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World Travel Log 2023.11-5

27歳、世界一周中のログ。

11/27 (月)

なんだかんだで今日もバラデロにいることに。ほとんどボーッとしてたので何も覚えてない。

「ケーキの切れない非行少年たち」を読了した。素人にもわかりやすく書かれた書籍だった。

コテンラジオで資本主義について学んだ日。
お金が資本主義の全てではないのだが、あらゆるものの価値がお金に換算されるのは資本主義の一つの特徴である。故に「仕事ができない自分」が存在する場合、それは「金銭的価値がない自分」「社会において価値がない自分」と等しく思えてしまうことがある。でも、他の国に来ていると「死ぬほど仕事遅いし効率なんて考えてもなさそうな人」がめちゃくちゃ楽しそうに生きているのを目撃する。ふと安心する気持ちになる。仕事は好きだし楽しいけれど「いつか、もしかしたら、仕事ができない側に回るかも」と不安に駆られることがある。でも大丈夫、私は私の価値がある。
100年後、自分の孫とかに「おばあちゃんの時代、死ぬまで働いてたんでしょ?競争社会怖い、やば〜」とか言われる未来が来るのかな。

夜は生まれて初めてロブスターを食べた。コンビニのスルメイカみたいな味がした。えびというかイカみたいだったな。


11/28 (火)

今日は夕方にハバナに移動。

書籍「東京貧困女子。」を読んで心がどうしようもなく重たくなった。地獄のような体験談ばかり。こんなに重く冷たく鉛のような心を感じたのは、久しぶりだった。ずっとため息をついている。

でも、きっと私の周りにもパパ活や風俗に頼って生きてきた友人はいるだろうな。本人たちが隠しているだけ、私に見えていないだけ。

つくづく、恵まれた家庭に生まれたと思う。私の人生は一般的に「勝ち組」と言われる部類に分類されるだろう。(仕事辞めて旅してるニートだけど…)

このまま自分が居心地の良い場所でそれなりに頑張って暮らして、人生「勝ち逃げ」することもできると思う。でも、私はそうしたくない。未来を支える若者、特に立場の弱い女性たちに向けて、何とか自分ができる範囲でできることをしたい。日本に帰って仕事を得たら、信頼できる団体に真っ先に月額寄付をしよう。寄付って「自分が時間を避けない分、お金を人に託す」こと。手軽でいい社会貢献の形だと思う。


11/29 (水)

朝早くからバスに乗り、ピニャールデルリオへ。カサ(民泊)のスタッフは優しいおじちゃん。綺麗だし、良い民泊先に恵まれた。

我々の歩くところ歩くところに勝手についてくるガイドの勧めで、タバコ農園を訪れた。でもハリケーンのおかげで生産過程がそんなに詳しくみられなかった。どこも同じ状況で仕方ないのはわかるけど、ガイドってそういうのを先に伝えるのも仕事だろうに。旅をしていて、さまざまなルーツを持つ人たちに出会ってきて思うこと。人相って、本当に面白いくらい顔に出る。かっこいいとか綺麗とかじゃなくて、「まっとうに稼いで生きている人」って見た目や雰囲気で伝わるものだ。

工場から帰る車にのっていたとき。「ボコンボコン」と漫画みたいな効果音を出しながら車が止まった。ガイドが「This is Cuba」と言ったので笑ってしまった。ケニアで車の破損はこれでもかというほど経験していたので、まあなんとかなるか、と思った。逞しくなったなあ。

公園でライブをやっていて、キューバ音楽を色々聴けた。すっごく明るい音楽なんだけど、なぜか、涙が滲んだ。旅先で心が震える時、いつもそこに音楽がある。


11/30 (木)

よく眠れぬまま目が覚めた。寝る直前までパソコンを触ったり、熱いシャワーを浴びるのはよくない。

タバコ工場へ足を運んだ。全部手作りでタバコを包んでいて、まるで産業革命前の時代にタイムスリップしたみたいだった。男性も女性も、おしゃべりしながら楽しそうに仕事をしていた。

訪れようと思っていたラム酒工場が閉まっていた。残念。

家の前にあるロッキングチェアーに腰掛けながら、パートナーと将来のことについて話をした。どんな仕事をしたいか。どれくらい稼いでどんな場所に住みたいか。何を大事にしたいか。キューバについてから「今」を乗り切ることに必死だったから、久しぶりに将来のことをじっくり考えられて良い時間だった。

私は今のところ、ネームバリューのある会社で仕事がしたい。(もちろん仕事内容も大事)40代になった時に、どこに行っても勝負できるように、やりたい仕事×有名な会社 という組み合わせを経験しておきたい。と今は思っている。さて、やりたい仕事って何なのか。デザインなのか、編集なのか、ジャーナリズムなのか、ITなのか。まあ、どうせ来年の6月までにまた変わるからその時考えよう。

将来のことを考えたのと、東京貧困女子を読んだことが相まって、今日は少しだけ怖い気持ちを抱いていた。


12/01 (金)

今日はまたハバナに戻る日。何をどうしたかあんまり覚えていない。
バスターミナルに戻って、近くの美味しい定食屋でご飯を食べた。いい食事はいい心と体を作る。美味しいご飯を食べると心も前向きになる。


12/02 (土)

今日はカバーニャ要塞へ行った。船に乗り、40分ほど歩き、せっかくたどり着いたけどもう暗くなってしまってあまりいい写真が撮られなかった。
夜には大砲の儀式があるとのことで、3時間ほどボーッと海を見ながら待った。キューバに来てからボーッとするのが上手になったと思う。
大砲の儀式は壮大だった。人生で一番大きい音を聞いた。耳がキーンとしてしばらく音がはっきり聞こえなかった。たとえるならピントの合ってないカメラをずっと覗いてるような感じ。鼓膜って震えてるんだな、と実感した。


12/03 (日)

昨日撮れなかった動画を撮るためにまたかバーニャ要塞へ。それに加えて革命博物館も周り、ダンス教室まで。2万歩以上歩いてヘロヘロだった。ダンスレッスンは足がもたついて疲れすぎてあまり記憶にない。もうちょっと元気な状態でもう一回習いたい。

明日は早起きしてやっと資本主義国(コロンビア)に入れる。ワクワクが止まらない。資本主義、嫌だなと思うことも多々あるけれど、それでも感謝の気持ちもある。

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