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【本の感想】『ぼくらは星を見つけた』戸森しるこさんの不思議で優しい世界に浸る

家族ってなんだろう。どういう定義が正しいのか、いや正しい定義なんてないのかもしれない。

児童文学、YA小説のジャンルだけど、本当に?
って途中思いながら惹き込まれてしまったこの本。

この本を読み進めるうちに、家族とは意識の集合体だ。と考えるようになった。

描きこまれた表紙がまた素敵



この本の登場人物達は、何かしら心に抱える大きなものがある。自分自身で抱えていて、決してそれは誰かを傷つけたりするものでもなく、しかし自分一人では時に抱えきれず持て余してしまうようなもの。

それってみんなで持ちあえば軽くなるんじゃない?

生来の家族だったら当たり前にできること?
いやそんなことないでしょ。

この小説の主人公は、家庭教師として舞台になる家にやってきた岬青年。どうやら彼らを真の意味で解放し繋ぎ止める役割を担うようだ。

そしてそこに住む、住み込む人たち。彼らもまた主人公。そう、高低差はあるけれど、群像劇なのだ。

心が解放されて通じ合うためには、どうしたら
良いのかな。
もどかしくもあり、え?そうなるの?もあり。

こういう心の機微を、多感な思春期に読むのは大切なのかもね。
自分との共通点を見つけたり、共感したりまたは、わからない!という読みもまたこの年代に必要なのかも。

もう思春期から何週したかわからない私だけど、みずみずしい感情が湧き上がる小説でした。

最後にAmazonのこの本の解説を載せておきますね!

児童文学って、読みやすい上に奥が深くて
私自身もう大きくなって笑、対象年齢じゃ無いけれど、いつまでも読みたいジャンルです。

発売されたばかりのこの本ですが、ちょっと背伸びしたい年代に良いかも。

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