2021年に観た映画ベスト5~「汚名」「ブラック・レイン」「恋人たちの予感」「パプリカ」「きっと、うまくいく」
2021年に観た映画の記録として心に残った5つの作品を振り返ってみたい。
ちなみに昨年の記録はこちら。
汚名(1946)
この作品のおかげで一時期、イングリッド・バーグマンがマイブームに。ケーリー・グラントは、この作品は比較的正統派な印象。ヒッチコック作品の中では個人的ベスト。断続的なキスシーンは一見の価値あり。
ブラック・レイン(1989)
松田優作の狂気を垣間見れた作品。日本映画の彼は陰気でボソボソしゃべる印象があり「うーん、そんなに騒がれるほどかなぁ」と思っていたのだが、最後の作品である本作では、あと僅かな命の火を燃やし尽くすかのような演技は、当時スターであったマイケル・ダグラスをも喰うほどの迫力。
恋人たちの予感(1989)
「ブラック・レイン」と同じ年の公開なんだな。
この作品のテーマは自分くらいの世代ではよく分かるのだが、若い世代でも同じなのだろうか。公開当時はちょっとしたラブコメディものとしての位置づけだったと思うが、今見ると一種のクラシックに昇華しつつあると思う。そういえばちょうど今くらいの時期が観るのにふさわしいかも。
パプリカ(2006)
アニメからエントリー。この夢か現かというテーマも今となっては珍しくはない。というより、そもそも中国の古典から続く、これこそ普遍的なモチーフ。あまりアニメは観ないのだが、アニメ作品群の中で本作はどういう位置づけなのだろう。また平沢進の音楽も世界観にマッチしていて、これも一時期ハマった。
きっと、うまくいく(2009)
これが今年のベスト作品。こういう作品は、若いときに観ればよかったなという思いと、年を重ねた後だから良さが分かるのかもという思いとが入り混じるものである。映画の中くらいご都合主義でもいいじゃないか。とかく生きづらい世の中だもの。
今年は本日までで90作品に出会うことができた(再視聴作品もあるが)。
公開年別では、
2010年代:7作品
2000年代:7作品
1990年代:9作品
1980年代:19作品
1970年代:8作品
1960年代:11作品
1950年代:15作品
1940年代:11作品
1930年代:3作品
こうしてみるとやはり古めの作品が多くはなっているが、思ったよりはバランス取れているようにも感じる(一番新しい作品は2019年、古いのは1933年)。
新作はあまりチェックしないのだが、それでも来年はスピルバーグのウェストサイドストーリーと、イーストウッドのクライマッチョが今から楽しみである。