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「僕」じゃない(1/2) 物語#4

ふとニュースをみると、そこには僕がいた。
"殺人、拳銃所持の疑い"というテロップと共に。


4月5日(月曜日)
今日は新卒社会人の入社日だ。
毎年、この時期は憂鬱だ。
この後輩たちが軒並み上司になっていくの
だから…
(とりあえず今日は新人に仕事を教えよう…)
そう思いながら掻きむしった頭は春でもすこし
寒そうだった…


4月6日(火曜日)?
今日も抜け毛だらけの枕が目に入る。
そして憂鬱な1日が始まる。
とりあえず歯磨きをし、昨日コンビニで買った菓子パンを…あれ?なくなっている。たしかに買ったはずなんだが…
と思いつつ、まだ家にあったゼリーで朝食をすます。
いつも通り、ぎゅうぎゅうに詰められた地下鉄で会社に行く。

会社に着くや否や皆が一斉にこっちをみる。
(なんだなんだ…新人はもう俺の無能さに気づいたのか?)
なんて思いながら社内テレビに目をやると…
TV「先日、暴力団の総長の佐伯〇〇が拳銃によって殺害されました。犯人は斎藤〇〇。30代の男性。男は拳銃を持っている疑いがあります。東京都内の人々はくれぐれも注意してください。」
俺はそのニュースをすべては聞かず、すぐに会社を飛び出した。
(な、なんで俺がニュースで報道されてんだ!?しかも殺人?拳銃所持?ッんだよそれ!てかなんで逃げてんだ?別に俺はなんもしてねぇだろ!)
と思いつつ、体は勝手に動いていた。
(と、とりあえず家だ!家に帰って準備しよう!なんの準備かしらんがな!)
電車で帰ろうとしたが、公共交通機関は顔がわれてるので駄目だと思い、人気の無い道を走って家に行った。

「ハァ、ハァ、ハァ…」
ずっと仕事だけしていた身に長距離を走るのは体に堪える。春なのに熱中症になりながらも家の近くに着いた。
「ハァ、ハァ…け、警察?」
自分の家の周りはすでに警察と報道陣で囲まれ、とても家に入るのなんてかなわない状態だった。
(一体どうすれば…とりあえず今日は出来るだけ遠くに行って野宿するか…)
自動販売機でスポーツドリンクを買ってすぐに飲み干したあと、当てもなく歩き出した。
これは夢なんじゃないかという淡い期待と共に…


4月7日(水曜日)?
気がつくとどこか知らない河川敷にいた。
気のせいかすこし肌寒い。
ついでにどっから湧いてきたか分からない食事もあった。
「なんでこんな所に…?昨日はたしか…う〜ん駄目だ思い出せない…というか現在地は?」
ふとスマホに目をやると電池が切れていた。
「おかしいな…昨日充電したからまだ残っててもおかしくないのに…というか現在地が分からないのは相当やばいぞ?どっちの方角に歩いていけばいいんだ…?昨日は多分家から北の方向に歩いてたはずだ。とりあえず北に歩いていくか…」
見慣れない景色。これからどうするかを考えながら歩いていた。
「そういえば飯は…お腹が空いてないなぁ。昨日なんか食ったっけ?まぁ思い出せないんだけど」
なんて事を考えながらほっつき歩いてると
看板からある文字が見えた。
"福島"という二文字だ。
「お〜…お!?え、ここ福島…なのか?1日でここまで…しかも徒歩で来たのか…?」
そこでそもそもの事を考え出す。なぜ俺に殺人の容疑がかけられてるかだ。
かと言って考えても情報を手に入れるツールが無いので考えても考えても答えなど出るはずもなく…気づけばあたりが暗くなりだしていた。
近くにちょうど公園があったのでとりあえずそこで野宿をすることにした。
〜続く…はず〜


あとがき

構想考えてたら急に舞い込んで来たアイデア。
だけどやっぱり短くまとめきれない…これ以上書くのは時間的にも厳しいし、読む方も長くて
しんどいだろうから、続きは明日にまわします…
てか上手くまとめきれるかなぁ。


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