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『今日のアニミズム』
・奥野克巳、清水高志『今日のアニミズム』以文社、2021年 http://www.ibunsha.co.jp/new-titles/978-4753103669/ お互いが論考をよせ、それについて対談するという形式…
読書メモ(山本美紀『音楽祭の戦後史』白水社、2015年)
音楽祭を「サロン型」と「結社型」に分類し、前者を朝日新聞社主も務めた村山未知による大阪国際フェスティバル、後者を現代音楽祭(二十世紀音楽研究所)とし、1990年代で途絶えた地域での音楽祭の歴史を追う。
おもしろいのは、「第五章 祝祭の黄昏 サロンと大衆の分極」。大阪万博におけるクラシック部門の開催にあたり、村山未知と万博協会のいざこざを描いている。現在進行形の万博を批判するため、ともすれば成功例
読者メモ(朴祥美『帝国と戦後の文化政策』岩波書店、2017年)
日本における文化政策の戦前から戦後への連続性(方法、人脈)を視野にいれた歴史叙述で、朝鮮、韓国の位置を組み込むのが特徴。
戦後の文化政策を知りたかったので、第四章・第五章だけを読む。
政治、経済、行政、左翼運動などの目配りはなされており、それぞれが絡まりあうことで展開したという軸はしっかりしている。特に戦争を断絶と見なさない視点。
戦後の文化政策には、アメリカニズムの受容とともに、日本のナショナリ
『今日のアニミズム』
・奥野克巳、清水高志『今日のアニミズム』以文社、2021年
http://www.ibunsha.co.jp/new-titles/978-4753103669/
お互いが論考をよせ、それについて対談するという形式で、2回分が収められている。
奥野は、マルチ・スピーシーズ人類学の日本における中心的な研究者。清水は、ミシェル・セールの研究者(読むまで、よくは知らなかった)。
読みはじめて、清水の