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都民観察日記④バカになれない

こんばんは
この季節は芋栗南瓜をこよなく愛するロールパンナです。

秋といえば、新しく始まったドラマ「獣になれない私たち」が話題ですね。
ロールパンナは完全に主人公に自己投影して見てしまっています。
その第1話でこんなセリフがありました。
「バカになれたらいいのにね」
皆さんはバカになりたいですか?

と、いうわけで今回はバカになりたい都民の話をします。


東京も冷え込んできて、なんだか肌さみしくなる今日この頃。
だれかに愛されたくてしょうがないひとりの女の子がいました。
名前をロンリーちゃんとしましょう。

ロンリーちゃんは悩んでいました。
「なぜ誰も私を大切にしてくれないの?」
ロンリーちゃんは追い詰められていました。

ロンリーちゃんは他人よりちょっと責任感の強い女の子でした。
他人よりちょっと気配りが得意で、他人よりちょっと心が広くて、
他人がやらない仕事をいつも引き受けていました。

でも、ロンリーちゃんはやりたくて他人の仕事をやっているわけではありません。
なりたくて心が広い気配り上手な女の子になっているわけではないし、
なりたくて責任感が強いわけでもありません。

ロンリーちゃんは認められたい。感謝されたい。
そうして自分の存在意義を確認する女の子なのです。

ロンリーちゃんには過去がありました。
ちょっと幸せそうにしているだけで陰口を言ってくる男子たち、
ちょっと自己主張をしただけで自分以外のLINEグループを作る女子たち。
普通に生きているだけでは生きている喜びがありませんでした。
だから、自分を下げて、誰かのために働いて、
誰にも迷惑をかけないように、誰にも嫌われないように、
感謝される道を選びました。
そうせざるを得ませんでした。

でも、大人になったロンリーちゃんは新たな悩みを抱えていました。

「なぜ誰も私を大切にしてくれないの?」

見返りを求めて生きているわけではない。
ただ、すり減らして生きている自分を
少しでもいいから大切にしてくれる人が欲しい。

ロンリーちゃんは友人に相談しました。
「どうして私は愛されないんだろう?」
そしたら友人はこう言いました。

「自分で自分を愛せない人を、誰が愛するの?」

ロンリーちゃんはヒールで足を踏まれたような気分になりました。

確かに、その通り。
自分のことすら愛せない人のことを愛してくれる人はいません。
でも、愛せないからこそ、誰かに愛されたいのです。
現実はそうはいかないけれど。

おそらく、ロンリーちゃんも心の奥底では自分のことが好きなのでしょう。
だから認めて欲しいと思う。
でも、理性がそうはさせてくれない。
自分だけで自分を愛することができない。
「誰か」という媒体がないと素直になれない。
「誰か」に嫌われないようにするのが精一杯。

ロンリーちゃんも自分を愛したいです。
バカになりたいです。
本能のままに生きたいです。

うーん。どうすればバカになれるのでしょうか?
バカになろうとすると鳴り出すサイレンは、
どうすれば機能しなくなるのでしょうか?


ロンリーちゃんのような人間はこの世にどれだけいて、
みんながどれほど踠いているのでしょう。
皆さん、ロンリーちゃんがバカになる方法を知っていたら、教えてください。

今日はここまで。
おやすみなさい。

ロールパンナ

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