六角明雄(中小企業診断士・経営コンサルタント・ビジネス書作家)

鄙で暮らす経営コンサルタント(中小企業診断士)・ビジネス書作家です。 最新刊は「図解で…

六角明雄(中小企業診断士・経営コンサルタント・ビジネス書作家)

鄙で暮らす経営コンサルタント(中小企業診断士)・ビジネス書作家です。 最新刊は「図解でわかる経営の基本いちばん最初に読む本」( http://amzn.to/2lu3fU4 )。 地方銀行出身で、資金調達支援を中心に、BSCの導入支援、セミナー講師などをしています。

最近の記事

『晴れの日』から銀行との関係を深める

[要旨] コンサルタントの徳谷智史さんによれば、業績が順調なときは、銀行から融資の営業を受けることがありますが、業績が悪化したとたんに、手のひらを返すように内諾していた融資を取り消されたりすることがあります。したがって、銀行とは苦しいときにお金を貸して欲しいと頼るだけではなく、仮に順調であっても、円満な関係を築いておくことが大切ということです。 [本文] 今回も、前回に引き続き、徳谷智史さんのご著書、「経営中毒-社長はつらい、だから楽しい」を読み、私が気づいたことについ

    • ビジネスモデルよりも『社長の本気』

      [要旨] コンサルタントの徳谷智史さんによれば、投資家やベンチャーキャピタルが創業初期の会社に出資をしようとするときは、ビジネスモデルよりも、起業家本人を評価しているそうです。すなわち、創業初期の会社の事業は変化していくことが多いので、経営者の本気度、志、ブレがないかという経営差者の能力に投資をしているということです。 [本文] 今回も、前回に引き続き、徳谷智史さんのご著書、「経営中毒-社長はつらい、だから楽しい」を読み、私が気づいたことについて述べたいと思います。前回

      • 出資を受ける時は投資家との相性が大切

        [要旨] コンサルタントの徳谷智史さんによれば、目先のお金につられて、自分たちとは考え方が異なる投資家やベンチャーキャピタル(VC)から資金調達したために、後になって揉めることがあるそうです。とはいえ、VCからの資金調達は有効な手段なので、出資相手を選ぶ際は、慎重に探さなければならないということです。 [本文] 今回も、前回に引き続き、徳谷智史さんのご著書、「経営中毒-社長はつらい、だから楽しい」を読み、私が気づいたことについて述べたいと思います。前回は、経営者は、事業

        • 社長は財務諸表を一気通貫で把握すべき

          [要旨] コンサルタントの徳谷智史さんによれば、経営者は、貸借対照表、損益計算書、キャッシュフロー計算書を一気通貫で管理しなければならないということです。営業パーソンは、売上を増やすことが役割なので、売上高だけを見ていますが、経営者は、事業の舵取りをすることが役割ですから、財務諸表を総合的に把握しなければ、その役割を担うことができないということです。 [本文] 今回も、前回に引き続き、徳谷智史さんのご著書、「経営中毒-社長はつらい、だから楽しい」を読み、私が気づいたこと

          創業直後は支出が大きく収入が少ない

          [要旨] コンサルタントの徳谷智史さんによれば、創業直後の会社では、たくさんの固定費が必要な一方で、売上によって得られる利益はなかなか実現せず、この両者のずれによる資金不足をどのように埋めるかが重要になるということです。そこで、経営者が、しっかりとした資金計画を立て、それを管理していくことで、事業を安定化させなくてはならにということです。 [本文] 今回も、前回に引き続き、徳谷智史さんのご著書、「経営中毒-社長はつらい、だから楽しい」を読み、私が気づいたことについて述べ

          起業を成功させるには資金調達を前倒に

          [要旨] コンサルティング会社のエッグフォワードの社長の、徳谷智史さんによれば、ご自身が会社を立ち上げた直後は、資金繰に忙殺され、本来の会社の成長戦略のための活動ができなくなってしまったそうです。そうならないようにするには、特別な方法はなく、資金調達を前倒しに行うしかないということです。 [本文] コンサルティング会社のエッグフォワードの社長の、徳谷智史さんのご著書、「経営中毒-社長はつらい、だから楽しい」を拝読しました。徳谷さんは、大手コンサルティング会社にご勤務のの

          『ストーリー』が自社の競争力を高める

          [要旨] コピーライターの川上徹也さんによれば、かつて業績不振だった旭山動物園は、行動展示という手法で業績を回復させた面がありますが、そのことよりも、業績を回復させるために、お金のないところから出発して飼育係がさまざまな工夫を重ねたというストーリーが顧客の支持を得たと分析することができるということです。 [本文] 今回も、前回に引き続き、コピーライターの川上徹也さんのご著書、「価格、品質、広告で勝負していたら、お金がいくらあっても足りませんよ」を読んで、私が気づいたこと

