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グロースハックとは?!初心者でも簡単にわかるように解説!過去の事例も紹介します!

グロースハックの起源

グロースハックの始まりは、DropboxのマーケターであったアメリカにあるQualaroo社CEOのショーン・エリス氏が提唱した「グロースハッカー」ということから始まりました。
グロースハックを担う人をグロースハッカーといい、データを使いユーザーの行動を分析し、サービスを成長させる責任を持っています。

グロースハックとは?

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グロースハッカーの役割
・お金をかけないで分析する
・市場のニーズを捉え仕組みを作り
・ユーザーの口コミによるユーザーの拡大
・仮説検証をして継続的に改善をする
・サービスや商品を改善し成長

「Growth Hack」を日本語訳すると「Growth=成長・Hack=取り組む」です。
グロースハックは、簡単に言うと「サービスを成長させるためにデータを分析し、継続的に改善を繰り返し続けること」です。
グロースハッカーとしてのマインドセットは、「お金を使わずにサービスやプロダクトを成長させるために出来る行動は全てする」です。

マーケティングとの決定的な違い

マーケティング:製品・サービスが売れる仕組みを作る。
グロースハック:売れる仕組みを作ることに加え、サービスの設計を考え、成長の仕組みを作る。

グロースハックは、製品・サービス自体に目を向け、開発や設計を考え、社内で足を運ぶ点にあることです。
また、最終目標をサービスの「成長」としているのも大きな違いと言えます。

グロースハックの仕方を3ステップで紹介!

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①顧客がサービスに対しどう思っているのか・顧客データから顧客がどう動いているのかを調査

②成長させるポイントを発見して、改善するためのゴール設定(KGI設定)

③ひたすら仮説検証(分析→KPI設定→施策→チェックの繰り返し)

必要なマインドセット
仮説検証では、失敗が当たり前です。失敗して折れるのではなく、早く失敗して失敗から改善を素早く回しましょう!
また、グロースハックを行う際には必要なもの(人脈や知識など)を惜しみなく使いましょう。目的達成のためにお金以外使いまくるのもグロースハックには必要なマインドです。


KGIとKPIの違いをざっくりと解説

・KGI(Key Goal Indicator):重要目標達成指標
最終的な目標の数値(達成度)を測る指標。
利益率・売上・成約数を設定します。

・KPI(Key Performance Indicator):重要業績評価指標
KGIを達成するためのプロセスをチェックするための指標。
例えば、KGIが売上の場合に売上に繋がるために受注件数をKPIに置いたり、訪問数をKPIを置きます。
改善の効果が大きく、工数が小さいものをKPIに定めます。
KGIと結ばれていないものやKPIがKGIとなってしまったり、またその逆にならないように注意しましょう。

どちらもチームや組織で達成するために共有する必要があるので、メンバーが理解できるように定量的にするなど、理解しやすいものでメンバーの理解を得られるものにしましょう!
もっと詳しく知りたい方はこちらをクリック!

分析方法を紹介!!!

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・ファネル分析
ファネル(funnel)とは日本語で漏斗という意味で、ファネル分析とはユーザーのCVまでをステージごとに分け離脱要因を分析するものです。
ファネル分析をするメリットとして、どのステージでユーザーが離脱しているか改善するステージが明確になり、そのステージを改善するだけで目標に近くという点です。

・コホート分析
ユーザーの行動をある条件でグループ化して定量的に分析する方法です。
その中で一番重要とされているのがユーザーの定着を定量化した『ユーザー維持率』です。サイトへの再訪問・再購入を見ることができ、ユーザーにどのような施策を打てば再訪問・再購入に繋がるのかマーケティングに活用できます!

グロースハックチームはどんな構成がベスト?

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グロースハックは一人でやるには難易度が高いです。
また、チームを構成することでスピード感や成長率向上はより確実になります。
ベストなグロースハックの人数は、3人と言われています。

1人目:社内外において円滑に交渉できるチームのまとめ役。
2人目:技術的面を解決することができるエンジニア。
3人目:サービスのデザインができるUI/UXデザイナー。

3人であるのが何故ベストかと言うと物理的距離が近くいることができ、コミュケーションが取りやすいからです。これによりスピード感をもってグロースハックを実現できます。それ以上でもそれ以下でもコミュニケーションが取りにくくなったり、チームバランスが崩れる可能性があります。

グロースハックの3つの事例を紹介!

