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金木犀の香りを認知した季節

「金木犀の香りがわからない」

日本に住んでいる人の多くは、この感覚こそ「わからない」と言うだろう。

私が23年間過ごした北海道には、金木犀がない。

この秋、金木犀の香りを初めて認知した。北海道から上京して2回目の秋なのだが、去年は結局わからずじまいだった。

ある朝、いつものようにマンションのエントランスを抜けて外に出た時だった。

「なんか、甘い匂いがする」

もしかしてこれが?と思って辺りを見渡したが、オレンジの花はない。(えっ、近くにある?それとも遠くから漂ってきているの?)と困惑した。

数日後、東京駅近くを歩いている時だった。

「あまりにも甘い。」

辺りを見渡す。あった。
オレンジの花をたくさんつけた木だ。

これが世に言う金木犀か、と感動した。

同じく上京して2年目の仲間も、今年初めて香りを認知したと言う。(年によって違うのかな?)なんて考えたりしていた。

もう晩秋。地元ではもうすぐ初雪が降る頃。24歳になって、小さい秋を見つけられると思わなかったので、うれしい季節になった。

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