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こんなイーストウッドもあったんだ~「スペースカウボーイ」

スペースシャトル計画が終了してから、今年で10周年となる。
私が子どもの頃はロケットと言えばスペースシャトルだったのだが、今の子どもたちは何を思い浮かべるだろうか。
そんなスペースシャトルの懐かしさいっぱいの映画であった。2000年公開の「スペースカウボーイ」。それにしてもイーストウッドはこんな映画も撮っていた。

70歳手前の老人たちが、昔取った杵柄で宇宙飛行士となり、ミッションをこなしていくというもの。話としては、まあそれだけなのだ。
ただ、それに至る一つ一つが、何とも言えずイーストウッド然としているのだ。

いまから思えば20世紀のイーストウッドは、だいぶヤンチャであった。
この映画でも「そこがポイントか?」と思えるようなところや逆に「ええ、案外あっさり。。」と思えるところがある。
4人の仲間の内、トミー・リー・ジョーンズ演じるホークは最後地球に帰還できない事態になるのだが、その別れの際がだいぶあっさりとしているのだ。設定そのものが、だいぶムリのある話でもあるわけで、細かいところを指摘するのは野暮ではあろうが、共感できるかどうかが強く求められる現代にあっては、ちょっと違和感を感じる場面だっただろう。

私はイーストウッドというと、「ダーティハリー」や「荒野の用心棒」等の初期作品や「ミリオンダラーベイビー」といった後期の作品を視聴する機会が多かったのだが、このような時期的にも作風的にも中間に位置する作品は初めてだった。
いくらかの新鮮さといくらかの戸惑いをもって、鑑賞することができた作品であった。

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