お祭り映画の楽しさ&MCUに目配せ気を遣いながらの「デッドプール&ウルヴァリン」※ネタバレあり※
はじめに
マーベル異色のヒーローデッドプール第三弾は、何と「ローガン」で綺麗に終わったはずのウルヴァリンとタッグ!「好きなアメコミヒーローは?」と聞かれたら恐らく「デッドプール」と答えるくらいには(二番目はホークアイ?)好きな俺ちゃん祭りを2回鑑賞してきた!結果。100%絶賛という訳ではなかったけど、またまだ見に行きたいと思えるし、ブルーレイも買うからいつかシリーズをBOXで出してくれ!(何故か2だけ持っている人)
※ネタバレありレビュー
今回は以下ネタバレ100%で、映画の場面順に箇条書きでお送りします。
・いきなりローガンの遺骨散らかし芸バトル。見終わった後からずっとイン・シンクが永遠に頭の中で流れるという呪いにかかった。許さねぇ。(踊りながら文句を言う筆者の図)わざわざあのシーンだけダンサーを雇っているのも笑った。どこに金掛けとんねん。
・突如、別アースのデップー世界の説明が始まって何何?と面食らい。ヴァネッサとの話は1で終わらなかった?また?というのが正直な感想。(これが今作最大の問題点だと思う『動機』。後述で詳しく。)
・色んなローガン祭り。茶色のコスチュームVer.カッコ良かった。まさかのヘンリー・カヴィルがカメオ出演!(名前はカヴィルァリンだそうな)不遇続きのDCなんかもういいから、MCUに来てくれ!←わりと本気。
・20世紀FOXのロゴが廃墟みたいになってるの面白い。まさかマッドマックスネタまで出てくるとは思わなかった。
・キャップキター!と思ったらまさかの「フレイム・オン!」全観客から「そっちかい!!!」と総ツッコミを受けたと思われるが、早々の退場。面白かったけどエンドクレジットにまで出てくるとちょっとノイズかな?
・新キャラ、パラドックスさんはイギリス人っぽいと思ったら中の人はやっぱりイギリス人(中々いい声をしてらした)単体で見れば面白いキャラだけど、メビウスくんが好きだったからなぁ。まぁ「ロキ」を早く全部見終われって話ですね。(S2の途中で止まってる)
・カサンドラ・ノヴァ役のエマ・コリンさん美形でスキンヘッドが似合う!軽妙な喋りが可愛くてついつい魅了されそうになるけど、次の瞬間にはいきなりジョニーをグロ惨殺するという、超絶残酷なサイコパスを終始イキイキと楽しそうに演じていたのが悪役として凄く魅力的で、1作で退場はもったいないなぁ、と感じるほどだった。指でウニョウニョと脳内を見る感覚ってどんな感じ?ゾワゾワしそう・・・。
・オッサンになってもパイロ可愛いよパイロ。直前に旧X-MENシリーズを見ていたので何か愛着が湧いた。パイロの小物感大好き。だから炎対決でジョニーに勝ってて、君はそんな強かったか?とはなったけど。
・レガシーのサプライズ出演!ただ最初はおおっ!て喜んだけど、よくよく考えたら全員が『忘れられたヒーロー』みたいな扱いには疑問アリ。エレクトラは正直その系統かもしれないが、「ブレイド」や「ローガン」は普通にそれなりに評価高かったのに?とも。しかしガンビットは救われてほしかったので、このサプライズは震えるくらい嬉しかった。チャニテの衣装がパッツパツなのは笑ったけど。全員がキレッキレのアクションを見せてくれたのは控えめに言っても最高。
・大量のデッドプールが出てきて「マルチバースはもういいよ」は至言。そうねーと共感はするものの、この映画がアース10005やら616やらマルチバースを行ったり来たりで複雑な構造になっているんですが、それは・・・?(レビューを書くにあたって時系列についての解説記事を見たんだけど、頭が爆発しそうになった。)レディプールの声優はブレイク・ライブリーだったらしいので(ライアン・レイノルズ嫁ェ!序盤で「ゴシップガール」という単語が聞こえたのも笑った)顔見せしたらもっと盛り上がったのでは?後で知ったのだが、原作のロブ・ライフェルドは元々ブレイク・ライブリーをモデルに考えてレディ・プールを作ったらしいので。(もちろんライアン・レイノルズが映画化を決める前)
・ラストバトルは何だか昔のヒーローっぽい力業が懐かしい勝利。(ここで流れるマドンナ「Like a Prayer」の映画版リミックス?が見つからない・・・)御年55歳で一番仕上がってそうなヒュー・ジャックマンの腹筋にはTVAの職員と同じ反応だけど、最後は皆救われて良かったねー・・・でもローラ以外のヒーローも仲間に加えてやれよ!と思わなくもない。
良かった点と微妙だった点
良かった点は、レガシーヒーローの出演やデプウルの喧嘩バトルから共闘への流れ。無責任に見えて責任感の強いウルヴァリンの傷や鬱屈を、無責任ヒーローが喧嘩で発散させていたのはある意味癒しのため。(見た人の多くがあの喧嘩を一晩続いた猛烈なカー〇ックスと表現しているのは笑った。確かにその後のウルはスッキリしたのかサバサバしてたし、デップーに強く当たらなくなったようなwこれは公式普通に狙ってるでしょ?)でもデップーもケーブルや子供を救ったりして実は責任感の強いお人好しなんだよね。こいつら似た者同士なんだなー、とニッコリ。
微妙だった点は前述した通り、マルチバースのややこしさをザックリ扱っているのが弊害になったのと、デップーの行動の動機が『仲間のため、というかヴァネッサのため』というところ。マルチバースに関しては、この映画を見て「今何してる最中だっけ?と思っちゃった」と感想を述べていた人がいたのが、正にそれ。こういうエンタメ映画は、今どういう状態で何をしようとしているのか観客を真剣に集中させ続けないといけないが、第4の壁を破ったお喋りや、おふざけ野郎なデップーとは相性が悪い。(それがデップーの特徴なのだが、今作だとかち合ってお互いの良さを消してしまってる感じ。ナイスプールの下りがちょっと冗長。)そしてヴァネッサに関しては、別れたけど各々で上手くやっていこうみたいな終わらせ方がちょっと弱い。というか、それアントマンで既にやらなかったか・・・?と思った。(生きがいに悩むが、最終的に元嫁家族をも含む自アースを博愛精神で救うという物語)「結局俺ちゃんは世界を救うタイプのヒーローだったってワケ」て本人も言っててそれはそれでカッコ良いが、やはりデップーはあまりMCUの枠に囚われない独自の奇抜な解決策を見つけて欲しかったし、ウルヴァリンに比べてキャラの着地としては割を食った感は否めない。
まとめ
考えれば考えるほど感想は尽きないが、MCUに気を遣ったような物語にモヤッとしながらも、お祭り映画としては本当に楽しかったので、板挟みのデップーは良く頑張ったなぁ!と褒めてあげたい気持ちになった(子供か?)今作には顔見せ一つなく寂しかったドミノさんもきっと次作では戻ってきてくれるよね?という期待を込めて、まだまだデップーにも90歳を超えても頑張ってもらいたい。
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