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超絶デタラメ台湾旅行(でもオススメ?)

やはり、アジア圏でも日本のクールジャパンは根強い人気があります。とりわけ、アニメや漫画は特に人気ですね。職業柄、何泊もは休みが取れないので、せいぜい行けて香港ぐらいまでですかね。

アジア圏内の国には、多く行きましたが、個人的に一番好きな国は台湾です。台湾人の気質としては実におおらかな人が多く、また、飲食店の競争が激しいので、食べ物も美味しいですしね。あまりハズレな店はありせん。また、日本ほどではないですが随分と治安はいいと思いますよ。

さて、私はツアーで旅行に行くことはないですし、ガイド本も読んだりもしないので、飛行機のチケットだけ買って、現地でその日のホテルを予約するっていうテキトーさですが…。これでは、最悪、何も見ないで適当なものを食べて帰ってきました。と、そんなそっけないものになったりしますので、ちゃんと作戦は練りますからね。

大抵は行こうが行くまいが、半年ぐらいに前に頑張ってプログラミングして自作の掲示板を立てて、勝手に交流会みたいなものを作ります。そうすると、日本人が作ったDYI的掲示板ですから、日本語が喋れる現地の人が、地味に参加してきたりします。私の場合は、敢えて大袈裟なプラットフォームを利用しないで、ごく少数でいいんです。そこが狙いなんですね。

ここで、蜜に仲良くしておいて、例えば「どうしても台湾では手に入らないアニメグッズやドラマ等のグッズがあるんすけど」という遠慮がちな要望があれば、住所を訊いて送ってやったりと、色々と文化の違いの交換などを行います。私は私で、オススメのC-POPのCDやらを頂いたりしてですね。「C-POPってすげえ!」とですね。日本ではあまり知られていない魅力などに取り憑かれたりします。そうこう半年も交流すれば随分と仲が良くなります。

そこで、私は初めての台湾に半年後ぐらいに行ったのですが、逆に少数の人としか密に接っしていないので、ほとんどが親友といっていいレベルです。その中の何人かに「今度、台湾に行くから会いましょう」などとメールをすると、「本当!」と大抵は「大歓迎」してくれます。

ここで、外国人あるあるですが、日本人の感覚でいくと、「やっぱり……」だったのですが、待ち合わせの駅に、なかなか現れないので、電話をしてみると「ごめん、ごめん。寝てたぁ。ちょっと待っていて」と寝ぼけておりました……。他の方も大抵は30分以上も待たされる始末。これが、真顔でしたからね。やはり、これが普通であってですね。彼らを擁護するとすれば、時間に厳しい日本人の、まるで大らかさがない悪い面でもあるかもしれません……。何しろ朝礼に遅れたぐらいで、いちいち怒られたりしますからね。

私は4人の部下を連れて行ったのですが、台湾の友人も何人かの友達を連れてきて紹介してくれました。空港から乗り換えたりして、友人のいる台中(台湾の真ん中あたりです)へバスで移動。台湾のバスは異様に豪華だったりします。

彼らは、やたらとタクシー移動で、現地の人しか知らないであろう、まさに隠れた飲食名店やマニアックな観光地に、せっかちに連れて行ってもらいましてね。これらを全て奢ってくれるんです。ディナーの後は高価なプレゼントまで頂いたりして。あまりにも色んなものを奢ってもらい、タクシーの移動ですら全て友人もちでしたから、さすがに「悪いなぁ」と思い、お金を渡そうとすると凄い剣幕で怒られました。後から知ったことですが、中華圏では「客人は全力でもてなす」のが当たり前で、もてなせないことは面子を潰すと知りました。

ディナーの後は屋台に行こうと提案がありました。お腹一杯なのに……。台湾は大小、至る所に屋台があって、最後の案内地から一番近場の屋台に連れって行ってもらいました。何しろ、日本語で言うところの「焼く」、「揚げる」、「茹でる」などの単語すら調べてもいませんでしたので、彼らのオススメに任せて、まさに本場の料理に舌鼓を打ったものです。また、台湾人は悪戯好きな人も多く、他の屋台から、わざわざ臭豆腐と野菜が入ったものを買ってきて、皆で笑いながら「美味しいから食べてみて」と勧めてきました。さすがに私達は臭いをかいだだけで悶絶しましたが。それを見越して彼らは大爆笑……。

そうこうして、楽しい1日を過ごしたわけで、「どこのホテルに泊まるの?」と訊かれましたので、「今からテキトーに英語が通じるホテルを探すから」と言ったら、まぁまぁ、夜も更けていましたから凄く驚かれてしまって、「日本人ってテキトーだねー」なんて言われて微妙に複雑な気分に。

いや、大変ありがたかったのですが、真夜中まで連れ回してくれたあなたがたも大概テキトーでしょう……。

そういう彼は、「私に任せておいて!」と言って「テキトー」なホテルを探してくれて、タクシーに私達を押し込んで、運転手に行き先を伝えると、お金を渡して「これで行けるでしょう?」なんて彼に言って、無事にホテルに到着しました。

