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夢が途切れる恐怖。日本の歩き方#46.47石川県金沢市→加賀温泉

日本縦断46日目。

金沢東急ホテルで起床。

夕飯から、朝飯まで心から癒された。

教養深い方しか訪れないのか、読めない。

苺の食前酒だと。聞いたことない...


ある方がこのホテルを用意してくれていたからこそ、贅沢な時間を過ごさせてもらった。

相方がカロリーメイトの中豪勢な朝ごはん

この方については、旅が終わった頃に書き記させていただきたい。

46日目は休んで金沢を観光した。

昨年、鯖江のインターンで出会った子に金沢を案内してもらった。

地元のツウな方々が通い詰める海鮮丼を食べる。

鯖江は市長を始め、進取の精神を持った魅力的な人たちに溢れた街だ。ぜひ、行ってみてほしい。また、大学生は、ここでのインターンに参加することを強くお勧めしたい。

その後は兼六園と金沢城に行き、「旅行」を楽しむ。

夜は高校の同期とご飯に行き、彼の家に泊めてもらった

地元の日本酒で乾杯。肴は高校時代の思い出話だ。忘れていた思い出の欠片を組み合わせ、あの頃の思い出をどうにかして鮮やかなものにしようとした。

儚くも朝が来る。「死ぬなよ。」

彼の言葉を重く受け止める。

生きて彼にこの旅の続きを話すんだ。そう決意した。

47日目の今日のルートはこれだ。

金沢から、加賀温泉付近まで、45kmの道のりをゆく。

歩道は多いが、退屈な道が多かった。

20kmほど進むと、今までにない違和感に襲われていることに気付く。

右脚の外側即靭帯を古傷に持つ自分だが、そこが、今までにないくらいに痛む。

ある決断をせざるを得なかった。

「福井で旅を中断させる」

内定先の配属面談や入社式の関係で、いずれにせよ東京に戻らなければいけなかったのだが、できれば滋賀の彦根あたりまでは行っておきたかった。

しかし、経験上、今回の痛み
はそんの悠長なことを言ってられないほどの痛さだ。

歩いて日本縦断は、俺にとっていつのまにか夢になっていた。今、これ以上立ち向かいたい夢はこれ以外にない。俺の栄光時代は今だ。そう断言できるくらい。

夢が途切れるのが怖い。夢を叶えないと、その先に連鎖的に生まれる夢すら見えてこない性分であるからこそ、未来が閉ざされるくらいの恐怖感に襲われる。

それに、いろんな人に約束しちまったんだよ。「日本を歩いて縦断する」って。

頼むよ俺の右脚。頼むよ神さま。

もう少しだけ夢の続きを見させてよ。

そう願いながらゆっくり、ゆっくりと今日のゴールへと進む。この時間は本当に怖かった。

ゆっくりゆっくり進んでいたからだろうか。あたりは暗くなり

境目の時間になり

一気に夜になる。

ナイトウォークが怖いなんて言ってられないほどの別の恐怖でいっぱいになりながら、恐る恐る足を前に出す。

45km.なんとか歩ききり、今日は加賀温泉付近の漫画喫茶に泊まることにした。

明日で一度旅が終わる。休める。だから明日まで待ってよ。

こんなんじゃ死にきれないよ。悲痛な心の叫びが全身を覆い、容赦なく、秋の夜の冷たさは身体を包んで来る。最後の青春、最後の夏の終わり。

石川県金沢市→加賀温泉

歩行距離 45km

総歩行距離 1478km


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