究極の贅沢!デキたてメロンパンを愛でる
「得意料理はなんですか?」と聞かれたら、
ちょっとだけ自慢げに
「メロンパンです!」といつも私は答える。
かれこれ20年前。(そうか、もう20年も経ったのか・・・・・・)
いつ生まれるか、存在するかもわからない未来の子どものために、
「お母さんが手ごねで作った、ふわふわデキたてのパンを、3時のおやつに食べさせてあげたい!」
と思いたった私は、人気のパン教室に毎週のように通っていた。
もともとお菓子作りは、小学生の頃から好きで、よくチョコ菓子やクッキーを作っていたのを覚えている。
年頃になり、彼氏が変わるたびに、なぜかお菓子を作って持って行く自分がいたが、なぜだったのか・・・・・・。
彼らは甘いものが苦手だったかもしれないのにリサーチもせず、完全なる趣味の押し売り。はたまた一種の愛情表現?
あの時の自分に言ってやりたい、
「そんな面倒なことをしなくても、別れるときは別れるさ」と。
お菓子やパン作りは計量が命である!
「このくらいで良いかなぁ~」という経験値やさじ加減でおいしいものができる料理とは違う。
適当は許されない理系の世界なのだ!
失敗と成功を繰り返しながら、クッキーやシュークリーム、シフォンケーキもお店に並べられても恥ずかしくないくらい上達した。
しかし、なぜかパンだけは何度挑戦しても納得のいくできにはならなかった。
うまく膨らまなかったり、デキたてなのにパサパサだったり、カチカチだったり・・・・・・
そこで、おしゃれなパン教室に通うことにしたのだか・・・・・・。
何事も熱しやすく冷めやすい私が、はたして習い事を続けられるのだろうか?
仕事帰りの疲れた時間に、早く帰ってパジャマに着替え、だらだらとビールやワインを楽しみたい私に、本当に続けられるのだろうか・・・・・・。
結果、コツコツと3年以上毎週通い続けた過去の私を、大いに褒めてあげたいと思う。
人生の中で3年以上続けられたことは、義務教育と結婚・子育てくらいだろう。
しっかりと3年以上学んだおかげで、パン作りに関しては素人の中ではプロ並みであると自負する。
パン生地に使用する小麦粉は、北海道産の小麦粉を必ず使う。
これといった理由はない、【北海道LOVE】だからだ。
いまや嫁いだ小さな田舎町で、私は「パンを作る人」として知られている。
●子どもの離乳食「パンがゆ」は、私の手作りパンを使用。
●幼稚園で月3回ほどある「パンの日」には、3年間自慢気に「白パン」を持たせた。
●幼稚園のお泊り会朝食には、3種のミニパンを60個提供。
●子どものお友達が集まったときは、自慢の「メロンパン」や「米粉パン」、「ちぎりパン」など工夫を凝らして焼成。
●子どもの習い事の先生やお世話になった方へ、「お礼の品」としても大活躍。
さまざまな種類のパンを作り、プレゼントをしてきたが、一番喜ばれるのがなんと言っても「メロンパン」だ。
「メロンパン」は、日本人の魂を揺さぶるのであろう。
デキたての「メロンパン」は、表面の甘いクッキー生地はサクサクで、しっとりふわふわの生地との相性バツグンである。
私はクッキー生地が好きなので、あえて標準よりも2倍量の厚さのレシピで作る。
クッキーの重みで膨らみが弱まるが、構いやしない。
ちなみに私のパン作りのこだわりは、手ごねで作ること。
便利なホームベーカリーは使わない。機械と手ごねの味は、まったく違うと私は感じているからだ。
自宅のオーブンからデキタたての「メロンパン」がでてくるなんて、
子どもたちにとって、これは【究極の贅沢!】ではないか。
そんなデキタたてメロンパンを愛でる、数年前の我が子の姿がコレ↓
我が家の審判員は、採点に厳しい。
不味いものは食べない、反対に美味しければ兄弟で奪い合い勃発だ。
美味しそうに食べる顔をみれば、手間暇かけても作ってあげたいと思ってしまう母心。
実のところ、最近はまったく作っていない・・・・・・
専業主婦13年を過ごしてきた私が、何を思い立ったか、突然「書く仕事ライター」を始めてしまったからだ。
納期に追われる日々、ゆったりと笑顔でパンをこねている場合ではない!
パンよりも納期!責任をもって、人様に迷惑をかけてはいけないのだ。
しかし、子どもの成長は早いもの。
いつまでも「お母さん、美味しいねぇ~!」と心からの笑顔をもらえるかもわからないのが現実。
今の子どもの笑顔は今だけだから、久しぶりに究極の「メロンパン」を作ってみようと思う。
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