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【人物解体新書】良きメンターとの出会いがメンティの人生を創る。そしてメンティとの出会いもまたメンター自身を創っていく。

㈱ログシーキャリアコンサルタント&広報担当の鈴木さくらです。

6月の「成果を出し続けている人を解体する」シリーズ3回目となるこちらの記事、これまでは以下をどうぞご覧ください。

▼1回目:【人物解体新書】浮気の仕方がわからなかったおかげでこの道20年。「人は環境でいかようにも変われる」おもしろさが人材業界にはある。
▼2回目:【人物解体新書】活躍したいならば環境を選べ!自らの可能性を広げるために適した環境があることを知っていますか?

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■良きメンターとの出会いで人生が決まる

今回のインタビュイー細野が今振り返ると最も成長できたときには、メンターとの出会いがありました。

「僕としては、メンターには2種類あると思ってて。1つは、比較的年次が近くて斜めの関係でガス抜きをさせる役割のメンター。もう1つは、目標やベンチマークのように憧れを含んだメンター。早田先生は完全に後者で、教えを乞う、稀有な存在としてのメンターだった。歩み寄ってくれるわけでもなく、追いつけるわけでもなく、持っているものを学んでいきたいなっていう存在の人。」

師と仰げるメンターとの出会いが当時の細野の成長を大きく促していきます。

恩師でもあり、教えを乞うメンターでもある早田先生から最も学べたことは、

人は環境によって変われる動物だよねってこと。置かれている環境によっていかようにも変化できるっていうことかな。僕自身が専門学校のときに身をもって経験できた。」

専門学校時代に学生起業をした細野にとって、最初の仕事はたまたま大学の就職セミナーの企画や運営だったかもしれませんが、この最大の教えが細野を人材業界へのおもしろさへと加速的に駆り立てていったことを考えると、メンターとの出会いが職業を決め、今の細野自身を創ったと言っても過言ではないでしょう。


■2つの機能を併せ持つ、メンターの存在

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メンターのもともとの語源は、古代ギリシャの叙事詩『オデュッセイア』の登場人物である、賢者メントール。有名なトロイ戦争の勝者として知られるオデュッセウス王の苦難の道のりを描いた壮大なストーリーが『オデュッセイア』です。

そのなかで、主人公オデュッセウス王の一人息子であるテレマコスは不法者を退治する勇気がなく、また家の財産を守る手立てもわからないという不甲斐ない青年でした。それをオデュッセウスの旧友メントールがテレマコスに王の息子として家を守るという大目標を再認識させ、「私がそなたにはついているではないか」と勇気を与え、テレマコスが父を探す旅に出るための準備を整えてあげたのです。メントールに助けられたテレマコスは、最後には人間的に大きな成長を遂げるというストーリーです。

そこから支援者のことをメンター、支援される者をメンティと呼ぶようになったと言われています。

米国の心理学者クラムはメンタリングの機能を体系化し、キャリア発達を促進する人間関係としてメンタリングの重要性を指摘しました。

クラムによる定義では、メンターとはヤングアダルトや青年たちが大人の世界や仕事の世界を渡っていくための術を学ぶことを支援する、「より経験を積んだ年長者」を意味する言葉とのこと。

またメンタリングとは、ヤングアダルトが重要な任務を遂行することを支援し、導き、助言を与える役割を担うことだと定義しています。

クラムによれば、メンタリングには「キャリア的機能」と「心理的・社会的機能」があるとしています。

▼「キャリア的機能」:
メンターはメンティに活躍の場を与え、内部事情を教えたり、専門技能を授けたり、トラブルに直面したときには一緒に解決策を考えるなど、組織のなかでのメンティの昇進・昇格を後押しする。

▼「心理的・社会的機能」:
メンターには自らが模範となって社会人としての心構えを示したり、キャリア全般に関する助言や導き、ときには仕事以外の悩みの相談にも乗ったりするなど、信頼関係のなかでメンティの精神面を支える働きかけが求められる。

キャリア開発への支援だけではなく、メンティの人間的成長に資する支援をも含むのがメンタリングの大きな特徴です。

冒頭のインタビュイー細野もまさに「キャリア的機能」と「心理的・社会的機能」の両面を併せ持つメンターに出会ったからこそ、今振り返っても「最も成長できた」と言えるのでしょう。


■コロナ禍において、今まさにメンタリングが求められている

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コロナ禍において新入社員が4月の入社後すぐに在宅勤務となった企業は多く、6月に入って出勤再開が徐々に増えてきました。

そのため、例年と比べて未だ職場に不慣れな新入社員も多いのではないかと推察しています。新入社員の状況を鑑みながらそれぞれケアをしたり、手立てをしている企業も多いかと思いますが、ここで有効になりうる一つの施策がメンタリング制度なのではないでしょうか。

新入社員がメンティとなり、そのメンター役となるのは斜めの関係となる若手社員が多いですが、熟練者ほどではなかったとしても、事前のトレーニングを受けることで「キャリア的機能」と「心理的・社会的機能」の両面を兼ね備えることは十分可能です。

クラムはメンタリング関係を通じてメンター自身にも利益を得られるとし、その理由として以下3点を挙げています。

①自分のこれまでのキャリアを再評価できる
②他人を支援することを通じて、精神的な満足感や教師ないしはアドバイザーとしての自分の能力に対する尊敬を獲得できる
③キャリア初期において自ら経験したことのないような難問に直面するヤングアダルトに関わりながら、自分の過去を見直し再評価することができる

これらを鑑みると、コロナ禍において先行き不透明のなか、この先について少なからず不安要素を持つメンター自身にもメンタリング制度は大きなプラスとなりうるのではないでしょうか。

互いが成長できるメンタリングがまさに今、求められていると言えるでしょう。


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鈴木さくら|キャリアコンサルタント×広報



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