るしふぁーの世にも奇妙な物語
➖UFOが着陸した➖
私は小学生の頃、宇宙に興味があり、親友とよく宇宙談義をしていました。
とても楽しかったのを覚えています。
10歳の春だったと思います。
そのとき、親友が
「なあ、UFO呼ぼうぜ」
と急に私に言いました。
私が
「え?いいけど、どうやるの?」
と聞くと、親友は
「こうやるんだ」
と言いながら空に向かって
おいでおいで、と呼ぶようなジェスチャーをしました。
そのジェスチャー中に「宇宙人来い!」と本気で願うそうです。
半信半疑だった私を親友は
「いいからやろうぜ!」
とゴリ押しするので、仕方なくやりました(偉そう笑)。
それを15分くらい続けて
「よし!これで来るだろう」
と親友がやめたと同時に私もやめました。
「本当に来るかな」
と疑っている私に
「絶対来るよ!俺たちが願ったんだから、宇宙人も聞いてくれるよ」
と自信満々に親友は言いました。
そに自信は一体どこから来るのか…しかし、そんな姿が私には頼もしいです。
その後2週間くらいしたら本当にUFOが来ててビビりました。
しかもマンション10階くらいの高さにいました。
「えええええええええええええええええええええええええ」
と私は大声で驚きました。
すぐさま固定電話(昔の電話機は☎️こんな感じで持ち運べません)で親友の家に電話して
「(親友の名前)の家の上にUFOがいるぞぞぞおおおおおおおおお」
と叫びました(なぜか親友の家の上にあると分かりました)。
すると親友は
「そんなのいるわけないじゃん」
と予想外の回答をしました。
私は怒って
「お前があれだけゴリ押ししてやらせて、自信満々にUFOが来るぞと言ったのにその態度はなんだ!!今すぐ外に出て確認しろ!!」
と受話器に向かって叫ぶと親友は
「しょうがないなー。分かったよ。ちょっと待ってて」
と言い残し、しばらくして
「マジで来てる!!!!!!」
と大興奮で返事しました。
私は
「今からそっちに行くからUFOを引きつけておいてくれ」
と無茶振りをしたにも関わらず、親友は
「わかった!!」
と引き受けました。
家を出る頃には、なんとUFOが下降していたので私は自転車を全力で漕ぎましたが、親友の家に着く頃にはいなくなっていました。
親友が出迎えに来て、
「いやあ、本当に来るとは思わなかったよ」
と言っていましたが、私はそれどころじゃありませんでした。
目の前にいる親友に強烈な違和感を覚えました。
私は親友に問いたかったのです。
「本当に、(親友の名前)だよな?」
と。
しかし、それを聞いた瞬間に人生が終わる、そんな最大級に悪い予感が私の脳裏に浮かびました。
結局、私はその質問をできず、今ではすっかり疎遠になりました。
あんな違和感を覚えたのはそのときだけです。
どうか私の気のせいであってほしいと、今でも願っています。
➖「私は死神を見たことがある」➖
もし読者がそう聞いたら信じるでしょうか。
友達が言うことでも信じないかもしれません。
証拠があればいいですが、死神が映った写真や動画を観せたところで、今の時代ならそれらしい合成写真を5〜10分もあれば作れます。
撮影環境を調整するだけでそれっぽい写真を撮ることもできます。
仮に本物だったとしても、それをどうやって本物だと認定するのでしょうか。
殺害現場の写真ですらそれっぽく作れます。
あくまでも鑑識という一定以上の信用がある人物が撮った写真だから、殺害現場の写真だと認定できるわけです。
つまり、死神が映った写真や動画があったとしても、信用がある人が撮ったものでなくては本物とも偽物とも言い難いのです。
死神を写真に映してきてこの道10年のプロとかいません(1億人に1人はいるかもですが、まず会えないでしょう)。
霊感がある人が見たら分かるかもしれませんが、そもそも霊感があると証明する方法はありません。
霊感がある人が写真や動画を観て「これは本物だ。死神が写っている」と言ったところで、それを信じるかどうかはその人に信用があるかないかで決まります。
信用ってどうやって作るのでしょうか。
早い話、実際に死神を見るしか確かめる方法はないのです(なので、死神以外の何かかもしれません)。
