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(読書感想文)「娘がいじめをしていました」

X で見かけてから気になって購入してだいぶ前にも一気読みした本。
漫画なので読みやすいが、心がグリグリ抉られて、とても感想として振り返れる自信がなかった。
それほど、描写や構成、画力が秀逸で、自分の体験や子育て期に関連して深く考えさせられたのだと言える。

私は自分の未熟さを自覚するが故、結婚して子を持つという決断がなかなかできなかった。(ゆえに晩婚)

1人の人間を育てるという行為が責任が重すぎるように感じ、生理的年齢的なリミットに追われて出産したものの、ずっと不安だった。

望むことは健康で楽しく生きてくれること。
この「楽しく生きる」には、人間関係として、人様に迷惑をかけず、というのが暗に含まれる。

作品内で、担任の先生が言う。

愛さんは悪いことをしたかもしれません。でも彼女はその間違いに気づけたんです。
間違いなんて誰にでも起きるものなんですよ。ましてや子供なんだから。

失敗をして成長してほしい、というのは親としての本心だ。温室にいたら学べないこともある。チャレンジして失敗してこそ成長がある。

人間関係も失敗と経験の積み重ねで思慮が深くなる。

ただ矛盾しているようだが、いじめには関わってほしくないのもまた本音ではある。
そしてこの時代、スマホや SNS、未熟な子供がインターネットに晒されてデジタルタトゥーや個人情報の不用意な拡散リスクがあると思うと本当にゾッとする。

デジタルから完全に切り離して生きるのは難しい。そして人間関係の軋轢を事前に取り除くのは不可能だ。

であれば親として何ができるのか。
なんの捻りもないけれど、本やマンガなどのコンテンツに触れて、善悪や想像力を養うことくらいしか思い浮かばない。

⭐︎⭐︎⭐︎
私も小学校高学年と中学の時に嫌な思いをした記憶がある。
子供の頃の記憶はすっかり忘却気味だが、不思議なことにその嫌なワンシーンはいつでも記憶から鮮明に取り出すことができる。
だから、私は愛ちゃんのお母さんの気持ちがわかる。
私も同じ場面で激昂しない自信はない。

私はあの嫌な思い出から何か学んだだろうか。経験といっても、ないに越したことなかったのではないだろうか。
そんなことをグルグル思って、また殻に閉じ籠もりそうになる。

優先度を履き違えないように。
キャリアとかお金とか仕事とかより、子供と向き合う時間。(期間限定なのだから)
未熟な母なりに、精一杯向き合って、一緒に悩んで生きていきたい。

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