもっている。

調べていると本当にいろんな良い言葉があったんだけどその中で1つご紹介したい。その言葉の背景は東日本大震災にまでさかのぼる。


東日本大震災。

東北だけでなく、日本中を震撼させた未曽有の大災害。楽天が本拠地を構える宮城県仙台市は大きな被害に見舞われた。

楽天の選手たちは精力的に活動した。避難場所に足を運んだり、ボランティア活動を行ったり。

震災後最初のプロ野球開幕の時。当時楽天で現ヤクルトの選手である嶋選手会長の言葉は今でも印象に残っている。

「誰かのために戦う人間は強い」

「絶対に見せましょう、東北の底力を」


何度見てもいい。

星野監督が率いる楽天は、「戦う理由」が出来た。
だけど楽天がすぐに優勝できたわけではない。日本一になれたのは2013年だ。だけどこの3年間、星野監督が口酸っぱく選手に掛けてきた言葉がある。それに私は感銘を受けた。その言葉というのが、

「お前たちの優しさは伝わっているから、今度は強さを伝えよう」

上手く表現できないのが悔しいが、思わずため息が出てしまうくらい考えさせられる素敵な言葉だ。


優しさは人を幸せにする。

でも優しいだけで止まっていてはいけない。

「勝つ」ことで、その姿が多くの方に勇気と感動を与え、次の一歩を踏み出すきっかけになるかもしれない。

「優しさ」の一歩先を目指すには「強さ」を見せてあげることが必要なんだ。強さを見せることで「私も頑張ろう」と思わせるエネルギーになる。


もちろん優しさがあっての強さだが、そういった現状に満足しないというか、より多くの人に勇気と感動を与えるためにはどうすればいいかというか、そのためにどういった言葉選びをしていけばいいかなどがとても秀逸だ。

そして私自身も「優しさ」と「強さ」、その両輪を併せ持ちたいなと強く思った。


言葉の良いところって語り継がれることだと思う。

そして語り継がれる限り、その言葉を語った人も一生死なない。

いい言葉はどんどん語り継いでいきたいなと思う。


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