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伝わる言葉を作る、3つのポイント


先月、2人の言葉のプロと関わる機会があった。

彼女達は日々、
誰かの『伝える言葉』を
『伝わる言葉』に翻訳している。

それまでは耳までしか入らない
『浅い言葉』が

脳の奥底まで伝わり、
『心に浸透する言葉』
に変化するように。

なぜそんなことができるのか尋ねると、

『子供の頃から生きづらさを抱えていて、
それを理解してもらうのに、
伝わる言葉を必死で探していたから』

と。

なるほど、環境がそうさせたのかと、
妙に納得感。

すると、

『Hiromi もこっちの人だと思うよ』


え!?

思ってもみない一言に驚愕。

そんな必死に言葉を紡ぐ環境にいたっけ・・!?




いたわ!!笑


と気付きが。

私はマーケターで企画者。

常に未来のことを考えている。

自分の企てを人に伝えて、
協力してもらうことが
仕事の大部分を占める。

目に見えない、
しかも未来の話だからこそ、

言葉の力を武器に、
仕事をしていたんだ。

仲間に伝え、企てを現実化し、
その先にいるお客様の行動を変えて、

初めて仕事の成果となる。

(そうでないと、自己満足で
予言の書をしたためる、
怪しいやつになってしまう笑)


全く意図せず自己理解が進んだ。

そんな私が『伝わる言葉』を紡ぐ時、
気をつけている3つのことを
書き留めてみようと思う。

言葉のプロではないし、
もっとこの力は磨いていきたいと思っている、
修行中の身であるからこそ、

同じような誰かの参考になったら嬉しい。


1.解像度を上げる

抽象的なことを伝えたい時ほど、
その解像度を上げて伝える。

あまりにも漠然としていると、
相手の脳内で再現されないから。

例えばよくあるのがこれ↓

『相手を笑顔にしたい』

そりゃ全ての仕事はここに繋がるから、
間違ってはないんだけど、
あまりにばっくりとしていて、
脳内で再生されない。

その笑顔ってどんな?

『今まで自分以外の人へ尽くしてきて、
やりたいことがわからなくなっている人が、

自分の本音に気付けるようになって、
私はこれがしたい!と笑顔で行動できるようになる』

少し解像度を上げただけでも、
前よりは絵が浮かぶようになった、と思う。

絵を細かく伝えるように。
解像度、大事。


2.大事なことは、短く。強く。

1と逆に思われるかもしれないが、
本質を伝えたいところは、
短く、強く。

その最たるものが、キャッチコピー。

細かいことはわからないけど、

【何を伝えたいか】を、

強烈に届けてくれる
想いの圧縮装置みたいなもの。

ここで突然、
私の脳内にこびりついている
コピーを一つご紹介。

『ち、のち、いのち』

これは献血のコピー。

言葉の芸術に、感嘆とする。

献血ステーションの前を通り過ぎるたび、
この言葉が自動で脳内再生されるほど。

コピーライターさんへの敬意が止まらない。

3.相手と同じ未来を見ている、と伝える

人の協力を得るのも、

人に自分の商品を買ってもらうのも、

相手が動かなければ実現できない。

だからこそ、
届ける相手の立場になって
考えて言葉を作る。

これは様々な状況によって対応が異なるから、
小手先のノウハウとして
伝えられることは、あまりない。

でも、どんな状況にも役立つことを
挙げるとすれば、これ。

『相手と同じ未来を見ている』と、
伝えること。

例えば、全く相容れない
AとBの意見が衝突する時。

目の前の情報だけを見ると、
険悪になってしまいそう。

でも、どちらも同じ未来を見ていたとしたら?

例えば、
『子どもの笑顔のために』

という目的のために、
それぞれの立場で真剣に考えた結果、
全く違う方向性の意見になったとしたら?

同じ未来を見ているという前提があると、
議論は建設的になる。

深いところで繋がっているからこそ、
違いを受け入れて、
どうしたらお互いの良さをブレンドできるか、
という姿勢に、

空気が変わるのだ。

マーケティング的にいうと、
Visionの共有。

『あなたと同じ未来を見ています』

というストレートな告白は、
相手の気持ちをぐっと動かす。

まぁ、ここまでストレートに言葉にせずとも、
この前提を心に留めて伝えれば、
それは言葉の端々から、滲み出てくる。

いろんな人達を巻き込んで、
想いをカタチにして、
必要な人に届けたいからこそ、

言葉の力を、日々磨いていきたい。

私もいつか、
誰かの脳内にこびりつくような言葉を
生み出してみたいものだ。

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