Dropbox
今や知っている方も多いサービス「Drop box」
「Drop box」にも新規顧客に伸びに悩む時期があり、そこで紹介制を設けて友達紹介したユーザーと紹介されたユーザーにインセンティブを設けグロースハックをしました。
この背景には、新規ユーザーの3分の1は既存ユーザーの紹介を受けているというデータをもとに改善しました。
友人紹介制導入の結果、登録者数を60%も上げました。その後、紹介制をより最適にするために仮説検証を繰り返し改善を持続的に行いユーザー数を大きく伸ばしました。

Twitter
現在では、多くのアクティブユーザーがいるTwitterですが、当時のTwitterはアクティブユーザー(継続して活動するユーザー)を増やすのに悩んでいました。ユーザーの行動分析をしてみると、初日に5人以上獲得したユーザーは継続するという結果が出ました。Twitterのアクティブユーザーを増やすためには、5人以上のフォローをさせればいいという結論づけました。
ここから登録開始時、皆さんもTwitterを使い始めた際に見たことであろう「おすすめユーザー」を表示し、5人以上をフォローするように促す施策を打ち、アクティブユーザーを増加させグロースハックしました。

■ Airbnb
部屋の貸借プラットフォームで有名な「Airbnb」
このAirbnbの競合であり多くのユーザーを抱えており大規模なプラットフォームの「Craigslist」
AirbnbはCraigslistのユーザーをすでに多く囲ってプラットフォームを駆使し、Airbnbの投稿をCraigslistに自動投稿することで広告費をかけずに多くのユーザーを獲得しました。

AARRR(アー)モデルとは?

①Acquisition(顧客の獲得)
サービスを新しく使ってくれる顧客の獲得すること。新規顧客(ユーザー)を獲得するには、どういった施策が良いのか考え実施します。顧客の層がいて、誰のどんな課題を解決するのかを考え、ニーズのある顧客をより鮮明にする必要があります。

②Activation(利用)
獲得した顧客にサービスを実際に利用してもらうこと。顧客が増えたが利用してもらわなければ、意味もありません。サービスに登録した後、どんな人がどのくらいサービスを利用しているのかなどの分析をします。

③Retention(継続)
リテンションレートを向上・持続させること。顧客がサービスを続けて利用してくれているか、頻繁に長い期間使ってもらっているかなど考え改善していきます。以下にリテンションレートの計算方法を記載しておきます。計算方法:既存顧客維持率(リテンションレート)=継続顧客数÷新規顧客数

④Referral(紹介)
すでにサービスを利用しているユーザーが友人や知人などにサービスを紹介することです。サービスを他の人に紹介すると言うのは、そのサービスが本当に良いもので紹介したくなるものであるということです。紹介したくなるようなサービスを作るにはどうすればいいのか考える必要性があります。

⑤Revenue(収益化)
いくら良いサービスであっても収益化が出来なければ、生き残れません。そこでユーザーに収益に繋がる行動を取ってもらうにはどうすればいいのかを考えます。

AARRRを採用すると、各段階に分けるのでやるべき事を明確化することができます。各段階の課題を解決するための仮説とKPIを立てます。
その後、サービス設計をし、A/Bテスト・UI/UXの改善・ユーザビリティの改善をすることでサービスを成長させることを可能にします。
また、AARRRではユーザーの行動を明確に把握することができます。
ですが、AARRRでは、リテンションをフォーカスしているためUXを最適にするという考えが欠けてしまう恐れがあります。

A/Bテストとは?

