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【CBDの効果】論文によるエビデンスをもとに精神疾患への効果を解説(うつ病、双極性障害、不安障害、不眠症など)

ロキ - CBDカウンセリング

ここでは、臨床試験を報告した論文などを取り上げながら、CBDの効果・効能について詳しくまとめました。

本記事では、様々な症状に対するCBDの効果を網羅的に分かりやすくまとめていますが、詳細な情報に関しては精神疾患に焦点を当てています。勿論、メンタルの不調やストレスに対するCBDの効果なども取り上げています。

※なお、精神疾患以外の症状における詳細な情報についても別の記事で続編としてまとめているので、気になる方のために後ほど案内させていただきます。


皆さんはCBDについて以下のような疑問をもったことはありませんか?

◆CBDが効果を示す症状ってたくさん紹介されているけど、結局、どの症状にどの程度効くの?
◆これまでの論文や体験談を網羅的にまとめた情報はないの?どこまで研究は進んでいるの?
◆病気に対する効能はどのくらい信頼性や証拠があるの?

この記事では、特にこのような疑問に徹底的に答えます。


※精神疾患以外の症状における詳細な情報は以下の記事で取り上げています。

上の記事で取り上げている主な疾患や関連トピックは以下の内容になります。

●疾患:パーキンソン病、てんかん、皮膚炎、疼痛(痛み)、免疫暴走、炎症性腸疾患、糖尿病、高血圧、癌、その他の疾患

●CBDの副作用や用量設定、利用目的に関する概略


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こんにちは。「CBDカウンセリング」というサイトで情報発信をしているロキ(@rokiroki_univ)と申します。

この記事では、CBDや医療大麻を扱う上で非常に重要な情報になると思った内容を取り上げています。特に以下に該当する方に向けた内容となっております。

・CBDを利用している人、扱っている人
・大麻やCBDの効能や医療的価値に関心のある方
・医療関係の方
・精神疾患の患者さん
・生活習慣病など慢性的な病気の患者さん
・ストレスや不安に苦しんでいる方
・発達障害の方

など.

※大麻の所持などは、現在、日本国内において法律で禁止されております。本記事はこのような違法行為を勧めるものではありません。


ここでは、研究論文などの一次情報を必要に応じて引用し、科学的根拠に基づいて解説しているので、安心して読み進めてもらえるかと思います。

なお、CBDに関する基本的な内容をまとめた記事は以下で公開しています。


また、私のブログでもCBDに関する情報を発信しています。参考にしていただけたら幸いです。↓


なお、CBDなどの情報発信を続けるために、ロキは皆様の応援や支持をお待ちしております。気に入っていただければ、何卒応援のほどよろしくお願いいたします。

まず、目次を見て、ご自身の知りたいテーマがあるかをご確認ください。関連する内容を網羅的に取り上げているので、その他の内容も役立つ情報になるかと思います。

◆CBDの効果や効能について【概略】

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先に結論からお示ししますと、最も信頼性の高いCBDの効果は以下の三つの効果になります。

● 抗けいれん作用
● 抗不安作用
● 睡眠改善効果


つづいて、比較的に信頼できるCBDの効果は以下の効果です。

● 依存抑制効果(集中力向上)
● 鎮痛作用、筋弛緩作用 [特に肌への塗布]
● 抗炎症作用


最後に、効果があるのか否かの判断が未だはっきりとはしておらず、エビデンスに欠けるが、有望性が示されている効果が以下のものになります。

・神経保護作用
・抗酸化作用
・抗ガン作用
・制吐作用
など


また、CBDを使う一般的な目的として多いのが、ストレスや不安、うつ、睡眠障害、痛み、疲労、不快感などの緩和であるということが海外の調査結果で判明しています。これらについてはCBDの以下の効果・作用の関連性が確認できます。

◆抗けいれん作用、抗不安作用など →ストレス、イライラ
◆抗不安作用など →不安、うつ
◆睡眠改善効果など →睡眠障害
◆鎮痛作用、抗炎症作用、筋弛緩作用など →痛み、不快感


それでは、これらの結論を導き出した詳細なレビューと考察について、これからじっくり説明していきます。

● 臨床試験の論文をもとにCBDの効果や作用についてまとめた結果

これまでの研究によって、CBDはざっと次のような症状に効く可能性があるといわれています。

依存症、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、ぜんそく、自閉症(ASD)、アルツハイマー病、ADHD、不安症、関節炎、自己免疫疾患、がん、脳震とう、脊椎損傷、うつ病、糖尿病、線維筋痛症、炎症性腸疾患、片頭痛、多発性硬化症、悪心、嘔吐、ニューロパチー、肥満、パーキンソン病、疼痛、心的外傷後ストレス障害(PTSD)、統合失調症、てんかん(発作性疾患)、皮膚病、睡眠障害  ...など