赤色が見えない人には赤色が見えないように、死神が見えない人には見えません。
その上で、これからの話を読んで頂ければ幸いです。
前置きが長くなりましたが、私は死神らしきものを観たことがあります。
そのときは中学2年生だったと思います。
死神らしきもの、と表現したのは、そもそも死神がどんなものなのかいまいち分からないからです。
ただ、あれが死神だとしたら納得できます。
現場を再現しましょう。
↑のようなイメージです。
男性と目が合ったとき、無風で涼しい夜だったにも関わらず、たった1秒たらずで全身に冷や汗をかきました。
それは殺気が原因だと思います。
もう怖すぎて動けなくなるところでした。
しかし、それと同時に死神らしきものが見えました。
他に言葉で表現するとしたら、「死」そのものです。
ビジュアルだとハリーポッターでいうところのディメンターに近いです(黒ずくめの幽霊みたいな感じのキャラクターです)。
私は
「このままだと死ぬ」
と本能のままに全力でその場から逃げました。
今まで生きてきた中であんなに恐ろしいと思ったことは、そのとき以来一度も起こっていません。
➖「殺気を飛ばされた」➖
今ではどこの中学校にもネイティブの英語の教師(以下、ネイティブスピーカーとします)がいるでしょう。
私が通っていた中学校にもいました。
私がいた教室は基本的に「賑やか」です。
授業中でもお構いなしです。
私は基本的に教師に好印象で見られることに長けていたので、そのときは大人しくしていました。
どの教師からも好印象だった自信があります。
しかし、そのネイティブスピーカーには通用しませんでした。
いつも通り授業中に「賑やか」な教室で、ネイティブスピーカーはあろうことか、大人しくしていた私に向かって殺気を飛ばしてきました。
ほんの1秒足らずで全身に冷や汗をかきました。
真意は不明ですが、要するに
「何で真面目そうな君は何もせず傍観しているの?」
「本当は授業を受けたくないんでしょ」
と私に伝えたんだと思います。
その日以来、私はそのネイティブスピーカーのことが嫌いになり、中学校を辞めたと聞いたときは嬉しく思いました。
➖死人➖
これは私が18歳くらいの頃の話です。
私はテレビで怪談話を観ていました。
私の自宅から少し離れた病院の方向から救急車のサイレンが聞こえたので、なかなか怖かったのを覚えています。
放送が終わり、布団に入って寝ることにしました。
私は寝付きが悪いのでなかなか眠れないことが多く、この日も例外ではありませんでした。
そんなとき、金縛りになりました。
目が覚めているのに体が動きません。
さらに、私の真上(天井)に、何だか縦長の黒いモヤモヤしたものが見えました。
いつもならあんなものは見えません。
とても怖くなりました。
すると、胸が天井方向に引っ張られました。
何かに胸を掴まれているように感じました。
ますます怖くなりました。
しかし、金縛り中に目以外を動かすことはできません。
何が起こっているのかわけもわからず、恐怖に包まれました。
1時間くらい経過した頃に、ようやく解放され、私は眠りました。
翌朝に起きる頃には何事もなくなりましたが、その日の夜、知り合いの看護師から
「昨日の夜中に救急車で運ばれてきた人が亡くなったのよ」
と聞き、私は1週間くらい不安で不安で仕方がありませんでした。
私の体を奪い取ろうとしたのか、それとも私を道連れにしようとしたのでしょうか。
➖悪霊➖
これは2019年の話です。
ある日、私が寝ようとしたときに突然襲われました。
目を閉じると右方向から女性の不気味な叫び声を小さく感じ、段々大きくなるにつれて近づいてきてると分かりました(聞こえたのではなく、脳に直接響く感じです)。
すると、私の脳内に入り込み、こう叫びました。
「お前は私のものだ!!絶対に離してやらないぞ!!!」
と。
そのとき私には、赤い唇と薄茶色の歯が特徴的な女性の口周りが見えて、その言葉通りに動いていました。
最後に不気味な笑みを浮かべて、その日から特に変わったことはありません。
あれは一体、なんだったのだろうか。
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