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新任管理職が直面する3つの葛藤とその解決法

「管理職になったけど、これで合っているのかな?」こんなふうに悩んでいませんか?実際、新任管理職は多くの心理的葛藤に直面します。この葛藤をどう乗り越えるかが、成功するリーダーとそうでないリーダーの違いを決定づけるポイントです。この記事では、ブリッジズのトランジション理論をもとに、新任管理職が直面する3つの葛藤とその解決法について解説します。
あなたも、きっと今抱えている悩みをスッキリ整理できるはずです!


ブリッジズのトランジション理論とは

今回ご紹介するブリッジズのトランジション理論(Bridges' Transition Model)では、変化(change)とトランジション(transition)の違いに注目します。簡単に言えば、変化は外部の状況が変わること、トランジションはその変化に適応するための心のプロセスです。

新しい役職に就くときは、ただ新しい仕事をこなすだけではなく、その心の変化にどう向き合うかがカギとなります。ブリッジズの理論は、そのトランジションを3つのフェーズに分け、個人がどのように変化に適応していくのかを説明しています。

  1. エンディング (Ending): 古い役割を手放す段階

  2. ニュートラルゾーン (Neutral Zone): 不確実性の中で模索する段階

  3. ニュー・ビギニング (New Beginning): 新しい自分を受け入れ成長する段階

それでは、このトランジション理論をもとに、新任管理職が直面する3つの葛藤とその乗り越え方を詳しく見ていきましょう。

1. エンディングの葛藤:過去の役割に執着してしまう

新しい役職に就くと、まず「プレイヤー」から「リーダー」へと役割が変わります。でも、その変化を受け入れるのは簡単ではありません。これまでは自分自身の成果が評価されてきましたが、今度はチーム全体の成果があなたの責任です。そこで生まれるのが、「これまでの自分のやり方を手放してもいいのか?」という葛藤です。

たとえば、これまでチームの一員として、何でも自分でやってきた方は、今度は部下に仕事を任せなければなりません。しかし、心のどこかで「自分がやった方が確実だし、早いんじゃないか?」という気持ちが残っていることも。これがリーダーシップを発揮する上での大きな障害になりがちです。

どう乗り越える?
まずは、「すべてを自分でやる必要はない」という意識を持つことが重要です。部下に任せることで、彼らの成長を促すことがリーダーとしての役割です。たとえば、次回のミーティングでは、あえて部下に進行を任せ、彼らの自主性を引き出してみるのはいかがでしょうか?

2. ニュートラルゾーンの葛藤:不確実性と自信の喪失

次に訪れるのが、「これで本当にうまくいくのか?」という不安とともに試行錯誤を繰り返すニュートラルゾーンです。この期間は、何が正しいのか分からないまま新しい方法を模索する時期です。フィードバックをどう与えるべきか、意思決定はどう行うべきか、悩むことが多くなるでしょう。

この時期、多くの新任管理職が経験するのが自己効力感の低下です。これまで成功していたアプローチが通用しなくなると、「自分にはリーダーシップがないのでは?」という不安が生まれます。

どう乗り越える?
この期間を乗り切るには、「失敗は成長の一部」だと認識することが大切です。リーダーシップは一夜にして習得できるものではありません。小さな成功体験を積み重ね、少しずつ自信を取り戻しましょう。
たとえば、部下に小さなタスクを任せ、その成果に対してフィードバックを与えてみてください。最初は思い通りにならないこともあるかもしれませんが、その経験こそが、リーダーとしての成長につながります。

3. ニュー・ビギニングの葛藤:新しい自分に対するプレッシャー

最後に、新しい役割に慣れ始めると、今度は「完璧でなければならない」というプレッシャーが生まれます。特に管理職として成果を求められる場面では、「失敗は許されない」という強いプレッシャーに押しつぶされそうになることもあります。

この段階でよくあるのが、完璧主義に陥ることです。すべてを完璧にこなそうとするあまり、ミスを恐れて行動が慎重になりすぎ、結果としてリーダーシップを発揮できなくなってしまうことがあります。

どう乗り越える?
ここで重要なのは、「完璧を目指すよりも、学び続けること」です。リーダーとしての成長は失敗から学ぶことにあります。たとえば、次回のプロジェクトで何か問題が起きたら、失敗を恐れずに行動し、その結果を冷静に振り返る機会を作ってみてください。失敗から得た学びが、次の成功への道筋になります。

まとめ:葛藤を乗り越えて真のリーダーへ

新任管理職が直面する心理的な葛藤は、誰もが経験するものです。ブリッジズのトランジション理論を活用することで、あなたが今感じている不安やプレッシャーは、リーダーとして成長するための重要なステップであると理解できるでしょう。

エンディングでは過去を手放し、ニュートラルゾーンで試行錯誤を重ね、ニュー・ビギニングで新しい自分を受け入れる。 これらのプロセスを通じて、真のリーダーシップが生まれます。

重要なのは、完璧を目指すのではなく、失敗や不安を学びに変えること。あなた自身が成長し、チームを導いていくことが、リーダーとしての本当の役割です。今この瞬間を、リーダーとしての新しい始まりと捉え、前進していきましょう!

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