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2022年新作テレビドラマ放浪記

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2022年の新作テレビドラマの感想です
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2022年5月の記事一覧

「元彼の遺言状(第8話)」最後は、少しは面白くなりそうだが、盛り上がらないよね。

ワンクールの連続ドラマは、起承転結、そして、それなりの連続性がしっかりないとなかなか見続けてもらえないのが現実である。昨今は、皆が早送りして見たりするわけで、そういうものたちにリモコンを持たせないようなドラマでないといけないのだ。そういう意味では、シナリオ作りも時代に合わせないといけないと思ったりする。これは、なかなか難しい。 そんな中で、このドラマ。「元彼の遺言状」の話は最初の2回で解決してしまい、その残骸のような綾瀬はるか、大泉洋、関水渚と、何人かの探偵ドラマとして3話

「マイファミリー(第8話)」犯罪の行方を犯罪で処理しようとした結末。ここにきてやっと面白くなってくる。

ここまで、見続けてやっと面白くなってくる。まあ、一流の脚本家は最後の結末をどう面白くするかと考えるだろうから、黒岩勉ならこのくらいの仕事ができるというところ。しかし、血をバガして倒れている誘拐された娘は次回予告を見ると死にはしなかったみたいだが、悲惨な結末だ。状況的には、逃げようとして落ちたということか?先週の逃げようとしていたシーンの続きがここになるとはね。 とはいえ、そこに至らせたのは、二宮たちの警察を除外した行動であるのは確かだろう。それにより、警察は絶対に必要だとい

「パンドラの果実〜科学犯罪捜査ファイル〜(第6話)」霊をいないものと科学分析した上で、霊を否定できない話

ディーン・フジオカ、ユースケ・サンタマリアに加えて、ダイヤモンド・ユカイとは、どんなドラマなのだろうか?それはともかく、ダイヤモンド。ユカイは、ずーっと彼のスタンスや雰囲気を保ったままに今年還暦。こういう存在も、また不思議な事象にも感じる。とはいえ、存在感はある。 今回のお題は、「霊の存在」。いまだに、ネット上には心霊写真的なものも多く見受けられる。心霊写真というのは、現像の時の化学的な要因によってできることもあったのだが、デジタルの場合は合成がしやすいからなおさら真偽がわ

「インビジブル(第7話)」面倒な奴は皆殺してしまうという発想の中でのデータ戦

しかし、出てくるクリミナルズがみんな、首をひと突きという感じで殺しを行おうとする。そう、藤枝梅安が現代にいっぱい出てくる感じ。つまり、犯罪コーディナーターが仕事人を雇って殺人をやっている感じである。そして、ドラマの複雑化もいいところで、先週から警察内の内通者がいるという話になっていて、最後には、それもいっぱいいるようにも思えてくる状況。そして、捜査一課長である、原田泰造がずーっと怪しまれる展開。最後には、彼自身が殺されかかる。で、原田泰造、私が最近バラエティを見ていないせいも

「未来への10カウント(第7話)」暴力事件で停滞する部活という、勿体無い事象

今ひとつ、ラストに向けて見るものを熱くするような設定がなされていないようだ。だいたい、村上虹郎を入れたのは、ボクシングシーンをもっと熱く描くためではなかったのか?その村上を試合に出さず、その末に、今回のラストでは、ボクシングのできない身体にしてしまうとは、脚本家はボクシングを使って何を描きたいのか?村上の家族が今回出てきたが、ここも壊れているわけで、いろんなものの再生が描きたいのはわかる。ボクシングドラマなど、それしかないとも言える。あと、山田杏奈や佐久本宝などの、キャラクタ

「悪女(わる)~働くのがカッコ悪いなんて誰が言った?~(第7話)」よくわかってない社員を社内政治に入れれば、政治は変わる

わかってない若手社員が政治に足を突っ込むと、足元を掬われるということで、地下室に逆戻りのマリリンであった。ということで、このドラマは双六ドラマなのですね。賽を誰が振ってるのかはよくわからないが、このくらい浮き沈みがある社員は、起業してもうまくいきますよ。そう、このドラマは、現在の若手社員への応援歌であることは間違いない。 今回は、社長が倒れたということで、次期社長を決めるための政治にマリリンが頭を突っ込んで、見事にJK5を会社方針にして、マスコミにリークしてしまう話。まあ、

「元彼の遺言状(第7話)」篠田が殺人犯でも何でも驚かないですよね…。

原作は読んでないので知らないが、二つの原作を一緒にすることによって、1クールの連ドラとして成立させたいと思っていたのでしょうね。今回も、先週の「篠田は何者?」という謎をあちこちに出しながらも、違う事件をいっぱい詰め込んで、何とか1時間を乗り切った感じ。 大体、痴漢の冤罪事件と、社食の毒入りシチュー事件、そして殺人未遂事件まで、一緒に片付けようとしてどうするの?そして、前の二つの事件には、警察が絡まない中で、(痴漢は浅野が捕まった段階で警察は介入しているのだろうが)弁護士が探

「マイファミリー(第7話)」知らぬ人間関係と、知らぬ怨恨に振り回されているだけなのか?