引用:書籍『CBDのすべて』

しかし、上に挙げた疾患について、動物実験や培養細胞などにおける実験ではCBDが有効である可能性が示されましたが、実際にヒトに対する臨床研究で効果を示したという報告は非常に少ないのが現状です(※2020年)。

そこで私はヒトに対する臨床研究に注目して、CBDの効果(有効性)と信頼性(エビデンス)の関係を調査しました。

結論からお示ししますと、これまで(2020年~2021年頃まで)のヒトに対する臨床研究や事例から、各疾患および症状に対するCBDの効果(有効性)と信頼性(エビデンス)の関係はおおよそ以下の図のようにまとめられると考えられます。

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図の横軸の信頼性(エビデンス)があまり高くない疾患に関しては、縦軸の有効性のレベルが今後の研究で変動する可能性が高いと考えてください。ですので、これは完成図ではありません。

なお、図で示されている疾患は全てCBDの有効性の可能性が論文により示されています。したがって、評価が低いように見えるパーキンソン病などに関しても何らかの有効性を示しており、将来的な治療での活用が期待されています。

図の横軸の信頼性については、ヒトに対する臨床試験がどのくらいの規模や厳密性で行われ、どれくらいの数のヒト臨床試験が報告されているか、ということを基準にしています。なお、なぜ「ヒト」に対する試験に注目しているのかは後ほど説明します。


信頼性が3~5のもの(図の右側にある疾患)には何らかの有効性が存在しているのは間違いないと多くの人が考えている領域でしょう。また、塗布による痛みの緩和やPTSD、発達障害への効果・有効性はもっと信頼性が高くなるのではないかと思っています。しかし、十分に設計されたヒト臨床試験がほとんど報告されていなかったため、図のようになりました。

注意してほしいのは標準治療の補助薬としてCBDを使用した場合(の臨床試験)も含みます。つまり、疾患によっては標準治療薬とCBDの組み合わせが効果を示した場合も含みます。その点についても、後ほど疾患ごとに詳しく解説いたします。

上の図の詳細を示した表を以下に示します。各疾患や症状にCBDが与えた影響の詳細については後ほど説明していきます。

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●エビデンス:1~5で数字が大きいほどエビデンス力が高い
●有効性:◎→ほぼ有効性は間違いなし、〇→有効な結果が出ている、△→一部で有効だったが狙った効果は観られず(もしくは「間接的に有効」、あるいは「有望」)×→効果なし(または「悪化」)
●用量:低100~200mg以下、中300~600mg(成人の5~10mg/kg)付近、高800mg以上(※臨床試験での用量であるため、被験者の状態などにより差があることに注意)
※?は現時点で判断不可を表す

表中の評価は相対的なものです。つまり、エビデンス力が5だとしても、CBDにおいて他の疾患と比較すると5なのであって、「一般的に」十分なエビデンス力を示しているとは限りません。

用量については個人差が非常に大きく、ある報告では効果が見られたCBDの用量は最大で20倍の差があったと報告されています。つまり、300mgで効果を示したというデータがあったとしても、人によってはその20分の1の15mgで同様の効果が得られるかもしれません。このような個人差は、お酒で酔いやすい人とそうでない人がいるのと似ています。

また、研究論文に出ているような臨床試験では用量が多めに設定されていることが多いことにも注意が必要です。したがって、表中の「高」、「中」、「低」は絶対的なものではなく相対的なものとして参考にしてください。つまり、「『中』だから300mgは用量が必要なんだ」と捉えるのではなく、「『中』ということは『低』の疾患よりは必要な量が多い可能性が示されているんだ」と考えるべきです。


これら上表の結果から、各疾患ごとに分かりやすく評価していきますと、以下のようになります。(※2020年までの各臨床試験の結果をレビューして、私が独自で判断した評価ですのでご了承ください。)

● てんかん(けいれん、発作)
CBDの有効性 ★★★★★
エビデンス力 ★★★★★

● 不安障害
● 睡眠障害
CBDの有効性 ★★★★
エビデンス力 ★★★★

● 統合失調症
CBDの有効性 ★★★
エビデンス力 ★★★★

● 痛み、筋緊張 [主にCBDの塗布による結果]
CBDの有効性 ★★★★★
エビデンス力 ★★★

● 物質依存
● 高血圧
● 免疫暴走
● PTSD
● 発達障害
CBDの有効性 ★★★
エビデンス力 ★★☆

● パーキンソン病
CBDの有効性 ★☆
エビデンス力 ★★★☆

● 皮膚炎 [CBDの塗布による結果]
CBDの有効性 ★★☆
エビデンス力 ★☆



さらに、各臨床試験の結果からCBDの以下の効果・作用における各疾患への関連性が確認できます。

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