現代版・芭蕉の旅(47~54日目)

宮城県大崎市の岩出山のふもとから、芭蕉は山形県入りを果たした。

5月15日のことである。

この日から、山形県には、これまで渡り歩いてきた栃木県の3週間を超える長い期間、滞在することになる。

さて、最初の1週間は、どんな旅だったのだろうか。

【5/15~16(47・48日目)】堺田泊

今は、JRの陸羽東線で大崎市の中心部・古川から、山形県の新庄まで、電車1本で行ける時代である。

岩出山からは、岩出山駅で電車に乗り、堺田駅まで各駅停車で約45分である。

もし歩いて行くならば、芭蕉と同じように30㎞を歩くことになるだろう。

岩出山から西は、温泉が立て続けにあり、順番に、川渡(かわたび)温泉、鳴子温泉、中山平(なかやまだいら)温泉と、3つの温泉駅が並んでいる。

鳴子は、こけしも有名である。

芭蕉も、温泉とこけしを楽しんだだろうか。

【5/17~22(49~54日目)】尾花沢泊

来週の記事でも触れるが、芭蕉は、尾花沢に5月26日まで10泊した。

尾花沢は、陸羽東線の線路からは、やや南に外れることになる。

電車で行くにしても、車で行くにしても、そのまままっすぐ西に向かえば、新庄までたどり着くのだが、芭蕉は、わざわざ南下して尾花沢に寄り、また北上して新庄まで行った。

芭蕉は、どんな目的があって、尾花沢に寄ったのだろうか。そして、10泊も滞在した理由は何だろうか。

それを、明日の解説12で紐解いてみることにしよう。



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