ABテスト

ABテストとは?
A(元パターン)とB(改善パターン)のどちらがより高いCVRやCTRであるか一定の期間を定めて検証テストすること」です。
例えば、広告Aと広告Bの二つのタイプがあるとします。期間や表示の仕方など同じ条件下で広告を貼った時にどちらの方がより顧客の購買に繋げられたかをテストします。広告Aから購買に繋がったのが5%で広告Bから購買に繋がったのが10%なら広告Bの方が優れた広告となり、費用対効果は良いと言えます。
*CVR=コンバージョン率
*CV(コンバージョン)=転換という意味で最終的な成果
*CTR=クリック率

ABテストのやり方
テストする際に目的を設定し、①要素の有無②カラー③テキスト④レイアウト⑤画像の5つを軸にどこを変えれば効果が見られるか仮説を立て期間を決めて実行します。
テスト後には、何故その結果に至ったのか原因を考え次のテストの仮説を立てより良いものにするために改善策を練ります。この繰り返しです。

ABテストのメリット
・コストが余りかからない
サービスを全体的に変えるのではなく小さな要素を変更して、サービス改善するので、大きなコストはかからないです。この際にどこをどのように変更するかによって効果は大きく変わるので仮説はしっかりとするようにしましょう。

・定量的に認識できる
期間を決め、ツールなどを使用してテストを行うため定量的なデータを認識することができます。また、テストの際に分母が一定数必要となってきます。分母があまりに小さすぎるとテストになりません。

グロースハッカーに必要なスキルを紹介

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■ データ分析スキル
グロースハッカーにとってデータは最重要といえるものです。
仮説検証して改善するために必要なツールやフレームワーク選ぶをする必要もあります。データをもって定量的で再現性のある仮説検証をすることでより現実的にサービスやプロダクトを成長させることができます。
・ユーザー体験(UX)を設計し、向上させるスキル
ユーザーがサービスを使ってどんな体験をして、どんな課題を解決することができるのかというのはグロースハッカーとして絶対必要なスキルです。

■ 周りを巻き込むスキル
グロースハックは、常にスピード感をもって仮説検証を繰り返してサービスを成長させる必要がある。そのため、サービスの変更することの出来る担当者や事業者を巻き込むことが重要となります。

■ マーケティングとプログラミングの基礎知識

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どんなスキルよりも一番必要なのは、マーケティングなどの基本的知識や会社のプロダクトの理解でしょう。
この基本的知識がなければお話にならないので、日々の勉強がかかせないですね。
また、グロースハックにはデータ分析は勿論、コストをかけずにサービスの設計に踏み込みサービス改善をするので、エンジニアスキル(プログラミング)が必要となります。例えば、HTML/CSS/JavaScript/SQLなどが代表的です。

■ 上記のものをお金をなるべくかけずやりきるスキル
どのような施策がより効果的でお金がかからないのか考えるスキルは、グロースハックだけでなく他のことにも問われることです。
コストがかからず効果的な施策>コストがかかるが効果的な施策>コストがかからないが効果的ではない施策>コストがかかり効果的でない施策
という風に施策を考えます。

3つのオススメのツールを紹介!!!

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実際にグロースハックに使えるツールはいくつかあります。
今回は、その中でも使いやすいツールを2つ紹介します!

Googleアナリティクス(https://analytics.google.com/analytics/web/provision/#/provision

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言わずと知れた、天下のGoogleのツールです。
GoogleアナリティクスではABテストを行う機能があり、コストは無料なのですぐにでも始めることが可能です。

■ Optimizely(https://optimizely.e-agency.co.jp/

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Optimizelyは世界的にも有名なツールで、デザインやコーディング、統計学の知識がなくても使うことができ、ABテストをしたい箇所を編集することができます。
データもリアルタイムで管理できるので、とても使いやすいツールとなっています。

Visual Website Optimizer(https://vwo.com/

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VWO(Visual Website Optimizer)は、エンジニアやデザイナーが居なくても編集することができ、コストが低いので採用しやすいツールです。また、テストページ別のヒートマップ機能により、ユーザーの可視化を可能としています。

まとめ

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以上、グロースハックについてまとめてみました。
グロースハッカーに必要なのはマインドセットであり、やることはサービスや商品をより良いものにするために定量的にデータ分析した上で施策を素早く回しグロースさせるという心構えが重要です!


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