身につけたい清掃習慣(9)
第1回から第8回までは、水分を拭き取ることで清潔感を維持できることを解説してきた。
今日は、フローリングの汚れの話をしよう。
フローリングの汚れは、毛髪やホコリなどが目につくという単純なことではない。
そういった毛髪やホコリは、毎日掃除機をかければ、吸い取ってきれいにできるレベルである。
しかし、掃除機をかけていても、いつの間にか黒ずんだ汚れが染み付いていることがある。
これは、いったいなぜなのだろうか。
私たちは、家の中を靴下を履かずに歩くことがある。夏場は、裸足で歩くことが多いだろう。
裸足で歩いているとき、足の裏側の皮脂がフローリングの表面にところどころ付いている。
最初のうちは、特に汚れが目立つわけではないのだが、実は、フローリングの表面に付いた皮脂が、接着剤(のり)のようにベトベトしている。汗が混じっていたら、なおさらである。
その上を、靴下を履いて歩いたり、スリッパを履いて歩いたりすると、靴下やスリッパの裏の糸くずや塵が貼りついてしまい、ちょっとした風が吹いても動かないくらいに、こびりつくのである。
本当であれば、そこを固く絞った雑巾ですぐに拭けば、そういった汚れが蓄積することはないのだが、毎日掃除機をかけている人でさえ、その汚れには無頓着であることが多い。
掃除機ではなく、粘着ローラーでフローリングの掃除をしている人も同様である。
粘着ローラーの吸着力をもってしても、そのこびりついた汚れには勝てない。
だから、汚れがこびりつかないうちに、それを拭き取っておく習慣が必要なのである。
子どもがいる家庭では、学校や遊びから帰ってきたら、靴の中に入っていた砂や小粒の石まで、フローリングに持ち込んでくるものだから、ピカピカのフローリングでもすぐに傷がついてしまう。
さあ、この難題にどう向き合うかは、明日、考えてみよう。
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