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毎日応援 168 昨日の続き 誰かの悲しみで洗われている場合じゃなかった

昨日の続き。躁鬱病の中で苦しむも、自殺をしようとする人の電話を受け続けて、助けてきた坂口恭平さんの話。昨日、坂口恭平さんのことを書いたのは、坂口さん自身が、今回、鬱に戻り3回ほど危なかったと書かれていて、でもこちら側に戻ってこられて嬉しかったからだ。

嬉しかったから書いた中で、坂口さんは、寺山修司の「悲しくなった時は」という歌の中の海のような人だと書いた。

でも、実は、書きながら、
海のような人だけど、そのやり方を是とするのは
違うんじゃないか、と思っていることがあった。


この歌の中で、
海は、わたしのくらしの悲しみを洗う、
でも、その海だけは終わらない、、、

という内容がある。


「悲しくなった時は」
寺山修司作詞 中田喜直作曲

悲しくなったときは 海を見にゆく
古本屋のかえりも 海を見にゆく
あなたが病気なら 海を見にゆく
こころ貧しい朝も 海を見にゆく
ああ 海よ 大きな肩とひろい胸よ
おまえはもっと悲しい おまえの悲しみに
私の生活くらしは 洗われる
どんなつらい朝も どんなむごい夜も
いつかは 終る
人生はいつか終るが 海だけは終らないのだ
悲しくなったときは 海を見にゆく
一人ぼっちの夜も 海を見にゆく




いつも、この歌詞を歌うたび

「じゃあ、海はどうなるんだ?
海の悲しみはどうなるんだ?
海は、悲しいままで世界はほんとに救われるのか?」

みたいなモヤモヤがあった。


だから、悲しみ、苦しみを背負ってくれる人たちの悲しみと苦しみによって、
わたしが救われるとしたら、

そういう救いもあるとしても、
そこで終わったら違うよな、

と、思っていた。


よく、イエス・キリストが私たちの苦しみを、
罪を、
殺されることによって、償ってくれた、
みたいなのがあるけど、

なんだかな、、、
そこで終わりじゃなくて、これからは自分が自分を助けられるようにしないと、
誰かに償わせて終わりじゃないしな、、、
と、モヤモヤしていた、

それを思い出した。


今回、坂口恭平さんが、自殺しないで戻ってきてくれたことも、
ずっと、多くの人や、わたしの心も含めて助けてくれたことも、
心が強く動いたし、
感謝しているから、書いたし、紹介を書いてきた。

でも、坂口さんや、家族や、大切に思っている人たちこそ、幸せにならないといけないのに、
世界が、坂口さんや、その大切な家族から
笑顔が消えるとしたら、本末転倒やん、

と、思った。


坂口さんに、亡くなった大好きな作家さんが、夢でずっと語りかけてきたそうだ。

「恭平さんもう小手先はいいから海みたいにどこまでも深くてちゃんと底があるものを作りなさい。もうこの世界を修繕なんからしなくていいから、新しく世界をゼロから作りなさい。明日からツイート休んで25日間新作書きなさい」と。


ハッとした。


この世界の修繕。


それは、一人一人がやらないといけないことだ。

誰かに荷物を背負わすのではないもんね。


わたしも心の中で、寄りかかっていたかもしれない。

いや、わたしも何かしなくては、と、道を間違えていたかもしれない。


何かを応援する時、

応援したいと望むことによって、
応援されないといけない可哀想な人をこの世界に作り出したり、
応援されないといけない可哀想な人がいる、と現実を強化したりすることにならないか、

そうならない意図だけは崩さず持っていよう、と思ってきた。


前に死にかけた自分は、いろんな存在に助けられて、生き直しができたから、

もらった宝物を返したい、

そう、思って、このnoteを書いている。

自殺した中学生のことをきっかけに、書き始めたけど、自殺をしそうになる人の話を聞いていた坂口さんの電話の手伝いをしたいと思った。
でも、それは、できない。

できることは、書くことと、描くことと、歌うこと、演奏すること。
この中で、できる形で
坂口さんや世界から、
もらってきたものを渡していきたかった。。。


いつも思う。

可哀想な人なんて居ない。

みんなが、自分も含めて、その事を乗り越えるために選んできた
すんごいチャレンジャーなんだ、

と、ほんとに思っている。


だから、坂口さんに寄りかかるんじゃない。

ありがとう、
作品、最高やん、
また、癒されてしもうたで。

の、心構えで、紹介したい^ ^


電話もせんでもええ、
キキちゃんも、あなたこそ、幸せになってほしい!(坂口さんに自殺の淵から助けられて、坂口さんの代わりに今、自殺しそうな人の電話を受けている)

やりたかったら、やったらええ。
でも、笑顔が壊れるんやったら、やめて他のことやってほしい。

そんなふうに思う。

しばらく、坂口さんは電話に出るのを休まれるそうなので、
ホッとしている。。。

作品から、愛と暖かさと、喜びと癒しをいつももらっているから、
これからは休息をして、描く方に集中ていくという、坂口恭平さんを楽しみにしている^ ^

(坂口恭平さんのパステル画「water」より)

自分は直接ではなくても、
坂口恭平さんにも
ウィリアム・ブレイクの絵にも、言葉にも出会えた。


(毎日応援165の、目に視えないものを視て、絵にした幻視者で、画家、詩人のウィリアム・ブレイクの「人生をを励ます言葉より」の中の言葉を紹介させてもらった)

わたしはわたしを助けて行こうと思う^ ^


ウィリアム・ブレイク
「人生を励ます言葉より」

「わたしの誕生を主催してくれた天子が言った。
喜びによって創られた小さな生き物よ


行きて愛せ この地球上になに一つ助けるものがなくても




みんなの笑顔が守られているように、

もし、泣く日があっても、また、笑顔が戻るように、

そう、願う。



いつもありがとうございます。


今日も皆さまにとって健やかで安心の時間が沢山流れていますように。


戸張碧月


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