マガジンのカバー画像

美術せんにんの記録

42
運営しているクリエイター

#日展

常連さんいらっしゃい~「改組 新 第11回日展」

常連さんいらっしゃい~「改組 新 第11回日展」

自分としては通い出して5回目の日展。
眼にとまる作品が、だいぶ固定化されつつあるのだが、新たな作家の作品に出会えるだろうか。。

こうしてみるとチラシも微妙に変わってきているのが分かる・・・

日本画部門

桜と柳を対峙させた、古典的なモチーフを画面いっぱいに描きこんだ作品。一見清々しさを感じるのではあるが、よくよく見ると柳の枝のうねりがなんとも禍々しくも映る。

こう見えても日本画だという。。改

もっとみる
点描画が増えてきた!?「改組 新 第10回日展」

点描画が増えてきた!?「改組 新 第10回日展」

芸術の秋ということで、今年も日展の季節になった。
さて、今回はどんな素晴らしい作品に出会えるか。

日本画部門

この方は3回連続。特徴的な画風なので、すぐ目に留まってしまう。もはや殿堂入りか。加山又造っぽいところがあるので、琳派のように金箔・銀箔をふんだんに使った作品も見てみたい。

花の絵は、日本画の伝統を踏襲しているのだが、色の重ね方で奥行きを出しているところが印象的。色も重くならずに軽さが

もっとみる
がんばれ日本画!「改組 新 第9回日展」

がんばれ日本画!「改組 新 第9回日展」

今年も日展の季節になり、さっそく足を運んできた。

毎年このチラシを貼っているけど、相も変わらず。。次回からはもういいかな。

それでは、日本画部門・洋画部門それぞれで目に留まった作品を5点ずつ紹介していきたい。結果的にいずれもプロの方ばかりになってしまった気がする。

日本画部門

2003年と2008年の特選受賞者ということで、もはや大家の画家である。ということを後で知ったわけで。
水面や岩肌

もっとみる
出品作の傾向が変わった?~「改組 新 第8回日展」

出品作の傾向が変わった?~「改組 新 第8回日展」

毎年の楽しみにしている展覧会。数えると今回で5回目の訪問。
特に親戚・友人で出品しているわけではないけど。
さあ、今年はどんな優品に出会えるか。

昨年の記事はこちら。

まずは個人的殿堂入りの方から。

福田季生「春爛漫」(日本画)
昨年は残念ながら出品されていなかったのだが、今年はお目見えできた。
他の作品と比べるとその完成度に目を瞠るばかり。惜しむらくはこの方の個展が関西中心のため、普段見に

もっとみる
展覧会レビュ「改組 新 第7回日展」

展覧会レビュ「改組 新 第7回日展」

展覧会はほとんどプロ作家のものしか行かないのだが、唯一公募展で毎年足を運んでいるのが、日展である。
こう言っては不遜かもしれないが、案外掘り出し物があったりするのだ。

通常の展覧会は、全部で多くても80作品程度が適度な感覚を空けて架けられている。作品の大きさもまちまちだ。
公募展となると、まさに壁一面絵で埋め尽くされる。そしてそれが向こうの壁まで、そして隣の部屋まで連綿と続いていく。一つ一つの作

もっとみる