先週、犯人の一味の人間と二宮が接触したことで、ドラマがラストに向かって動き出したと言えるだろう。だが、警察が、二宮たちに勘付かれないように静かにしているので、最終段階への前段階ということなのはわかる。 大体、二宮の部下、藤間爽子が犯人グループとわかり、今回はそのボスが高橋メアリージュンではないか?という流れに重きが置かれている。彼女を藤間との間の通話記録から、それを導き出したのは松本幸四郎。みなさん。ITのプロなのですよね。そこんところをもう少し前に出してもいい気もしますよ

「パンドラの果実〜科学犯罪捜査ファイル〜(第5話)」ウィルスの研究は今も進み、新しいウィルスが作られているという怖さ

人類を滅ぼすようなウィルスを作ってしまったということが岸井ゆきのが超えてはいけないものを超えてしまったというところが明かされる。上の写真にあるウィルスの姿を見るだけで怖そうなのは、なかなか、ドラマ的には引き込まれる。 その岸井と一緒にウィルス研究に励んでいた、栗山千明が、35歳で老衰で死ぬという事件が起こる。岸井が研究をやめて以降も、栗山はその研究を続けていて、事故でそのウィルスを浴びてしまい死に至ったという話。しかし、停電したから持って逃げたというが、-80度で保存できる

「インビジブル(第6話)」インビジブルと通じる警察。インビジブルに情報を流す警察

結局は、このドラマは、日本の警察組織の弱さみたいなものを炙り出したいのだろうか?確かに犯罪者の片棒を担ぐ奴が警察内にいれば、犯罪はしやすくなる。この世のパラレルワールドとして、そういう世界がないとは言えない。ましてや、このネット社会、必要な情報さえ奪い、その活用がわかるものに、それを売り捌けば、そこからまた無数の犯罪が起こったりする。世の中が不穏になればなるほど、そういう道が開かれていく気はする。 しかし、今回のドクターと呼ばれる犯罪者を演じた。銀粉蝶、怖いし、あまりにも役

「持続可能な恋ですか?〜父と娘の結婚行進曲〜(第5話)」歳をとって、愚痴を言えて、聴いてもらえる関係という深さ

今回は、八木亜希子が初めて、お芝居の中に出てきた。回想シーンではあるが、そこでの松重豊との夫婦の画は見事。松重が忘れられないということが視聴者に見事に伝わってくる。八木さんもたまに俳優やってますが、なかなか良い雰囲気が出せる人ですよね。なんか、柔らかい感じがとてもいい。 そして、それに伴って、松重と井川遥が近づいていく感じ。今回は、井川と上野樹里が一緒に話すシーンも出てきて、上野が、この恋を成就させるために最後は、背中を押すのかもしれないな?と感じたりもする。 そう、その

「未来への10カウント(第6話)」努力は裏切らないという、わかりやすい流れ

先週、死んだ妻にそっくりな波瑠が出てきて、そっちの方に大きくギアを切るのかとも思ったが、今回は、それに刺激されたのか、木村拓哉が一気にボクシングのために、自分のギアを上げていく話。そして、ラストでは、波瑠に家族があることもわかり、この存在は、木村を過去の呪縛から解き放つためのものだったということか? そして、もう一人、内田有紀も木村に対して攻撃的になっていく。気になって仕方がない。だから、彼を窮地に陥れようとする感じは、「あしたのジョー」の白木葉子的な雰囲気にも見える。脚本

「悪女(わる)~働くのがカッコ悪いなんて誰が言った?~(第6話)」日本の組織が仲間になる日は来るのだろうか?

今期のドラマの中では、これ、一番面白いと思う。古く出来上がった原作ということもあるのだろうが、それを今の時代に投げつけることで、今の日本の組織の弱体化の原因みたいなものが浮き上がってくる感じがする。ある意味、向井と江口は会社に革命を起こそうと思っているわけである。それが、「JK5」これが、女子管理職5割の略だとわかる人はほとんどいないから、社内暗号としては、なかなか優秀だ。その動きが一気に早まるという今日のラスト。ドラマの起承転結も、転に移るということである。 しかし、今回

「恋なんて、本気でやってどうするの?(第5話)」なんか、色々と恋心が男に通じてない感じが今風なのか?

最後に、まさかの斉藤由貴。そして、彼女が松村北斗と繋がっているって、まあ、意外性のある展開。どうなることやらである。 そう、今回は、前回、身体の関係になった広瀬アリスの感情がもう、仕事どころではなくなってるところから始まる。まだ、小野梨花が店に来たりしてるわけで、松村の他の女性への対しかたを見ていると、今ひとつ、嫉妬心も起きるし、独占できないことのもどかしさがある。だが、彼に会いたいという気持ちは、ドラマとしてうまく表現されていた。 そして、西野七瀬の藤木直人に対する思い