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ちっぽけな考えこそ、尊い

何十年も昔の、イギリス・オックスフォード大学での話。

ある日本人留学生が教授の前で論文を発表した。教授は、

「解答としては模範的だ。だが、ここにはあなたの考えがまったく入っていない。だから読むに値しない」と。

いっぽう、またある生徒が発表した。教授は答えた。

「きみの論文は論理的ではない。ただ、君自身の考えはとても独創的で面白い。次回も楽しみにしてるよ」

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最後に教授はこう締めくくった。

「なにも模範的な解答や万民に共感されることをこたえる必要はない。君たちは君自身の、ちっぽけな頭で一生懸命導き出した答えこそが尊いんだ」

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これはある、僕が尊敬している実業家のエピソードだ。


今の日本人にはちょっと耳の痛い話かもしれない。


僕はこのエピソードをたまーに思い出したりする。それはきっと、なにか思い当たるところがあるんだろう。

模範的な解答なんていらない、というのはとてもすがすがしい。

だって、いちいち周りはどうしているかなんて気にしなくていいのだから。

それよりも独自性を追及せよ、というのは胸が晴れ晴れするんだ。

なぜなら。



周りのみんなが同じように考えることや思うことを、同じようにやったところで

あなたの個性は発揮されるのだろうか。

そこにあなたらしさはにじみ出てくるのだろうか。

もしくは、

あなたが「こうなったらいいなー」と思い描いている将来に近づいていくのだろうか??



最近は、太陽の日の光を浴びても、風が吹くのを感じても、春になったことを感じる。

春といえば出会いや始まりの季節だ。

年始に「今年は何をしようか」なんて考えた人も多いと思う。

ただ今の時期にもう一度、何をしたいか思いを巡らせてみるのも面白いと感じる。

僕の場合。



周りに合わせなくちゃ、普通のことができなくては。

そんな思いで10年前、仕事をしていたら心が疲れた、ウツになった。

今年もコロナで何かと自粛だけど。なにか思考回路までおとなしくなっていた気がするんだ。



心の中は自由だ。

コロナだろうが何だろうが、環境に左右されることなく思いのままに。

「独自性」を大切にすること。追及すること。

これが、自分自身を大切にすることにつながると感じるんだ。

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