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徒然草とともに

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徒然草をひもといて中世、京の都と、変らぬ人の心を 味わい楽しんでみませんか。
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2023年5月の記事一覧

徒然草をひもといて 4章 (42)137段続々3

 この草紙で、いちばん長いのが、実は祭の記述だったとは意外だった。しかし考えてみると、あ…

高沢英子
1年前
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徒然草をひもといて 4章(41)137段続2

 京には、古来から連綿と続く祭がある。祇園祭は、とくに豪華で、各町ごとに趣向をこらした見…

高沢英子
1年前
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徒然草をひもといて 4章 (40)137段続

すべて月や花は、それほど目で見るものであろうか、春には、わざわざ花見に出かけなくとも、又…

高沢英子
1年前
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徒然草をひもとく 4章 (39)続137段

 “よろずのことも、始め終わりこそおかしけれ” え、それどういうこと?  じっくり読んて…

高沢英子
1年前
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徒然草をひもといて 4章(38)第137段

 137段は、流れるようなリズムで、四季折々の自然に添いつつ、都の風月を愉しみ、心情を吐露…

高沢英子
1年前
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徒然草をひもとく 4章 (37)続、136段、

 135段にひき続き、宮中で物識り自慢が足をすくわれる逸話、登場人物は医師❨くすし❩篤しげ…

高沢英子
1年前
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徒然草をひもといて 4章 (36)135段、136段、続き

 博学で、有職故実の識見はもとより、よろずのことに通じていると評判の、さる大納言入道、あるとき、宮中で 30歳ほど年の差ある参議左中将に出会って「あんたの聞くようなことは、どんなことでも答えて差し上げられんことはないよ」と言った。ところが、相手もさるもの「さあ、どんなもんでしょうかねぇ」大納言はこの生意気な返答にむっとしたか「なに、それなら、ひとつ論争しようじゃないか」と挑みかかった。参議のほうは落ち着き払ってかしこまり「ちゃんとした正規のことは、片はしも学んでおりませんので

徒然草をひもといて 4章 (35)135段、136段、宮中の謎かけ遊び

 宮廷びとたちが、互いに謎かけをしたり、今でいうクイズで楽しむエピソードが、ときたま書か…

高沢英子
1年前
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徒然草をひもといて 4章 (34)134段 おのれを知るを、物知れる人といふべし

 紀元1100年代後半、高倉天皇の御代、京都東山区の清閑寺、法華堂の三昧僧(念仏を唱えたり、…

高沢英子
1年前
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徒然草をひもといて 4章 (23) 130段 ものに争わず、おのれをまげて… 

 人と争わず,自分の考えを抑えて、というより、まげてでも人の意見に従い…、  どういうこ…

高沢英子
1年前
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徒然草をひもとく 4章 (22)129段顔回は 

 儒教界きっての秀才、孔子が愛した高弟、顔回の志は、人に労を煩わさないことだった。これは…

高沢英子
1年前
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徒然草をひもといて 4章 (21)128段、鷹の大納言、129段、顔回

 法師が繰り返し述べている生き物いつくしみ説法、流暢なリズムで、こまやかに書かれ、読みす…

高沢英子
1年前
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徒然草をひもとく 4章 (20)125段、

 佛式の弔いの法事は、日本でもかつては、没後49日で一応忌明けとなるまで、通夜から、葬式、…

高沢英子
1年前
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徒然草をひもとく 4章 (19)続124段、

 124段に取り上げられる是法法師は、 1世紀前に法然上人が開祖した浄土宗の僧侶で歌人でもあった人物で、兼好とは同時代人だが、とくに交流があったわけではないらしい、註に、よると、もと青蓮院門跡に仕えた坊官とか、祇園界隈に住み、寺社や武家を顧客にして土倉業をいとなみ、とあるので豊かな事業家でもあったらしい。  しかも、浄土宗の名に恥じない学識を持っていたすぐれた上人でもあったが、それは表に出さず、ただ朝晩念仏を唱え、やすらかに世を過ごしている様子は見上げたものである、と誉めたた