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テストの順位と優劣について考えた

子の塾の入塾説明会に行ってきた。
説明会の帰り、廊下に貼ってあった順位表を見た。近所の塾を選んだからだろう、そこには何名か知った名前があった。
ああ、あの頃、保育園で、小学校で、横並びで育ってきた彼らは今はテストの結果でクラス分けされ、順位を付けられているんだなと、なんだか考えさせられた。


感じた違和感

体系立ててその道のプロに学ぶことはとても効果的で、学ぶことを楽しさを感じてくれるといい。そして、そのためにはある程度の競争力も必要になることは理解している。
それを表面化するための順位表。

この世界に入れることになんとなくの違和感というか拒絶感があった。

こうやって各科目の点数を付けられ、入学試験があり、学歴となる。
学歴が社歴となる。
でも学歴が、社歴が良い人が、イコール、有能であり、幸せなんだろうか?と考えると、今までの自分の経験からも周りを見た経験からも、疑問は生じる。

思考力を試す試験を受けて

そんなモヤモヤしてレールに乗ることに躊躇していた中、思考力を試す問題ばかり出題する試験を受けた。(子供が)

そこでの保護者説明会で、腑に落ちる話があった。

塾のクラス分けテストや単元の復習テストは、ある特定の単元に絞ったテストであり、つまり出題範囲が固定されている。
そこで点数を取れて、順位が上位になったとして、実際の入試は出題範囲が固定されているわけでもなく、初見の問題になる。
要は初見の問題にどのようにアプローチするかの力が必要になる。

同タイミングで、自分より下のクラスの子が自分が落ちた第一志望校に受かったという経験談を読んだ。

そうなんだ。
出題範囲が決まっていると、対策は取れるけれど、所詮それは決まった範囲の内容のテストであって、それは実力を測るテストというか、努力や暗記や反復練習の結果を確認するテストなのではないか。

その力は、果たして、社会という大海に出た時にどの程度役に立つのか。
指定された範囲で、言われた内容をコツコツやる力は、AI やロボットに代替されるリスクはないのか。

そう思うからこそ、テストの順位表にモヤモヤするのだ。
とはいえ、現時点で、他のアプローチがあるのかと聞かれたら思いつかない。
そして、順位が出る以上、その結果に振り回されない自信はない。

学生時代の進級テストや卒業試験、入社試験など、さまざまな能力を測るテストに晒され (それが適切なものかは置いておいて)、社会人になり、同期で競うようになり、転職や出産で分岐は多様になり、今になってやっと、人と比べられる苦しさからちょっと距離を置けるようになった気がしている。

そんな苦しかった場に、今度は自分の子が飛び込むことになるのか・・・。

親として、せめて、テストの順位は能力の優劣なんてものではなく、ましてや、存在の優劣でも全くなく、幸せとはそれとは全く別次元のところにあり、それは数値化できないものなんだ、そして、存在してくれているだけの幸せというのもあるのだよ、というのを伝えていきたいと思っている。

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