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伝える時の基本になること

巷にはありとあらゆる会話のレクチャー本やコミュニケーションスキルについて書かれた本が生み出されている。

私も大学時代、何冊か手に取った。自分が会話が苦手だと思っていたから。
確かに読んでいて「なるほどな~」と思うことはたくさんあった。印象的な部分はたくさんメモをした。

だけど何か変わったかというと、あんまり実感がなかった。
わからない、他の人は本を読んでそれを実践にうつせるのかもしれない。ただ私の場合、本を読んで妙に納得してしまい、その先にうつせていない。行動レベルにまで落とし込めていない。

ただ実際問題、今もなおたくさんの会話に関する本が出てくるということは、その専門分野の世界でも「これ」といった答えが出ていないのだろう。1個の答えが出ていたら、他のノウハウなんて付け入るスキがないのだから。


明確な1個の答えが出ていないのなら学ばなくていいのか、というとそういうわけでもない。

現状私も、就労支援の際の支援や会社としての広報、新卒採用の場面等、多岐に渡り「伝える」場面がある。それらは一方的な「伝える」じゃだめで、ちゃんと「伝わる」ことが求められる。皆さんも学校や仕事で嫌でも伝えることに関しての力が求められることがあるのではないだろうか。

もっと言えば家族とか、友達の会話でもそうだろう。
一方的なやりとりじゃ距離って縮まらないし、齟齬が生まれる。だからといって会話しなくていいわけじゃない。会話しなくても許されるのは熟年カップルくらいか。


となると結果会話の能力やスキルが必要になってくるか、、でも難しそうだな、、。

でもちょっと待て、と。

スキル云々の前にもっと必要なことがあるんじゃないか、と。


それが、「共通言語」だと思う。
お互いが知っている領域、興味を持っている、関わっている領域の言葉で伝える。少なくとも相手が興味ある領域での言葉で語るということ。

野球を知らない相手に野球の例で説明をすれば、どんなにそれ以外の会話スキルがあったとしても相手には何にも伝わらない。
就労支援の現場だったら、パソコンについて詳しくない方に説明する時に、どんなにパソコン用語で説明をしても伝わらないし、福祉を知らない人たちに福祉の世界の言葉で沢山説明をしてもあいてには響かない。

いかに相手が知っている部分で自分が伝えたいことを説明できるか。
そうすることでようやく同じ土俵に立つことが出来る。会話のスキルや能力が活かされるのはその土俵に立ってからだと思う。


そうなってくるとやっぱり伝えることの基本って
「相手を知る」ことからなんだろうな、と。

会話は何か機械とするなら話は別だけど、基本的には人と人。
定石ばかりで上手くいくものじゃない。だからこそ面白いものだ。
相手を知って、共通言語に落とし込んだうえで伝える。

その先でコミュニケーションスキルみたいなのを身につけて活用していく。
この流れは大事にしていきたい。


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