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人には守護霊が憑いている

人には守護霊が憑いている

人は死ぬと誰かの守護霊になる
誰の守護霊になるのかは完全に運であり、生存している家族や恋人、友人のこともあれば、たまたま自分が死んだ時にそばにいた人ということもある。ゆえに、自分の面倒を見てくれた看護師や介護士の守護霊になることもあれば、自分を死に至らしめた相手や、事故の原因を作った人物のこともある。

守護霊は、ついた人を守る義務、半ば強制というより自動のレベルで守ることになる一方、対象の命を、寿命を決めることができる。
いついつ死ぬと将来を決めるのではなく、今この瞬間に死を与えるようなものである。
ある種安楽死のようなものなので、憑いている相手が年齢や病で苦しんでいるのを救える一方、自分を死に至らしめた相手に天罰を下すことも可能である。

ただし、私怨による寿命の剥奪は、それが復讐であっても大罪ゆえ、守護霊は対象がなくなってのち、地獄行きが決定する。
逆に、恨みの対象を守護することになっても、最後まで尽くせば、天国、その中でも良い地位を得ることができるし、生まれ変わる際も、いずれつく守護霊がどんな者かを除けば、幸福な人生が送れるという。

守護霊が憑いていない人というのは、生まれたての赤ん坊を除くと少ない。
赤ん坊ですら、同じ病院で亡くなった人が守護霊となるケースもあり、また子供も身近な人の訃報に際して、その人が憑くこともあるため、ほとんどの人には守護霊がいる。
大人で守護霊がいない人というのは稀である。

守護霊は生きている人には基本見えない。
霊感が多少あれば可能というぐらいである。
まだ守護という任務(?)は半ば天命であり、霊能力があるからといって守護霊は簡単に祓えるものでもなく、また祓えたとしても、いずれ別の守護霊が憑くものなので、やはり守護霊がいない、いない状態を長く続ける人は稀、ほぼ皆無と言っていい。

ちなみに人が死んだ瞬間、守護霊にならないというケースも稀らしい。
人はその生における功徳や罪過で天国地獄が分かれるのは知られているが、守護霊としての働きはその救済・最終試練のようなものと言っていい。
憎むべき相手でも守れば天国行き……とは先ほど記したが、罪人としての生であった場合でも、守護対象を守り続けることができれば地獄の中でも軽罪、あるいは最下層の地位ではあるが天国行きという可能性がある。
またいくら人生で徳を積んでも、守護霊としての態度が悪ければ、あっという間に地獄行きとなる。

こうして人→守護霊→天国か地獄→転生……という輪廻を繰り返しているのである。

ちなみに誰の守護霊になるのかは完全に運と述べたが、天国に神、地獄に閻魔というような統率者の存在がいるのかについては謎である。いる説・いない説、どちらもあるにはあるが、明確な根拠はない。天国も地獄も守護霊の行いによる階級の差はあるので、最上級の存在が転生せずに留まっている説などもある。
もし神がいるのであれば、多少は守護対象を選定されているのかもしれない。閻魔がいるのであれば、地獄に堕ちた場合の裁きに多少の温情(もしくはより厳しい処罰)が与えられるかもしれない。

神や閻魔は転生しなかった魂としたが、天国や地獄へ行った魂が転生せずに長くそこに留まるのも珍しいと言われている。地獄で罪を償うのに時間がかかる場合は別だが、一定の時期がくれば、階級を問わず転生は可能である。ただ転生も生前・守護霊・また天国地獄での行動結果で次の運命が決まると言ってよいので、天国の上位に配属されたからと言って、怠けてよいとは限らない。あるいはこの時の「行動如何による運命決定」は、完全にランダムではないところからすると、神あるいは閻魔の裁定によるものなのかもしれない。



なんか寝起きの頭に降臨してきたどこかにありそうな設定集論文もどき
設定使って2次創作してもいいよー(需要があるとは言ってない)

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