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超大作からマイナーまでジャンル問わず見たい映画をつらつらと。小説も書いたりします。Twitter→@jokerisapool

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    英国ベテラン俳優、ティム・ロスについて愛を垂れ流し

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静かな生活を選択せざるを得なかった?結果と願望の映画「PERFECT DAYS」

ネタバレなし考察 役所広司演じる渋谷区のトイレ清掃員、平山の生活はいたってシンプルで毎日ほぼ同じルーティーン。何度も繰り返される一日の描写は一見静かで退屈な繰り返しにも見えるけど、トイレに出入りする人々、同僚で後輩の若い男、その男が片思いしている女性、神社で木と踊る老人、行きつけの飲み屋の主人、本屋の店員、平山の妹、姪っ子、居酒屋のママ…とあらゆる人間とのほんのわずかなやり取りで無数の変化が生まれていく。 平山はとても無口な男なので会話は極端に少ない。ただそれがかえって一

    • 2023年映画ベスト10

      年が明けてだいぶ経ってしまったけど、とりあえず2023年映画ベスト10! ①バービー ②ガーディアンズ Vo.3 ③キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン ④ウーマン・トーキング ⑤スパイダーマン・アクロス・ザ・スパイダーバース ⑥ダンジョンズ&ドラゴンズ ⑦エンパイア・オブ・ライト ⑧TAR ⑨ベネデッタ ⑩マッシブ・タレント 2023年の劇場鑑賞数は30本だった。2022年は50本超えてた・・・。 今年は配信をもっと増やします。

      • ちらつくDC問題が気になり過ぎた「ザ・フラッシュ」※全編ネタバレ感想

        あらすじフラッシュことバリー・アレンは母親のノラの死を防ぐために時間を遡るが、スーパーマンによって倒されたはずのゾッド将軍が復活してしまう。バリーは若い頃の自分、ブルース・ウェインことバットマン、そしてスーパーガールの助けを借りることとなる。 ※この映画はネタバレなしだとほとんど語れなくなってしまうので、今回は感想全部がネタバレです※ 各キャラについてバリー・アレン 主演のエズラ・ミラー自身の昨年からの問題にはモヤモヤと思うところはあるのだけど、今回は一旦置いといてバリ

        • 2023年上半期映画ベスト10!

          2023年上半期鑑賞映画は19本でした。 1月が少なかった?でも去年の半分よりは多くなった気がする。 フラッシュがランクインならず・・・。 ①ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーVo.3 ②ウーマン・トーキング 私たちの選択 ③スパイダーマン アクロス・ザ・スパイダーバース ④ダンジョンズ&ドラゴンズ ⑤エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス ⑥イニシェリン島の精霊 ⑦TAR ⑧エンパイア・オブ・ライト ⑨マッシブ・タレント ⑩ベネデッタ ウーマン・トーキングは

        静かな生活を選択せざるを得なかった?結果と願望の映画「PERFECT DAYS」

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          小さきものを見逃すな!MCU新章開幕!「アントマン&ワスプ:クアントマニア」

          あらすじ最小のアベンジャーズ、アントマン(ポール・ラッド)は、『量子世界』に導く装置を生み出した娘キャシー(キャスリン・ニュートン)達とともに、 ミクロより小さな世界へ引きずり込まれてしまう。 そこで待ち受けていたのは、過去、現在、未来すべての時を操る能力を持つ、 マーベル史上最凶の敵、征服者カーン(ジョナサン・メジャース)。 彼が量子世界から解き放たれたら、全人類に恐るべき危機が迫る…。 アベンジャーズで最も”普通すぎる男”アントマンが、マーベル史上最大の脅威に挑む。

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          ドゥエイン無双とイケ爺ドクター・フェイトの勇姿にひれふせ!映画「ブラックアダム」

          あらすじ5000年の眠りから目覚めた破壊神ブラックアダム。かつて彼の息子は自らの命を犠牲にして父を守り、その力を父に託した。ブラックアダムの力は、息子の命と引き換えにして得られたものだった。そのことに苦悩と悔恨を抱えるブラックアダムは、息子を奪われたことに対する復讐のため、その強大な力を使って暴れまわり、破壊の限りを尽くす。そんなブラックアダムの前に、彼を人類の脅威とみなしたスーパーヒーローチーム「JSA(ジャスティス・ソサイエティ・オブ・アメリカ)」が立ちはだかる。(映画.

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          精神限界シェフの極限レストランへようこそ「ザ・メニュー」

          あらすじ有名シェフのジュリアン・スローヴィク(レイフ・ファインズ)が極上の料理をふるまい、なかなか予約が取れないことで知られる孤島のレストランにやってきたカップルのマーゴ(アニャ・テイラー=ジョイ)とタイラー(ニコラス・ホルト)。目にも舌にも麗しい料理の数々にタイラーは感動しきりだったが、マーゴはふとしたことから違和感を覚え、それをきっかけに次第にレストランは不穏な空気に包まれていく。レストランのメニューのひとつひとつには想定外のサプライズが添えられていたが、その裏に隠された

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          男性の皆さん、私たちを踏みつけるその足をどけて(byルース・ベイダー・ギンズバーグ)「ドント・ウォーリー・ダーリン」

          あらすじ完璧な生活が保証された街で、アリス(フローレンス・ピュー)は、愛する夫ジャック(ハリー・スタイルズ)と平穏な日々を送っていた。理想の生活、理想の家、そして理想の夫。幸せな生活を送るアリスだったが、ある日見てはいけないものを目撃してしまう。それ以降、彼女の周りで頻繁に不気味な出来事が起きるようになり、アリスは次第に精神が乱れ、周囲からもおかしくなったと心配されるが・・・。 ネタバレなし感想 主題となる男性の封建主義に関する部分が強調されすぎて、付随する『ビクトリー』

