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「図太くなれる禅思想」-トレードの観点から

「図太くなれる禅思想」(著者:桝野俊明)を読了。

あるトレーダーの方がお勧めしていたので、トレーディングにおけるメンタルの安定に役に立つのではと思い、本書を手に取った次第。印象に残った部分は以下3点。

『落ち込んだ時はまず掃除をする』

禅の考え方からいえば、落ち込んだ時に勧めたいのが身体を動かすことです。特に掃除が一番。
禅には「一掃除、二信心」という言葉がある。信心とは仏教を志す者にとって不可欠で基本となるものですが禅ではその上位に掃除を置いているのです。それは、掃除は単にチリや埃を払ったりするものではなく、自分の心についたチリや埃を払い、心を磨くものだと考えるからです。

これについては、ビルゲイツや羽生善治も、行き詰ったときには、まず掃除をすると聞いたことがある。自分の経験的にも掃除をする、ごちゃごちゃの本棚を片付けるととさっぱりとした気持ちで前向きな気持ちになるといった経験もあることから、掃除というのは本質的に心の中を落ち着かせる効果があるのでしょう。

『呼吸が、図太さを高めてくれる』

座禅の三要素といわれるのが「調身」「調息」「調心」です。順に、姿勢を整える、呼吸を整える、心を整えるということです。この三つは深く関わっていて、姿勢を整えることで、呼吸が整い、さらに心が整うのです

本の中でも例として出ていましたが、緊張して落ち着かない時には、姿勢を整えて、腹式呼吸をすることで、気持ちが整うとのこと。

単に緊張したら深呼吸すれば落ち着く、ではなく、姿勢と呼吸を整えれば、心が落ち着くという考え方が禅にあると思えば、より信憑性をもって取り組めると思います。

『図太い人は、良く眠る』

よく眠るためには「心を落ち着かせる」必要がある。そのためには「結界」の設置が有効。最寄り駅の改札や自宅の門を結界に見立ててはいかがでしょうか。そして、その結界を超えたら人間関係や仕事など、心を煩わせることは考えないようにするのです。

元々、山門や鳥居というのは外(俗)の領域と内(浄・聖)の領域を分けるものだそうですが、この考え方を取り入れることで、「違う世界」に入ったと意識し、気持ちが切り替えられるようになるかもしれません。

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