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[要旨]

日本社会の独特の同調圧力は、ネガティブな面もありますが、ポジティブな効果もあります。会社組織においては、同調圧力のネガティブな効果がなるべく現れることがないよう、組織の成熟度を高めていくことが望ましいと言えます。


[本文]

著述家の物江潤さんが、同調圧力について、東洋経済オンラインに寄稿していました。いま、コロナ禍において、日本では、「同調圧力」の問題が指摘されることがありますが、物江さん自身も「空気」を読んで、自ら経営する学習塾を休業することにしたそうです。その一方で、「同調圧力」にはよい面もあると物江さんは指摘しておられ、法的拘束力がない政府からの呼びかけに対して、多くの国民が自粛生活に応じているということです。

したがって、日本社会の「同調圧力」は、問題点というよりも、日本人の特質ということが言えると思います。私も、物江さんと同じ考え方をしていますが、この日本社会の特質を、会社組織にあてはめて考えてみると、よい面ではその効果を発揮してもらい、悪い面ではあまりその効果が現れないようにしなければならないと思います。

とはいえ、都合のいいときだけ、「同調圧力」のよい効果を得ようとすることは、容易ではないことも事実だと思います。でも、一朝一夕にはそれができなくても、少しずつ、組織の成熟度を高めていけば、それは可能になると私は考えています。このような働きかけは、組織の活性化と言われることがありますが、組織が活性化していけば、組織や事業の持続性も強まっていくでしょう。

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