          男性の皆さん、私たちを踏みつけるその足をどけて(byルース・ベイダー・ギンズバーグ)「ドント・ウォーリー・ダーリン」

          クリスマス生まれの『特別』で繊細な少年と保守的な父親の愛憎物語「C.R.A.Z.Y」※ネタバレあり

          2021年に急逝したオスカー受賞作品『ダラス・バイヤーズクラブ』や『雨の日は会えない、晴れた日は君を想う』などで知られる映画監督ジャン=マルク・ヴァレ監督の2005年の作品。タイトルは兄弟の名前の頭文字から。 本作はクリスマス生まれの少年の物語だが、奇しくも監督が亡くなったのは2021年12月25日のクリスマスだったのが驚いた。 1960年5人兄弟の4男としてクリスマスに生まれたザックは、熱心なキリスト教徒の母親と音楽を愛する父親に愛されて育つのだが、やがて自らの

          クリスマス生まれの『特別』で繊細な少年と保守的な父親の愛憎物語「C.R.A.Z.Y」※ネタバレあり

          イケオジ愛憎劇と巻き込まれた仲間たち「ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密」※全編ネタバレ※

          正直言うとハリポタは結構好きだが、ファンタビはそこまで…という気持ちは1を見た時点からずっとあった。しかし今作は予告の時点ではかなり楽しみだった。何故なら今回はハリポタでお馴染みのダンブルドアが中心となるし、ジョニデから交代とはいえマッツの投入はかなり魅力的でもあった。クリーデンスやジェイコブ×クイニーの行く末も気になるし、新キャラも登場だし…!謎や伏線も張られてさあ3作目!と意気込んでいった…!結果!が! 予想以上に微妙な出来でガッカリしてしまった。今度こそは全編楽しめる

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          痛みと変態性に包まれた愛の物語「チタン」※ネタバレあり※

          車への性的な執着、からの文字通りのカーセッ○ス、そして『異形の何か』を妊娠。さらに次々と無慈悲にグロく(椅子攻撃が痛い!ギャァァ!)進んでいく主人公の衝動的殺人行脚に、私は早々と社会的な倫理観を一旦頭の外へよいしょー!と放り投げて思った。 (コレ頭で考えちゃ駄目なタイプの映画かな・・・・・・?) しかし物語はそこから意外な展開へ。指名手配犯として逃亡する主人公は、行方不明者の情報を得ると、中年男の消防士の息子になりすまし、保護される。主人公の女性は胸や妊娠でふくらむお腹を

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          人間の本質を『さがす』エンターテイメント・スリラー映画「さがす」

          基本的には善人だけど、情けない所があって悩んでしまうと弱さゆえにとんでもない境界線をサッと飛び越えてしまう人がいる。佐藤二朗演じる原田智はまさにそんな人物だった。   貧困や家族の問題は普通の人間を果てしなく追い込むし、指名手配中の連続殺人犯の山内がそんな悩みの隙間にスルッと入り込む描写はゾッとした。思わずスクリーンのこちらから「あかんて!やめとき!駄目!」と声をかけたいくらいだった。捕食する側の人間は常に獲物を狙っている。演じた清水尋也さんはとても整った綺麗な顔立ちの方な

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          アイコンをイラストフリーソフトで作ったイラストに変えました。初めてなので、ガッタガタだし、何だか色々笑える出来になった。自画像です。

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          漫才師と殺し屋【前日譚】

          1.始まりの夏 「今朝な。ヘソのゴマいじってたらな。1mくらい出てきてん。」 「1m?!嘘やろ。てかきたなっ!お前のヘソどうなっとんねん!」 「もうあかんわ。俺多分死ぬんやわ。」 「えらいこっちゃやん。そんなんはよ病院行けよ。」 「それがな。それ、よーう見たらヘソのゴマやなくてゴーヤやってんけどな・・・・・・」 「まてまてまてまて。」 小四の夏休み真っ只中。俺はテレビの中の一本のマイクの前で喋り続ける二人の男をかじりつかんばかりに見つめていた。 金髪で目つきの悪い太った

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          スパイ紳士始まりの物語「キングスマン ファースト・エージェント」

           系列上はキングスマン創設のきっかけになった物語という事で、キングスマン・シリーズではおなじみのおもしろガジェット武器がまだない点は少々寂しかったが、リス・エヴァンス演ずる怪盗ラスプーチンがそこを補ってあまりあるトリッキーな活躍をしてくれたのでとても満足したし、物語としては戦争に至るまでの攻防や緊迫の戦闘シーンなどで、今までのキングスマンでは見れなかった歴史物としての面白さも感じられることができた。親子愛も泣けた。    惜しいなぁと感じたのは、中盤~後半にかけてピークを持

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          80年代昼ドラお家騒動「ハウス・オブ・グッチ」

           イケイケ(死語)80年代ルックに身を包んで、男性主権のグッチ経営にガンガン乗り込んでいくガガ様。グッチ家長男なのに優柔不断な旦那を言葉巧みに操る様は面白かったが、結局最終的な決定権はいつでも男にあり、凶行に至る過程は計画的な悪女というより、愛に破れた哀しきイタリア女の復讐という辺りがとても「昼ドラ」っぽかった。  リドリー・スコット監督は去年も「最後の決闘裁判」という傑作を撮り、御年84歳とは思えない精力的な活動に驚くが、ジャレッド・レトとアル・パチーノの劇中の半ばコント

          80年代昼ドラお家騒動「ハウス・オブ・グッチ」