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<おすすめ最新刊情報>〜 9月小説編Vol.4〜

「アスク・ミー・ホワイ」古市憲寿 (著)

過去はね、変えられるはずなんだよ。もしかしたら、未来よりもずっと簡単に初めて港くんと会ったのは、大寒波が到来した冬の日だった。港颯真・元俳優。写真週刊誌のスキャンダル報道によって、彼は、少し前に芸能界から姿を消した。ヨーロッパの街を転々としていたようが、ここアムステルダムに住み始めたという噂は本当だったのだ。

「空想クラブ」逸木 裕 (著)

吉見駿は空想好きな中学生。祖父から受け継いだ「能力」によって、見たい風景を「見る」ことができる。小学生のときの親友・真夜の葬儀の帰り道、駿は河川敷で幽霊となった彼女に再会する。川で溺死した真夜は、死の瞬間の謎のために河川敷の、半径二十メートルの範囲に捕らわれてしまったという。塾からの帰宅途中、河川敷を自転車で走っていた真夜は川の方から「助けて!」という叫び声を耳にした。少女が溺れていることに気付いた彼女が川に入ったそのとき、木の枝を踏んだような音と共に意識を失ったという。「能力」のためか、自分だけが真夜の姿を見ることができると知った駿は、仲間と共に彼女の死の真相を探っていく。溺れていた少女を捜していくなかで、町の不良・郷原の関わりが見えてくるが……。

「獣たちのコロシアム 池袋ウエストゲートパーク16」石田 衣良 (著)

ダークウェブの深奥にある「逆隊コロシアム」。通常の手段ではアクセスできないサイトでは、競うように児童虐待動画がアップされている。「逆隊コロシアム」を潰して、その一部始終をドキュメンタリーにしたいというテレビ・ディレクターの梅原から依頼を受け、3人の虐待サバイバーの若者とともに調査に乗り出したマコトは、ある日テレビで見た子どもの虐待死のニュースが、「逆隊コロシアム」の動画に映っていた少女のことだと気づく。小さな命を救えなかった悔しさと怒りを胸に、マコトはタカシや仲間たちと巨大なウェブに巣くう獣たちに戦いを挑む。

「悪い姉」渡辺優 (著)

「平穏な生活のために、姉を殺すことにしました」三月生まれの倉石麻友と、四月生まれの姉・凜。ふたりは生まれの近い年子のため、同学年として同じ高校に入学した。高校二年生になった春、麻友は姉を殺す計画を立てる。姉は誰もが振り返るような美少女だが、実は意地悪で残酷。幼いころからいじめなどの問題行動を繰り返していた。ずっと「毒姉」との決別を夢想しては敗れてきた妹の、試行錯誤の行方は? そして、妹自身が抱え続ける罪とは――。思い込みから解き放たれ、自由へと向かう物語。

「新米編集者・春原美琴はくじけない」和泉 弐式 (著)

「どうして小説の編集部に配属されなきゃいけないの?」
 小説嫌いの春原美琴は、突然の異動に頭を抱えていた。
「文芸編集者ってのはな、小説を食って生きるやつのことを言うんだよ」と語る無愛想な先輩の指導のもと、彼女は一筋縄ではいかない作家達と悪戦苦闘の日々を送ることに。そして「この本は絶対に売れるのかい?」と睨むような目で訊いてくるのは、誰もが恐れる厳格な文芸局長――。これは、慣れない仕事に悩みながらも挫けず、成長していく美琴の姿を描く物語。

「恋々」東山彰良 (著)

弁当工場でバイトしながら、三流大学に通う高良伸晃は19歳。教室で、陸安娜という中国人女子学生に惹かれる。しかし、安娜に恋心をずたずたに引き裂かれ、中国に短期の語学研修へ。その後、上海で偶然出会ったバイトの先輩に頼まれ、盗難車の移送のため、上海から西安、そして黄土高原の沙漠へと向かう。中国大陸を疾駆する道中で出会った人々の凄まじいドラマ。水漏れした心が旅の中でたどり着いた世界。動くことへ熱く駆り立てる長篇青春小説!

「夜の声を聴く」宇佐美まこと (著)

よろず相談も受けているリサイクルショップ「月世界」。そこを手伝う定時制高校に通う堤隆太は、些細なトラブルを解決していくが、いつしか数年前に起きた未解決の一家殺人事件の謎に巻き込まれ……。驚愕の書き下ろしミステリー。

「光合成理論」奈瀬 セナ (著)

女子高生のヨーコは、担任に駆り出され手伝うことになった特別支援学校で、難聴の男子高生・ミズキと出会う。どこか無気力で将来も投げやりだった彼女だが、彼との交流を通じて少しずつ変わりはじめて……?

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