大きくなったら詩人になりたかった。コーヒーカップの中から妖精を引っ張り出す。未知の森に入り木漏れ日をたくさんあびて翼をつける。クジラに乗って異国へ渡る。異なる文化と魅惑の酒と触れ合って絵画をかじる。新しい繊維に身を包んで宇宙に飛び出して言葉を解放したかった。だけど、なりたいものになれるものは稀だ。
今の私は毎日テレビの前にいる。職業はまわりまわって賢者である。
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神さまの
カテゴライズが
実を弾く
一編さえも
詩人になれず
(折句「鏡石」短歌)
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