2011年に読んだ本の感想

筒井康隆 ダンシング・ヴァニティ
2011/01/15
面白かったし最後は感動した。かなり手間隙かかってるし頭も使われている。馬鹿には書けない。が、これを普段読書しないような人に勧めるのはやめたほうがいいだろうな。

村上春樹 ノルウェイの森 上
2011/01/16
どちらかというとアンチだったが、反省した。悪い所が見当たらない。個人的に最高に良いと思ったのは、直子と歩き続けるシーンと親友であるキズキが自殺した後に、その恋人である直子とセックスをしてしまったシーン。やるせない。しかも直子は処女だった。緑と火事を見物しながらキスするシーンも良かったし、レイコさんの生い立ちも良かったし、突撃隊も面白かったし、女ナンパしに行く所も良かった。最高の展開は、直子に何度も手紙を出し続け、ようやく返事が着てから直子のいる療養施設へ行く所。ここはマジで泣きそうになった。

村上春樹 ノルウェイの森 下
2011/01/20
ハツミさんの自殺だけはよくわからなかった。ワタナベ君にとって直子よりも緑のほうが恋人として相性が良いと思った。なので最後は未来が明るいような気がして良かった。人と別れる時に「二度と会わないだろうけど」と言う人物が何人か出てくるが、事実なのだがその事実が悲しく感じられた。本人が何もせずとも世界は常に動いている。だから常に受身で良い。僕の生き方もそうなので、ワタナベ君には感情移入をしすぎて読み終わった後もなかなか現実に戻れなくなってしまった。本当に素晴らしいと思う。春樹は苦手だと思っていたが、いくつか読もう。

森見登美彦 夜は短し歩けよ乙女
2011/02/06
四畳半も太陽もかなり楽しめたのに、これは楽しめなかった。乙女がいかにも男が作り描いた男にとって都合のよい女過ぎたのが気持ち悪く感じられた。ハッピーエンドというのもマイナスポイント。乙女のキャラクターを変えてくれたら面白く感じるかもね。でも三章と四章の先輩のかっこよさはガチ!

筒井康隆 パプリカ
2011/03/15
僕は一部のほうが好き。研究所内でのごたごたはめんどくさかった。終盤の流れはやばい。

井上靖 あすなろ物語
2011/03/20
文章と雰囲気は好き。最初の自殺は良くわからなかった。

西村賢太 二度はゆけぬ町の地図
2011/03/24
あまりのクズっぷりに共感。つい笑ってしまった。

西村賢太 暗渠の宿
2011/03/29
情けなくて共感できて尚且つ笑えた。よかった。

筒井康隆 陰脳録
2011/04/11
職場や外出先で読むのは控えたほうが良いと思う。

東野圭吾 毒笑小説
2011/04/11
うーんブラックユーモア。つぐないにはほろりときた。

中島らも 僕に踏まれた町と僕が踏まれた町
2011/04/11
一気に読みました。「ただ、こうして生きてきてみるとわかるのだが、めったにはない、何十年に一回くらいしかないかもしれないが、「生きていてよかった」と思う夜がある。一度でもそういうことがあれば、その思いだけがあれば、あとはゴミクズみたいな日々であっても生きていける。」ぐっときました。

中島らも 心が雨漏りする日には
2011/04/15
自分自身が精神異常者だからか、楽しく読めた。でも切ない。

宮崎誉子 派遣ちゃん
2011/05/13
文章はすこぶる読みやすい(というか省きすぎてよくわからないところがあった)けど内容は悲惨。まあ悲惨とまでは行かないけど、なかなか描けてると思う。

石田衣良 池袋ウエストゲートパーク3
2011/05/23
スピード感がたまらんね。

高橋源一郎 「悪」と戦う
2011/06/22
雰囲気がすごく良くて、六十歳にもなるのに最近のポップカルチャーに詳しい源ちゃんに驚いて、とにかくサイコーで、終盤は泣いた。最初から最後までずっと良かった。分厚いから敬遠してしまいそうになったけれど、すごく読みやすくてポップでキュート。僕のお気に入りの一作に入った。

高橋源一郎 あ・だ・る・と
2011/07/04
高橋源一郎が観たアダルトビデオ業界のドキュメンタリーといった感じ。

村上春樹 パン屋再襲撃
2011/07/12
感じろってこと? ファミリー・アフェアは良かったけど、ほかは意味がわからなかった。

高橋源一郎 優雅で感傷的な日本野球
2011/07/29
さっぱりわからない。

筒井康隆 狂気の沙汰も金次第
2011/07/30
一つ一つが面白かった。

石田衣良 4TEEN
2011/10/18
共感はあまりできなかったけど、まあ面白かった。

筒井康隆 幾たびもDIARY
2011/11/01
面白かった。ただの日記と侮るなかれ。

村上春樹 1973年のピンボール
2011/11/04
人と人との会話には壁を感じるんだけど、ピンボールと主人公の会話には壁を感じなかった。ほかは意味が分からない。感じろってことかな?

高橋源一郎 小説教室
2011/11/07
すごくわかりやすい言葉で書いているんだけど、内容は難しい。これを読んで小説を書けるようになるかどうかは、人それぞれだろう。

高橋源一郎 ミヤザワケンジ・グレイテストヒッツ
2011/11/09
どの話も面白かった。分厚いけれど短篇集なので、気軽に読むことができた。

村上春樹 羊をめぐる冒険 上
2011/11/13
これからというところ。下巻が楽しみだ。

村上春樹 羊をめぐる冒険 下
2011/11/15
後半の展開がスリリングで面白かった。エピローグは悲しいな。

中島らも 今夜、すべてのバーで
2011/11/16
素晴らしいエンタメ小説。止まること無く一気に読んでしまった。

中島らも 白いメリーさん
2011/11/23
様々なエッセンスが入った短篇集。これからはいるのも悪くないかもしれない。

西村賢太 廃疾かかえて
2011/12/27
滅茶苦茶面白い。屑っぷりが笑えるし、共感もできてしまう。続きが気になる所で終わるのでもやもやしちゃう。

西村賢太 小銭をかぞえる
2011/12/30
「そりゃあ、もてたいが」という一文に声を出して笑った。続きが気になるところで終わらすのはやめてほしい。

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