          目玉商品がなくても売り方で繁盛する

          [要旨] コピーライターの川上徹也さんによれば、上野動物園のように、パンダなどの“目玉商品”がいないため、かつて、集客に苦しんでいた北海道旭川市の旭山動物園が、「行動展示」という方法で入場者を増加させ、現在の入場者数は上野動物園に肉薄しているそうです。このように、目玉商品がなくても、動物の見せ方で顧客の支持を得ることが可能になるそうです。 [本文] 今回も、前回に引き続き、コピーライターの川上徹也さんのご著書、「価格、品質、広告で勝負していたら、お金がいくらあっても足り

          顧客はストーリーで心を動かされる

          [要旨] コピーライターの川上徹也さんによれば、一般的な農法で栽培されたリンゴ、まわりの葉をとらずに栽培し、果実に栄養をいきわたらせたリンゴ、木村秋則さんが育てた奇跡のリンゴがあった場合、多くの人が奇跡のリンゴを選んで買おうとすると思われますが、これは奇跡のリンゴには心を動かされるストーリーがあるからだということです。 [本文] 今回も、前回に引き続き、コピーライターの川上徹也さんのご著書、「価格、品質、広告で勝負していたら、お金がいくらあっても足りませんよ」を読んで、

          もはや『真心のおもてなし』は当たり前

          [要旨] コピーライターの川上徹也さんによれば、日本で一般的に売られている商品は、品質だけを取れば、それほど大きな差はないので、“厳選された素材”、“こだわりの製法”などといった抽象的な形容詞で表されるような売り文句では、顧客の心を突き刺し、気持ちを動かすことはできないため、具体的に頭に浮かぶような物語性を示す必要があるということです。 [本文] 今回も、前回に引き続き、コピーライターの川上徹也さんのご著書、「価格、品質、広告で勝負していたら、お金がいくらあっても足りま

          値下げは商品の価値も下げる

          [要旨] コピーライターの川上徹也さんによれば、カリフォルニア工科大学の実験で、価格の高いワインほど、顧客は高く評価するということがわかったそうです。だからといって、価格を偽って販売することは、顧客からの信用を失うため、行ってはいけませんが、「ストーリー」によって価値を付加することで、顧客の満足を高めることは可能になるということです。 [本文] 今回も、前回に引き続き、コピーライターの川上徹也さんのご著書、「価格、品質、広告で勝負していたら、お金がいくらあっても足りませ

          自分の強みと時代の流れを把握する

          [要旨] コピーライターの川上徹也さんによれば、かつて、タレントの島田紳助さんが、売れ続ける芸人は、自分の強みと、時代の流れを把握しており、自分の流れに合わせて自分の強みを修正していると述べておられたそうです。この考え方はビジネスにもあてはまり、自社の強みと、外部環境を分析し、外部環境に合わせて自社の強みを発揮できる事業を行うことで、売れ続けることができるようになるということです。 [本文] 今回も、前回に引き続き、コピーライターの川上徹也さんのご著書、「価格、品質、広

          商品は売れ続けなければならない

          [要旨] コピーライターの川上徹也さんによれば、起業して10年後に残っている会社は26%しかなく、経営者の多くは失業者予備軍の状態になっているということです。では、経営者が失業者にならないようにするにはどうすればよいかというと、単に、「商品が売れればいい」と考えてしまいがちですが、それでは誤りで、「商品が売れ続けなければならない」と考えなければならないということです。 [本文] コピーライターの川上徹也さんのご著書、「価格、品質、広告で勝負していたら、お金がいくらあって

          傾聴で部下のモチベーションを高める

          [要旨] ドン・キホーテ創業者の安田隆夫さんによれば、同社の権限委譲が奏功し、好業績が続いている要因は、管理職の方たちが、定期的にパート従業員の話を傾聴するようにしているからだそうです。その際、管理職の方はパート従業員の方を褒めることに徹することで、パート従業員の方たちはモチベーションがとても高まり、好業績につながるそうです。 [本文] 今回も、前回に引き続き、安田隆夫さんのご著書、「運-ドン・キホーテ創業者『最強の遺言』」を読んで、私が気づいたことについて述べたいと思

          リーダーの究極の武器は人間力=人格

          [要旨] ドン・キホーテ創業者の安田隆夫さんによれば、会社経営に求められる真の能力は、組織を動かす力、人を動かす力であり、単なるスキルや勤勉さ、IQの高さなどとは別の能力だということです。なぜなら、小売業は個人戦ではなく団体戦、すなわち、チームワークによるパワーの総量と優劣を競う戦いだからであり、いかにチーム要因のヤル気を喚起して、切磋琢磨による掛け算的な「集団運」効果を引き出し、かつ、チームをどうまとめあげていくかという、リーダーの複眼的な力量が問われるからだそうです。

          経営者の一歩より社員の半歩

          [本文] ドン・キホーテ創業者の安田隆夫さんによれば、経営者自身の意欲や能力は際立って高いのに、会社自体の業績はパッとしないというケースをよく目にするそうですが、経営者がやるべき一番大きな仕事は、それぞれの現場で働く人たちをその気にさせ、自燃・自走する「集団運組織」をいかに作り上げることができるかだということです。 [本文] 今回も、前回に引き続き、安田隆夫さんのご著書、「運-ドン・キホーテ創業者『最強の遺言』」を読んで、私が気づいたことについて述べたいと思います。前回