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【日記】なぜ私は語彙力が上がったのか〜言語化スキルを上げる秘訣②〜

こんにちは、唐梨です。
今日は、なぜ私は語彙力が上がったのかのシリーズ第二弾。
それでは早速いってみましょう。
なお、前回までの記事はこちら!




マイナス面のきっかけ②

マイナス面のきっかけエピソードは実はもう一つある。引き続き見ていく。


万年反抗期だった思春期

前回は幼児の頃の話だったが、私は思春期になっても別の意味でモヤモヤを抱えていた。

ひとことで言えば、万年反抗期だったのである。特に母と毎日のように口論のバトルを繰り広げていた。幼児期は変に老成していたくせに、成長とともに逆に幼くなるという。笑

いったい何についての口論だったのか、今となっては全く思い出せず、そして全く思い出せないということは、思い出せないくらい低レベルでしょーもないことで私が難癖つけていたのだと思うが、とにかく終わりなき並行線の口論をしていたのだ。

とまぁ、これ自体は理想の娘像からは程遠い、反面教師なエピソードなのだが、こと言語化に関して言えば、特に論理性がこの過程で身についたように思う。

「私の持論はこうである、なぜなら〜で〜で〜だからである」
「私はあなたの意見には賛同できない。なぜなら〜の部分が違うと思うからである。そして、そう思う理由は〜だからである」
という言語化の基礎体力が身についたのだ。

もっとも、論理性といえば聞こえはいいが、実際は屁理屈をこねていただけのことが多い。それでも、たとえ屁理屈だとしても、理屈は理屈。内容の正しさはさておき、上記の言語化の基礎体力の型を使う訓練には大いになった。

(もちろん母からしたら、こんな基礎体力づくりに付き合わされてたまったもんじゃないだろうし、もっと平和なやり方で言語化スキルを上げた方が、絶対にどう考えてもいい。笑)


日記をつけ始めた

さて、ではこのエピソードをきっかけになぜ言語化スキルが上がったのか?答えは、日記をつけ始めたからである。

正確に言えば、日記をつけ始めたのは大学生になってからなので、親元も離れていたし、時系列的には前後するが、あの口論の日々が原動力になったことは間違いない。心に「伝わらなくてモヤモヤする、相手の言い分に納得できなくてモヤモヤする」というわだかまりができて、どうにか外に摘出したくてたまらなくなるからだ。言語化とは心の掃除といえよう。


どうやって日記での言語化を習慣化したのか

では、なぜ日記に行き着いたかといえば、大学生になったことで、人生で初めてスケジュール手帳を手に入れたからである。

スケジュール手帳にはメモ欄があると思うが、そこを有効活用していた。私はウィークリー手帳を使うことが多かったので、だいたい毎日3行日記くらいのメモ欄があるわけである。

ただし、ここからが継続のコツの話に繋がるのだが、私は極めてゆる〜い人間のため「毎日3行書かなければならない」なんてルールはガン無視していた。

✅毎日書かなくてよい
✅3行書いてもよいし、3行に満たなくてもよいし、3行を超えちゃってもよい

という超甘々なルールで運用していた(もはやルールでもなく単にテキトーなだけ)。

そのため、たとえば8月26日27日28日と空白が続いたかと思えば、8月29日だけ日記を書いていたりするし、なんなら3行超えちゃったので8月30日のスペースまで侵食している、なんてこともザラ。しかも8月30日にも書きたいことができちゃって、まぁいいや8月31日の欄に書いちゃえ、という暴挙も日常茶飯事。

それってスケジュール手帳で書く意味あるんですかと問われれば、特にない。お気に入りのノートでも、コピー用紙の裏紙でも、なんでもよい。むしろきっちり書きたい人からすれば、上記の私のやり方は絶対に受け入れられないだろう。笑

ただ、あくまで私がスケジュール手帳にしていた理由としては以下だ。

✅私の性格上、わざわざご丁寧に日記用ノートを買っても、スケジュール手帳と2冊に増えるのがめんどくさく感じられて続かないから。
✅日付がワープしてることが多いとはいえ、だいたい何日くらいの出来事かぱっと見で把握しておきたいから。
✅とにかく書くための取っかかりを軽くしたかったので、スケジュール手帳にすることで日記機能の「おまけ感」「サブっぽさ」が強くなり、ラフにルーズにハードルが下がることがメリットになるから。

上記は、私のようにズボラでめんどくさがりで続かない人向けのアドバイスである。しかし、これでも一応、今現在まで10年以上継続できているやり方なので、ぜひ試してみてほしい。


