「インビジブル（第7話）」面倒な奴は皆殺してしまうという発想の中でのデータ戦

しかし、出てくるクリミナルズがみんな、首をひと突きという感じで殺しを行おうとする。そう、藤枝梅安が現代にいっぱい出てくる感じ。つまり、犯罪コーディナーターが仕事人を雇って殺人をやっている感じである。そして、ドラマの複雑化もいいところで、先週から警察内の内通者がいるという話になっていて、最後には、それもいっぱいいるようにも思えてくる状況。そして、捜査一課長である、原田泰造がずーっと怪しまれる展開。最後には、彼自身が殺されかかる。で、原田泰造、私が最近バラエティを見ていないせいもあるが、なんか、渋い役者になってきましたね。この疑われる感じの役、いい雰囲気でこなしていますよね。

今回は、女性経営者の横山めぐみが、自分の地位とビジネスを守るために、インビジブルを使っていたという話。そして、彼女の持っていたデータを部下が盗んで、彼女自身が殺されかかる。

実際に、こういう犯罪コーディネーターや殺人請負人集団みたいなものがいたとして、それも政府関係者や警察関係者がそこに絡んでいるとしたら、もう現代の上部社会は無法地帯になっているようにも見える。確実に、さまざまな隠された不審死みたいなものはあるだろうし、昨今の有名人の自殺報道だって、何者かにより犯罪の何かが隠されていると考える人もいるだろう。

このドラマでは、インビジブルの一家にいた、柴咲がそういうことが嫌になって、警察に擦り寄って、結果的に協力しているわけだ。その向こうにはハッカーであるDAIGOもいるわけで、いかにデータ戦を勝ち抜いて闇の世界として活動できるかということが、必要となる。まあ、今の日本の警察には手に負えないようなことが実際起こっても不思議でないということをドラマが訴えているのは良いことだと思う。そう、マスコミが流すニュースだけが真実ではないのだ。

そして、確かに政府だけでなく、大企業にもこういう連中が近づいていけば、すごいビジネスができるというのもおそらしい話である。もはや、昔気質の反社会勢力など、一気に吹っ飛ばすようなグローバルなこういう組織があったり、ネット内でいろんな殺人を実行するブローカーがいてもおかしくないわけである。

そう、柴咲コウや、永山絢斗みたいな、普通の風態の人間が部屋にこもって何やっててもわからない社会であり、ある意味、このドラマをここまで見て、本質的に嘘には見えないということは、もはや007をフィクションと見ていたような時代とは全く違う時代が今なのだということを実感するわけである。

とにかくも、来週が８回目、ラストの展開もこちらが予想だにしないようにエグい話が入ってきそうではある。大野いとは、どうされちゃうんでしょうかね？