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震えながら、前にすすむ
「起業をするなら、スタートアップ・セミナーに参加したほうがいいよ」
最近、知り合ったばかりの、起業したばかりの人からそう言われて、「それな!」と思って、あれこれ検索してみた。
3月末に起業する人を対象にしたワーク・ショップに参加した時に同席した人にも同じようなことを言われたので「まあ、そんなもんかもな」と思ったのと、起業なんて初めてだし、ましてまだ世の中にないビジネスなので、誰かのバックアップがほしいなという思いがあるからだ。
それでいくつかセミナーを見つけて、応募してみることにした。セミナーにも営利企業が主催しているものから公的なものまでいろいろあって、中身も座学中心のものからプレゼン中心のものまで、実にさまざまだ。期間も長いものや短いもの、いつ開催されるのか、といったことで、自分の起業イメージとどういうバックアップを受けたいかという条件で絞っていくことにした。
夫とも話をして、夫は自己表現より座学のほうが得意なので、座学中心セミナーに、私はプレゼンしながら事業イメージをブラッシュアップしていくセミナーに申し込みをすることにした。
どのセミナーも定員があるので、取り急ぎ起業プランをペーパーにして応募→選考結果を待つということになる。
前の記事にも書いたように、とにかく小心者なんで自分の企画を世に出すことがとてもコワい。
もし仮に審査が通って、セミナーを受講することになったら、何度もプレゼンを繰り返さなければならない(そりゃそうだ、そういう内容なのだから)。
考えただけで震えるけど、だからこそ自分に必要だとも感じている。
そんなわけで、応募書類を作成。
何も知らない相手に、自分のビジネスアイデアを書いて説明する。
これって、けっこうムズイよね。詳細を書き出せば巻物になっちゃうし、説明が足りなければ“不親切なトリセツ”みたいになっちゃうし。必要最小限を盛り込みつつ、冗長にならないように書く。ふう。いい勉強になる。
アイデアはすでに頭の中にあるので、それを端的に言語化していく。応募先から指定のテーマ(こういう内容を盛り込んで書いてください)もあるので、頭の中の引き出しのあっちを開けたり、こっちを開けたりして、なんとかA4用紙2枚にまとめた。ビジネスとして成り立つ数的根拠も書けた(気がする)。
この作業工程そのものによって、またひとつ考えが整理された気がする。
選考結果がどうあれ、気になるものを見つけたら、応募書類を書いてみるというのは、案外、トレーニングになるかもしれないな。
今回、応募を考えているセミナーは「グローバルに!」とか「世界に羽ばたく!」みたいな文言が踊っていて、私が考えているみたいにローカルでスモールなビジネスは対象外かもしれないって思う。
それでもいいんだ。少しずつ頭の中をひとに見せる練習をしていかなくちゃ。縁があれば審査に通るし、縁がなければそれまで、という話だ。
弱気な自分の背中を後押ししてもらうために、最近、占い系の動画を見るのにハマっているんだけど、たまたま見た動画の中で「自分の物語を読むように生きる」みたいなことを話していて、その考えが何だかいいなって思った。
自分の人生をひとつの物語として見た時、何もない人生よりもちょっとした楽しいことやドラマティックさ、ちょっとツイてないことが含まれていたほうが、物語としては上質になる。
懸命に生きている中で、ちょっとだけ自分から離れる時間を持って、
「だって私、物語を生きてるんだもん。こんなことくらいあったほうが、物語としては面白いよね」と思えれば、何だか気持ちが楽になるなぁって感じたんだよね。
何度、応募しても落選するヒロイン
受かったらどうしようと震えているヒロイン
それが自分に与えられた“役”だと思えば、情けなさや弱ささえ可愛らしく感じられるかもしれない。
とにかく「動かなければ何も始まらない」と、どの占い師さんも背中を押してくれているので、まずは今日、できることから一歩ずつ。
そんなことを考えている。
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