最後に「台北に戻ったら、淡水の夕陽が綺麗なのは有名だからオススメだよと言われて、また、都心部に戻るMRT(交通手段)で戻る時に、台湾最大の夜市である土林市場にも立ち寄ればいいよ」と教えてくれました。

ほとんどは、淡水のゆっくりと流れる時間に、ぬるい、いや、ほんのりと暖かい風に吹かれて、私は部下の不満を無視して何時間も夕陽を見れるまで、時折、あくせく働いている社員のことなどを思い出しながら過ごして、微妙に綺麗な夕陽を見届けました。それから、日暮の丁度いいタイミングで土林市場へ到着。台湾最大の市場だけあり、やや迷いながらも、こちらもウロウロしまくって屋台で満腹になって、台北都心部寄りに戻ると、これまたテキトーに電話しまくってホテルを確保しました。

さすが台湾です。部屋には「誰が食べるの?」とばかりに大きな籠にバナナの山盛りがテーブルに積まれていて驚きましたね。スタッフも日本語が喋れる人もいましたので、他のメンバーもオススメの夕食スポットなどをホテルで教えて貰って、各々、「危険そうなところに行かないように」と注意して私はホテルで、のんびり。いや、一人だけ、あれだけ入り込んだとこには行くな!って言っていたのに、勝手に危険行為に巻き込まれておりましたので、いちいち助けに……。

さて、翌日から、いよいよ漫画のような色んな問題が発生しました。観光地ではなく、なるべく現地感を味わいたい私たちは、いや私は、街並みを撮ったり、色んな人に声をかけたり、訳がわからない店や路地に入ったりしていたら、すっかり迷ってしまったのですね。

前日に泊まったホテルが、値段もロクに聞かないで泊まったものですから、その宿泊費が高すぎて、かなり金欠になり気味です。ですので、街中で「空港までタクシーでお願いします」とも偉そうに言えません。「ここはどこだ?」と絶望的に路頭に迷っていましたら、こうなったら誰かでもいいから、そこらにいる人に訊いてみると、案の定、英語が通じません。それで、諦めていたところに、その方が周りの人に声を掛けてくれたんですね。そうしたら、恐ろしい人数が集まって「あーだ、こーだ」と北京語が飛び交っています。多分、議論されております。これには改めて台湾の方の親切に驚きましたね。

結局は、その騒ぎの横を通りすぎた若者が、幸いにも日本語が喋ることができて、現在地からの空港までのアクセス経路を調べていだだいて助かりました。それで、なんやかんやで、無事に空港に着きました。私達はバッチリと空港でおりました。

そして中に入ると、なんと空港の国内便の方のビル入っていました。隣接しているものだから分かりにくい…。焦って国際便のビルに行くも、日本行きの最終便は「さようなら〜」とばかりに雲の方へ消えつつありました。もうお金が、かなり無くなっていた私達は空港のカウンターの受付みたいな人に、事情を述べて、「明日の便に乗るから、せめて2人分のチケットを無料にしてくださいよぉ。ほら、チケット自体は買っているんですから」と、散々と粘るもまるで応じてくれません。応じるどころか完全に怒っておられます。

1時間ぐらい駄々をこねすぎる「赤ちゃん」以下みたいな交渉を続けていましたら「ボス」を呼んでくるから、と呆れた顔で言われました。後ろのドアから恰幅のいい、いかにも偉そうな方が出てきて「チケットの件は分かったから帰ってくれないかな?」と。今、考えてみたら、ターミナルでATMを探せばよかったと思ったりしてですね……。皆さんは、そうしてくださいね。

今度はホテルの確保ですね。また台北市街地に戻らなければなりません。しかも、お金も、あとわずかばかり……。「参ったなぁ」と、私は飛行場から前日に泊まったホテルに電話して事情を伝えると、どうにか粘って半額以下の以外で泊めてくれることに。もう台湾で、すっかり粘るスキルが身についちゃっていますから。

台湾の皆さんには、感謝と共に、なんだか日本人の恥を晒してしまいました。しかも、2泊3日の旅が3泊4日になるとは。会社の上司に事情を伝えると、「お前らはアホか」とですね……。言われなくとも分かっております。

そういや、空港で出会った寛容な、あの「ボス」に、あの時に名刺と交換していたんですね。数年後に、彼から会社に電話が掛かってきまして、「台湾の空港の職員だけど〜」と。受付は通訳(英語が喋れる社員)なんか呼んだりしてですね。まさか、私の名刺なんて、いちいち保管しているなんて。

日本も「おもてなし」の国です。しかも、あの時は、ご迷惑をおかけしまして……。私は当然、空港まで迎えに行って「夕食は何か食べたいものありますか?」と。「以前、訪日した時に銀座のナントカという、すき焼きが美味しくてね」と流暢な英語で……。「銀、銀座ですかぁ……」。そこは流暢でなくてもいいのに。

まま。あの時の空港代を考えると、お高くつこうが、おもてなしをしなきゃですね。他の友人が訪日した時はチェーン店の天ぷら屋とか回る寿司屋さんとかですね。日本の警察署マニア(なぜ?)も警察署に連れて行ってあげたりと。ちゃんと、おもてなしをしましたので……。

#わたしの旅行記

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