何を書けばよいのか

また、ツールは用意できたけど、じゃあ何から書けばいいんですかと言われれば、これまたなんでもよい。

今日私はこんなことを思った、こんなことに気づいた、今日見たドラマの感想はこうだった、今日話したあの人との違和感はこうだった、今日ときめいたものはこれだった、明日はこうしたい、昨日と今日でなんか変わった気がするけど果たしてその正体は何なのか、なんで私の推しはこんなに可愛いのか、〇〇さんが素敵だった、妄想、泣き言、褒め言葉、口喧嘩の考察、etc…ほんとうになんでもよいのである。

コツは、無理して書かないことと、自然と心に湧き上がった形なき感情を、そのまま文章に移籍させるイメージ


言語化上手=交渉上手ではない

念のため補足しておくと、言語化がうまいからといって、じゃあ口が達者で要領がいいかというと、それは違う。むしろ私は交渉ごとや立ち回りは苦手だ(たぶん馬鹿正直すぎるのだと思う)。発想が逆で、交渉ごとや口喧嘩で、

相手に負ける/伝わらない/誤解される/うまく言えない/なんか違和感/その場では納得した気がしたけど後から考えるとそうでもない

といったモヤモヤが溜まる側だからこそ、言語化に努めるわけである。

もちろん、人によっては高い言語スキルを活かして抜群の交渉能力を発揮する方もいるだろうから正解はないが、少なくとも私にとっては、モヤモヤの違和感を突き止めるための言語化だという話だ。



言語化上手な人の本を読む

また、言語化上手な人の本を読むのも大変効果的でである。

「そうか、こう言えば良かったのか」
「こういう言い回しがあるのか」
「こうすれば伝わりやすいのかも」

といった気づきや発見がたくさんあるからだ。
適切な言葉が浮かばなくてもどかしい思いをしたことがある人ほど、より吸収率が高いと思う。

あくまで超個人的な意見だが、私が言語化にあたって参考になった方々は以下である。


さくらももこさん

私は中学生からさくらももこ先生の大ファンで。名作『ちびまる子ちゃん』の作者としてあまりにも有名だが、さくら先生は漫画家なだけでなくエッセイストでもある。

図書館で初めてエッセイ『まる子だった』を読んでからというものどハマりし、古本屋でせっせと先生の残りのエッセイを買い集めていた。

さくら先生の何がいいかというと、自らを超客観的に見つめる目線の秀逸さにある。まさに漫画的目線で、自らの日常や体験を切り取っているのである。文章だけなのにものすごくおもしろくて、ゲラゲラ笑い転げてしまい、私は中学の朝読書の時間にこれを選んで笑いを抑えるのに必死だったことがある。笑


有川浩さん

こちらも超有名な小説家さん。『阪急電車』『フリーター、家を買う。』などメディア化した作品は数知れず。

私がハマったのは『図書館戦争』からで、これが言語化の訓練にとても良かった。『図書館戦争』は頭脳戦の側面もあるので、登場人物たちのやり取りが賢すぎて、セリフがなかなか勉強になるのである。

それに何より何といっても、ストーリーが極上の一級品のエンタメ!!!こんなに図書館というインドアなテーマで、熱く胸躍るワクワク頭脳戦活劇+少女漫画かのようなラブコメを合算させて書いてのけるなんて、と感動し、おもしろくて勝手にページを進められてしまう。 


内田樹さん

フランス文学者、武道家、翻訳家、思想家、神戸女学院大学名誉教授、などなど、様々な多才な肩書きを持つ方である。よく大学入試の国語の問題にも出てくる、現代文ではわりと常連さん。

私が内田さんの本を初めて読んだのは大学生の時で『街場の現代思想』だった。そして衝撃を受けた。

「この人、頭がキレッキレすぎる……っ!!!」と。

東大卒の、明らかに頭がいいと分かる、教養に裏打ちされた文章。とてつもなく論理的な文章。かといって、頭がいい人にありがちな置いてけぼりな文章ではなく、ちゃんと論理に行き着くまでの思考の石段が丁寧に組み込まれている文章。さらに、お堅さを感じさせずユーモアまである文章

「間違いない、この人は口が達者で交渉ごとも得意なタイプの、コミュ力あふれる言語化上手さんだ…!」と衝撃を受けたのである。もう本当に、内田先生の本を読むたびに目から鱗なので、ぜひ一冊でもいいから手に取って読んでほしい。



最後に

以上がマイナス面の理由と、その解決策である。

なんでもいいから、とにかくまず書いてみる。そして書くために、自分が知り得る言語化の表現の幅を、本を読んで広げる。その数の分だけ、しっくりくる言い回しができるようになる。

もし今、心にわだかまりがあるのならば、それこそ言語化のチャンス。ぜひトライしてみてほしい。




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